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HZSOUND LUNA レビュー 優等生で透き通った音が特徴、1万円代でこれはハイコスパ!

こんにちは。とれふるです。
今回は「HZSOUND LUNA」をレビューをさせていただきます。

こちらの記事の執筆にあたり、Easy earphones様より製品をご提供いただいております。
このような素晴らしい機会をいただき、ありがとうございました。心より感謝申し上げます。

目次

製品概要

HZSOUND LUNAは、月光の女神のような初月をイメージしたデザインと、月明かりのように透き通るような、明るくピュアな音質を特徴としています。

デュアルボイスコイルモータ平面ムービングコイルドライバユニット、つまりは平面駆動ユニットが一つ採用されています。
また、平面ダイヤフラム上の 2 層ボイス コイルがダイヤフラムを直接駆動してバランスを保ちながら上下に動き、共振周波数を下げて歪みを低減するように開発されているとのことです。

シェルは、CNCアルミニウムマグネシウム合金ハウジングにより、耐久性と美しさを兼ね備えています。高音質を提供し、自然で柔らかなリスニング体験を実現するそう。


Amazon商品リンク:HZSOUND LUNA

仕様について

製品名LUNA
ブランドHZSOUND
カラーオリジナルカラー
ドライバー13.3mm 平面駆動型1基
(デュアルボイスコイルモータ平面ムービングコイルドライバユニット)
筐体アルミニウムマグネシウム合金
インピーダンス28Ω
感度102dB/mW
プラグ3.5mm/4.4mm
周波数帯域10Hz-40000Hz
ケーブル0.78mm 2Pin
製品仕様の詳細

パッケージ紹介

HZSOUND LUNA パッケージ
HZSOUND LUNA パッケージ

マットな黒の箱に、イヤホンの線画と「HZSOUND LUNA」の名前が記載された絵が描かれたシックなデザインのパッケージです。

LUNA 開封
LUNA 開封

開封してみると、金の箔押しのような印字で高級感を演出、イヤホン本体も起毛加工されたトレイに収まっておます。
この開封体験を1万円台のイヤホンで味わえるのは珍しいように思います。高級感を演出が上手で箱も硬めで質の高い厚紙で作られているように感じます。    

付属品

箱の中には、以下の画像のような付属品が入っておりました。

  • HZSOUND LUNA本体
  • ケーブル(3.5mm/4.4mm)
  • 交換プラグ(4.4mm)
  • イヤーピース
  • セミハードケース
  • 説明書
  • 交換用ノズルフィルター
  • カラビナ
LUNA 付属品
LUNA 付属品

付属品が充実していることは、写真を見てわかる通り明白ですが、イヤーピースが専用ケースに入っているのが珍しく感じます。単体で発売されてもおかしくないクオリティです。

イヤホン本体

フェイスプレートには、黒ベースのパールのような色合で、その上にHZSOUNDのロゴが載せられ、クリア層で仕上げたような滑らかな仕上がりです。
写真では分かりづらいのですが、エッジ部分は丸くなっていてひっかかりもありません。

LUNA ボディ本体
LUNA ボディ本体

シェルはアルミマグネシウム合金でで、触ると暫くヒンヤリと冷感があります。

LUNA ボディ背面
LUNA ボディ背面

耳に当たるイヤホンのノズル側のボディは滑らかなアールを描いた形になっているので、後述しますが耳に触れた部分に痛みを感じにくいです。

LUNA イヤーピース
LUNA イヤーピース

イヤーピースは専用ケースに収められていて、この価格帯の付属品としては驚愕するクオリティです。
色が2種類ありますが、口径が太いタイプと細いタイプに分けられています。お好みの音質を探してみてほしいですね。

付属ケーブル

被膜が固く編み込みも強めなので少々硬めのケーブルでやや取り回しにやや難があるものの、クオリティが高く適度な太さと印象深いゼブラ調のデザインが目を惹く。
単体で販売されているケーブルとさほどクオリティに差はありません。なかなか良いケーブルです。

