NICEHCKから、新たなNXシリーズとしてNICEHCK NX8がついに登場しました。本作は、2024年の夏のポタフェスに試作機が試聴機として用意されSNSでも話題になったものです。
本記事では、2024年11月21日についに発売されることとなった本機をNICEHCKよりご提供頂いていたので、音質・デザイン・装着感などを、実際に聞いてみた感想をレビューとして紹介していきます。
NICEHCKさんから早めに書ける?と相談頂いたので急いで書いたので変な部分があったらすみません(;´∀`)
製品概要
NICEHCK NX8は、1DD+6BA+1PZTの8ドライバー構成の製品で、ダイナミックドライバーにはデュアル磁気回路を採用し、力強い低音再生能力を有し、ボーカルや楽器に最適にチューニングされたBAユニットが6つ搭載されている製品です。
キャビティの後部には、NXシリーズ譲りのPZTドライバーが採用され、メリハリの倍音が期待出来るように設計された製品となっています。
NICEHCKによる各ドライバーのチューニングによって、より深い低音の沈み込み、豊かな音楽感のあるリズミカルなアタック感、滑らかで繊細なボーカル、伸びやかな高音域を有しつつも聞き疲れの少ないように設計したそうな。
本機のノズルは取り外しが可能なように設計され、本体に装着済みのものと合わせて2ペアが用意されています。この2ペアはどちらも同じフィルターとなっていますが、社外製品で一般的に流通している交換ノズルとの互換性があるため、異なるサウンド体験を得ることが可能です。
仕様について
構成 | 1DD+6BA+1PZTの8ドライバー |
---|---|
筐体素材 | 樹脂 |
再生周波数帯域 | 20 – 30000Hz |
感度 | 111dB |
インピーダンス | 19Ω |
ケーブル | OCC+銀メッキ混合 |
ケーブルコネクタ | 0.78mm 2Pin |
ケーブル長 | 約1.2m |
プラグ | 3.5mm/4.4mm |
パッケージ外観と付属品について
パッケージ
フラッグシップ級製品を謳っているだけあって、大型のパッケージが採用されています。
フェイスプレートのデザインと同様にパッケージ全体が宇宙や流れ星のようなデザインになっています。
パッケージを開封すると、宇宙のようなデザインコンセプト通り、箱の外蓋のデザインも星を散りばめたようなデザインに。
開封を進めていくと、イヤホン本体・イヤーピース・ケースが見事に収まっている所までたどり着きます。
高額イヤホンと同じような。こだわりを感じる開封体験になります。
付属品
付属品は充実している方だと思います。
質感高いレザーケースに加え、イヤーピースもケース付き、クリーニングツールも付属します。
- イヤホン本体
- キャリングケース
- イヤーピース各種(ケース含む)
- ケーブル
- ケーブルタイ
- 交換用ノズル
- クリーニングツール
- 説明書
イヤホン本体
イヤホン本体は質感の高い艶のある樹脂製で、フェイスプレートには銀色のベゼルと美しい宇宙模様で装飾されています。肉眼では気付きにくいのですが印刷されたシートを使っているようですね。大人のデザインやしっとりとした雰囲気で非常に魅力的なデザインです。
前作のMXシリーズのMX7 MK4と比較すると、厚みがかなり増していますが、ノズルの出っ張りは長めに取られているようで、装着感は良好です。
8ドライバー構成の製品にしてはそれなりに小型に仕上がっているのではないでしょうか。
全体的には質感の高い滑らかな仕上がりで、安っぽさは全く感じません。とても好印象です。
いやぁキレイな見た目の製品だなぁ…
付属ケーブル
付属ケーブルにはOCC(無酸素銅)+銀メッキ混合の線材が使われています。
ケーブルとしては少し細めのものとなっていますが、質感は悪くないですね。
同社のリケーブル製品単体で販売されているものでは見かけないプラグとコネクタが採用されています。少し同社のF1 Proに似ています…あれ?NX7 MK4の付属ケーブルとほぼ色違いかな!?
