こんにちは。今回は、DUNUと日本のオーディオレビュアー「かじかじ」氏のコラボレーションによって生まれた特別なイヤホン 「DUNU X KOTO ITO」 をご紹介します。
ボーカルを際立たせつつも、圧倒的な低音で下支えする独自のチューニングが施されたモデルで、価格は約200ドルです。

製品について
DUNU X KOTO ITOは、国内オーディオレビュアー「かじかじ」氏の音作りへのこだわり、そして世界的に影響力を持つオーディオ販売プラットフォーム HiFiGo のプロデュースによって誕生しました。半年以上にわたる試作と、5回以上に及ぶチューニングの繰り返しを経て完成した、挑戦心あふれる特別な一台です。
DUNUといえば、中国を代表するイヤホンブランドのひとつ。革新的な音質設計はもちろん、独自のケーブル技術や豊富な製品ラインナップによって多くのファンを獲得してきました。そこに、日本のオーディオ文化を熟知する「かじかじ」氏の音作りの視点と、グローバルにオーディオカルチャーを発信し続けるHiFiGoのプロデュース力が加わったことで、ITOは単なるコラボモデルに留まらない存在感を放っています。
仕様について
構成 | 2DD+2BA |
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再生周波数帯域 | 5Hz〜40kHz |
感度 | 105dB/mW |
インピーダンス | 37Ω@1kHz |
ケーブルプラグ | 3.5mm / 4.4mm プラグ交換式 |
ケーブルコネクタ | 0.78mm 2Pin |
DUNU X KOTO ITOは、ハイブリッド構成の 4ドライバー(2DD+2BA) を搭載しています。
直径10mmのバイオセルロース複合振動板ダイナミックドライバーと直径8mmのLCP(液晶ポリマー)複合振動板ダイナミックドライバーをそれぞれ1基ずつ採用。さらに高音域と超高音域には、BA(バランスド・アーマチュア)ドライバーを各1基ずつ採用しています。
付属ケーブルは高純度単結晶OCC銅に銀メッキを施した4芯リッツ線で、同社の「DaVinci」と同等グレードのものを採用。コネクターは2ピン仕様、プラグ部分はDUNU独自の Q-Lock Quick-Switch構造 により、3.5mmシングルエンドと4.4mmバランスプラグを簡単に付け替え可能です。

パッケージ外観と付属品について
パッケージ
DUNU X KOTO ITO のパッケージは、シンプルながらも高級感を漂わせるブラックを基調としたデザインです。正面にはコラボモデル名「ITO」のロゴが配置されています。
また、和楽器の琴(こと)をイメージした意匠が取り入れられており、サイドシルエットにはコラボ相手である「KOTO」(かじかじ氏のブランド名)を象徴するデザインが入った外観に仕上がっています。
外箱自体は華美な装飾を避け、落ち着きのある佇まいながらも、中に収められた製品への期待感を自然と高めてくれるような洗練されたパッケージに仕上がっています。
とても日本的だと思いませんか?

パッケージを開封すると、まずイヤホン本体がフォーム材に固定された状態で現れました。
イヤホンを除き、付属品類はキャリングケースの中に全て入っていました。

付属品
付属品は以下の画像のようなものが同封されています。

- DUNU X KOTO ITO 本体
- イヤーピース3種類(各S.M.L)
- ケーブル
- 交換式プラグ(3.5mm / 4.4mmプラグ)
- クリーニングツール
- キャリングケース
- 保証書/取扱説明書
付属品は充実しています。パッケージ内容としてはイヤホン本体、着脱式ケーブル、交換用プラグ(3.5mm & 4.4mm)、イヤーピース各種、クリーニングブラシ、キャリングケース、取扱説明書が同梱されています
イヤーピースも3種類ありますし、DUNU S&S (Stage & Studio) という単体販売されている円筒型のイヤーピースも入っています。豪華ですね
本体
ヤホン本体は比較的小さめなカスタムIEMシェイプのレジン筐体でフェイスプレートにはコラボモデル名「ITO」のロゴが入っていますね。