3.5mmと4.4mmを切り替えられる交換式プラグが採用されていることも喜ばしいポイントです。

LUNA 付属ケーブル
LUNA 付属ケーブル
LUNA ケーブル拡大
LUNA ケーブル拡大

ゼブラ調のデザインがとても美しいです。しっかり強めに編み込まれていることが拡大写真から伝わればいいのですが。

音質の評価

レビューを執筆するにあたってのガイドラインや使用機材などの詳細は、以下のページにて記載しております。

グラフによる音質の可視化

聴覚上の聞こえ方を、個人的な感想としてグラフにまとめると、以下のような印象です。

以下の画像は拡大を推奨します。

HZSOUND LUNA グラフ
HZSOUND LUNA グラフ

※再生周波数を再現したグラフではありません。
※個人の感想として、聴覚上どのように聞こえるかを再現したものです。
※音質の感じ方には個人差がかなり大きいので、あくまで参考までにご閲覧いただければと思います。

項目ごとの評価

詳細な内容は以下の通りまとめましたので参考にしてみてください。

評価基準は、S~Dまでの5段階に加えてプラスマイナスが付きます。
基本的にどの評価項目も価格帯を考慮せずに評価します。
※例外的に価格によるバイアス等がある場合はコメントで必ず言及します。
※個人の感覚的に評価を付けていますので、あくまで参考までにお願いします。

S帯:素晴らしい! 
A帯:イイネ! 
B帯:普通 
C帯:微妙
D帯:残念…

音色 A コンセプト通り”月明かりのように透き通るような、明るくピュアな音質”を見事に体現した音色に感じます。 
ややドンシャリ傾向、言い換えれば微ドンシャリ系です。
色合いを申し上げれば低音域は暖色系ですが、中音域以上は寒色傾向かなと。
低音 B+ 豊かで質量感もしっかり感じますが、低音の輪郭が丸く優しい低音感です。
悪く言えば曖昧な低音感とも言えますが、そこそこ深い所から低音が出ていて迫力があります。前述した通り暖色傾向です。
中音 A 中音域の中では女性ボーカルに焦点を当てたような音です。
ボーカルの質だけ見ればとても美しいのですが、それ以外はやや薄味の中音域という感じです。これは微ドンシャリであるから薄味という意味で決して欠点ではありません。
高音 A- 全体的にソリッドで線が細いような音で繊細で美しいです。
欠点は、ややメリハリに欠けた高音で人工的に感じる所でしょうか。
数値的な性能は高いけどやや魅力に欠ける感じです。
音のバランス A 一貫して透き通ったような音です。全体のバランスもコンセプトに納得する点が多く、良好なバランスに感じました。
ボーカル A- やや薄味ではありますが、優等生で無難に美しいような印象です。距離感も特に特筆点がなく、すっと伸びていくボーカルです。
解像度 A 低音の解像感、分離が控えめですが…
中音域以上は寒色系で分離も良く、解像度は高いなと感じます。
艶感 B+ メリハリや艶っぽい音はあまり感じられず、人工的な印象です。
でも印象は悪くはありません。
音場 A 頭上に広く突き抜けて広がるような音場デザインで良いです。
シンプルに音場が広い!と感じました。
定位感 A 音像が左右上下に動く音源でも、しっかりと音場の範囲で動きます。
音像も濁らずに聞き分けが可能です。
もっと音にキレがあると良いでしょう。
ビルドクオリティ A+

1万円台で購入出来る品物としては、非常に作りが良く、4-5万クラスの製品と遜色ないクオリティがあるように思えます。
開封体験も4-5万クラスの製品に準じたものを1万円台で体験出来るような印象です。
※価格バイアスあり

装着感 A- 耳に当たる部分が丸く、ボールに触れたようにマイルドで装着感に対する不満は見つかりません。ただ、ノズルはもう少し長い方が安定度が高いような気もします。
チューニングの兼ね合いはあるとは思いますが、私の場合はイヤーピースがやや浅めの装着感になりがちでした。