NICEHCK NX8をレビュー
レビューを執筆するにあたってのガイドラインは以下に要約したものをご用意しております。
レビューポリシーの抜粋(要約)
レビューする製品は運営者が実際に使用し、自身の感覚に身を任せ「思ったままに」執筆します。
あくまでも個人が感じたままに執筆している内容となります。必ずしも「正しい」とは限りませんので、ご理解頂ければと思います。
提供・貸与品は、購入品と同様に忖度せず中立的な立場で「思ったままに」執筆します。
音の聞こえ方には、体調・気分・好み・外耳道の形状や太さなど様々な要因によって個人差が生じます。
「あ~そんな傾向があるのかなぁ~」くらいの参考程度に内容をお読み頂ければ幸いです。
イヤホン等の音響製品のレビュー記事に関しては、レビューの精度を上げる為に数日間使い込いこんだ上での評価となります。
SNS等には、箱出し10分程度で感じた簡易ファーストインプレッションや、使い込む途中の簡易インプレを掲載していることが多いです。
記事内で個別に言及しない限りは付属のイヤーピースを使用しています。
私自身の備忘録も兼ねて感覚的に1.0~5.0の範囲内で点数付けして評価しています。
※スコアは音質のみの評価で、付属品や外観に影響されません。
より詳しいレビューポリシーや使用機材や視聴楽曲等も知りたい方は、以下のリンク先をご確認ください。
音質について
NICEHCK NX8を一言で表すならば、「キレキレパリパリで中高音域に主張がある迫力あるイヤホン」ですね!
※イヤーピースは付属の「液体シリコンの透明のもの」を使用。
早速ですが、聴覚上の音のバランスのグラフから見ていきましょう。
沈み込みは絶妙に足りなさがありますが、中高音やボーカルをくっきり聞かせつつ低音も強めて迫力があります。
音の傾向や特徴
音の傾向や特徴は、以下の評価チャートをご覧ください。
- 音色:全体を俯瞰で見れば、低音もやや強めで迫力があり、中高音域にフォーカスを合わせたボーカルを積極的に質量感高く聞かせてくれるサウンドで、暖色気味ですが、音像がクッキリと硬質な音です。
- 低音域:少し輪郭が硬めで、音の出始めが強いようなアタック感溢れる迫力のある低音を出してくれます。沈み込みは足りなさも感じますが、十分だと思われます。
- 中音域:中音域から中高音にかけてのボーカル域は特に明瞭感が高く、ボーカルを積極的に聞かせてくれるタイプのイヤホンで、キレもあります。 しかし美しく上品に聞かせてくれるタイプではなく、純粋に質量感が大きい(ボーカルの音量が大きい)ような感じです。
- 高音域:PZTの特徴なのかもしれませんが、伸びやかさは少ないものの、上までしっかり高音域まで表現してくれています。 キラキラした高音も、しっかり出せますが耳あたり優しく、シルキーで滑らかな自然な高音といった感じにまとまっています。 キラキラよりも、サラサラした高音といった方がしっくり来ますね!同社のNX7 MK4もPZTを搭載しているからか似たような印象がありました。 ESTのようにどこまでも伸びシロがありそうな、硬質で金属質のような高音とは正反対の特性でユニークだなぁと思ったり。 個人的には高評価な項目です。
- 解像度:全体的にパリッとカリッと固めでタイトな音で、音同士を全く濁らせない高解像度なサウンドです。 そういった部分ではしっかりと値段なりの音質だと思います。 個人的には、どんな原音でもパリッとした音に変化するので、ちょっと違和感あるけど悪くはないです。
- ボーカル:質量感高く、積極的に聞かせてくれるような明瞭感の高いサウンドです。余韻があるような美音系のような表現力や艶めきっぽさは薄いですが、男性ボーカルも女性ボーカルも問わずにしっかり聞かせてくれる、むしろ男性ボーカル向き!?と一瞬思うような音です。
- 音場:左右方向にはやや狭めですが、奥行きや上下方向に優れた音場特性があるように感じます。やや前方の頭上に定位する感覚があります。