ケーブル
タッチノイズ

B+ 控えめであるものの、ケーブルの太さや質にしては結構伝わってきます。
コスト
パフォーマンス
A+ 販売価格:16,999円 (Amazon)
1万円台という激戦区の中では、透き通ったようなクリアな音を好む方にはオススメでコスパの良い製品として仕上がっていると思います。
逆に、ウォームで野太いパワフルな音を好む方は、ちょっと志向が異なるかもしれません。
総合評価 A(3.5) 全体的な評価で言えば、細かな項目ごとのレーティング以上に平均点が高い音です。
一つ一つはそこそこだけど、集まった時の評価が高い、みたいなタイプかなと。
音も見た目もビルドクオリティも全体で見れば凄く良いです。
特筆点 高音はかなり伸びやかですが刺さりが少ない印象があります。
ただ、全体的に薄味でアタック感が控えめな平面的な音とも言えるのかなと。
何でもこなす優等生キャラなので、そのような意味では高い評価を得られるでしょう。
詳細な評価項目

長所と短所

長所

  • 低音から高音までよく出る。
  • 透き通ったようなサウンド
  • 本体の良好なビルドクオリティ
  • 迫力のある低音
  • そこそこ広い音場
  • 優秀な定位感

短所

  • やや薄味で癖がなさすぎるサウンド
  • メリハリ,アタック感が控えめな音
  • 絡まりやすい硬い癖のあるケーブル
  • イヤホンの耳への保持力が控えめ

試聴した感想

一聴してすぐ気付いたのは、コンセプト通りの透き通ったような音。かなり高音域のその先の超高音域までこの価格帯としてはかな~りよく出ているように感じます。
ドンシャリ傾向で、中高音域が寒色系に感じる一方で、中音域がスカスカするような印象は無く、ボーカルもそこそこ存在感があって美しいサウンドです。

低音域は、輪郭は甘めながらやや多めの質量感があり、一定の存在感はあります。 透き通るようなクリアな音を目指すなら低音はタイトで引き締まった音を目指すことが多いと思いますが、本機は低音だけ見ればやや暖色で味付けの薄い角が取れた低音で、ゴリゴリ系の低音とは対極的なマイルドな音です。包み込むような低音という表現もできそうです。

中音域は、男性・女性ボーカル共に特に癖の無い適度な存在感のあるボーカルですがやや薄味です。吐息まで感じさせるような生々しさはあまり感じられません。しかし、3000Hz付近にピークがあるように感じますので、女性ボーカルは艶っぽい美しい音色を奏でてくれます。

高音域は上までしっかり伸びますが、刺さりの少ない上品なサウンドではあるものの、やや人工的な硬さや作り物みたいな音に感じます。

全体としては、透き通った美しい完成度の高い音です。提供元から自信作であるとのことを伺っておりましたが、それに納得出来る素晴らしい音です。
ただ、優秀な音に薄くベールを掛けてアタック感をオミットしたような音に感じます。 言い方を変えれば薄味な感じ、または平たい音のような印象が拭えません。

評価項目では、各項目ごとのレーティングをさほど高く評価はしていませんが、“音質”という観点だけで全体を俯瞰で見てみれば凄く完成度の高い音質です。 1万円代で得られるサウンドとしては優秀でした。
どんな楽曲でも選ばすに再生することが出来ることでしょう。

最後に…

HZSOUND LUNAは1万円台で購入出来る製品ですが、知り合いにプレゼントしたら1万円でこんなに凄いの買えるの?と驚かせられるくらいビルドクオリティが高く、音質も透明感が高く優秀です。
9ヶ月の開発期間がかかった自信作と聞いておりましたが、それに見合ったクオリティの高い音質だと感じました。

平面駆動らしく、高音域が癖がなく伸びやかなので1万円台のイヤホンとして探しているマニア層の方にもコンセプトが合えば所有満足感も満たされる製品になるでしょう。

まだまだ平面駆動のイヤホンも発展途上に感じます。今後のHZSOUNDの製品も楽しみにしたい所です。

製品購入先リンク

Amazon商品リンク:HZSOUND LUNA


mondにて、匿名の質問を受け付けております、興味があれば是非!

https://mond.how/ja/trefle_lab


免責事項:
本記事のレビューにおいて、レビュー用のサンプルとして製品を提供頂いておりますが、執筆に伴う金銭等のやり取りはございません。同時に執筆内容への指示も一切受けておりません。以上の内容は全て筆者自身の個人的な感想です。

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