リケーブルをすると感動的なまでに左右の音場が改善するので、リケーブルをオススメします。 - 装着感:本体はドライバー数の割にはコンパクトで、ノズルの角度も長さも程よく装着感は良好です。
- コストパフォーマンス:初回販売179ドル、通常時199ドル?と3万円以下に抑えられた価格帯の中では優秀な表現力があり、コストパフォーマンスは良いと判断しています。
- 外観:仕上がりの良い樹脂製で、外観に安っぽさは感じられません
199ドルなりの音かと言われたら、同等かそれ以上の分離感、解像度は持ち合わせているようには感じます。
やや硬質な中高音ながら、ナチュラルに美しくまとまった同社のHIMALAYAと比較すると、本製品はちょっとだけ各音域の音の繋がりやまとまりが控えめですが、全体的にはニュートラル寄りの音なのかなと思います。
安い3wayスピーカーみたいな…感じ?(伝われ)
ただ、逆を言えば音圧高めで迫力もあり、カリカリパリパリの濁りの無い中高音域を味わいつつ、シルキーで優しい自然な高音が味わえる素晴らしいイヤホンだとも言えます。 好み分かれそうな音してます。
ちなみに、本製品はリケーブル推奨です。
リケーブルで音の情報量が増えたら、イヤホンの特性をより強めてしまうと思っていたのですが、そんなことはありませんでした。 むしろよりニュートラルに自然なバランスに…!狭かった音場もかなり開放的になりました。
付属ケーブルがあまりにも残念すぎる…汗 付属ケーブルの時の欠点をほとんど消し去ってくれるので、最低でもMixDNA等、2000円くらいで買えるものでいいのでリケーブルして聞いてあげて欲しいなと思いましたね。個人的には同社のEpicLiteがオススメです。
リケーブル後の音質の総評としては、やはり中音域~中高音域の音はやや明瞭感が高めで硬いことには変わり有りませんが、付属より硬さが抑えられ、違和感の少ない 情報量の多いイヤホンに変化したように感じます。
付属ケーブルほどではありませんが、各ドライバーの音のつながりのようなものは、やや気にならなくはないですが、一般的な製品と同じレベルだと思いますし、元気で明るく明瞭感高い値段以上のイヤホンなのかなぁと思います\( ゚∀ ゚)/
長所と短所
長所
- 絶対に濁らせないクリアな中高音
- 優秀なコストパフォーマンス
- 作りの良い樹脂筐体
短所
- 音のまとまりがやや控えめ
- 音圧が妙に高く時々刺激的
- 音の厚みが足りない
評価スコア
音質の評価スコアは…
【A+】3.7/5.0かな!
お得な販売情報
NICEHCK NX8は、2024年11月21日(木)19:00から販売が開始されるのですが、初回は179ドルでアップグレードケーブルのBerryJam 4.4mm 2Pinが1本プレゼントされるそうで、リケーブル推奨の本製品としては超!良いタイミングなのではないかな~って思っています。
こちらのキャンペーンは12月11日で締切みたいなのでお早めにどうぞ~
下の購入先リンクにクーポンもリンク先も一緒に乗せておきます。
製品購入先リンク
【NiceHCK Audio Store】
ストアクーポン:NX8NX8
https://s.click.aliexpress.com/e/_DcAzX5x
【NICEHCK Official Store】
ストアクーポン:NX8123
https://s.click.aliexpress.com/e/_Dk2dS7T
※クーポンは掲載時点のものですので時間の経過により数量切れになっている可能性があります。
mondにて、匿名の質問を受け付けております、興味があれば是非質問してみてください!
本記事の執筆にあたり、NICEHCK様より製品をご提供いただいております。
このような素晴らしい機会をいただき、ありがとうございました。心より感謝申し上げます。
免責事項:
本記事のレビューにおいて、レビュー用のサンプルとして製品を提供頂いておりますが、執筆に伴う金銭等のやり取りはございません。同時に執筆内容への指示も一切受けておりません。以上の内容は全て筆者自身の個人的な感想です。