フェイスプレートは見る角度によっても表情を変えてくれるので、いろんな角度で見ると良いかもしれません。

側面には「KOTO」のブランドロゴがプリントされています。

付属ケーブル
付属のケーブルはグレーで透明なPVC被覆に覆われた4芯編み込みケーブルです。高純度の銀メッキ単結晶銅(OCC)導体を採用しているようですね。
線材は太めですが柔軟性があり、取り回しに問題はありません。

プラグはDUNU独自のQ-Lock Quick-Switch機構を備えており、付属の3.5mmシングルエンドプラグと4.4mmバランスプラグを交換できます。おかげで用途に応じて簡単にプラグ形式を切り替えられるので便利ですね。
イヤーピース

イヤーピースは3種類が同梱、一番右は一般的なシリコンタイプですが、中央は「Candy」イヤーチップ、左側は「S&S」イヤーチップで、そしていずれもサイズ違いが豊富に揃っています。
単体でも販売されている「DUNU S&S」と「Candy」イヤーチップが同梱されていることに驚き。いずれもユーザーから高い評価を受けているオリジナル製品です。
ケース
付属のキャリングケースは、表面にファブリック素材が使われたファスナー式のもので、カラーリングがグレーに近いものになっていてちょっと落ち着いた雰囲気があります。サイズは一般的なIEMケースより少し大きめで、イヤホン本体だけでなく付属ケーブルやイヤーピース、交換用プラグなどをまとめて収納してもまだ余裕がありそう。

音質について
DUNU X KOTO ITOの特徴を簡単に表すならば…
「面白い癖!ボーカルが際立ちつつ強烈な低音を味わえる斬新なイヤホン」といった感じですね。
低音かな~り強いのにサブベース主体に特に強いので、音色に癖があるわけではなく低音が深い!という感じ。そしてボーカルが前傾的に明るく明瞭に聞こえるのが大きな特徴でしょうか。
ライブ感のある広がりがある低音なのにボーカルも鮮明なので生々しいライブとはまた異なりますが、異色なチューニングという感じでとても分かりやすい音に仕上がっています。
計測データは以下の通りです。
※素人による計測の為、参考程度にお願いします。

特性を見るとボーカルが引っ込まないよう3000Hz付近が持ち上がってるチューニング。ある程度理解のある方なら音の傾向も読めるのでは…?
音の傾向や特徴は、以下の評価チャートをご覧ください。
視聴環境
- Fiio M17(DC給電あり)
- 付属のイヤーピース(Candy)
- 付属のケーブル 4.4mm
サウンドインプレッション
全体的なサウンドは、いわゆる 「U字」カーブに近いドンシャリ寄りをベースにしつつ、中音域の特にボーカル帯域に独特の存在感を持たせた調整になっています。
力強い低音…特にサブベース(重低音)で土台を作り、その上にボーカルをバシッと明瞭に据える。そして高音域は刺さりやすいピークを抑え、耳に優しいバランスに。そんなチューニングで長時間のリスニングでも疲れにくい印象ですが、重低音とボーカル帯域がこれまでに例を見ないほどの強化具合で、とても大胆なサウンドに仕上がってると言って良いと思います。
低域の質感に癖が無く、重低音が迫力が空気を震わせるように広がっていく感覚があり、ライブ会場にいるかのような感覚が味わえるのも本機の特徴でしょう。
このチューニングは、かじかじ氏自身の好みを色濃く反映したもので、なんと 5回もの調整 を経て完成したとのこと。実際に聴いてみると、その過程を裏付けるように、先ほど説明したように大胆なサウンドが耳に飛び込んできます。最近のイヤホンにはあまり見られないアプローチで、「あえて癖を付けたな」という印象を強く受けました。
でもこれ、私は大好きなリスニング向けチューニングで確かにめっちゃ楽しい音作りに感じましたよ!?
話は戻りますが、特にJ-POPやアニソンを聴くとリズム隊の躍動感とボーカルの存在感が絶妙に噛み合い、音楽全体に勢いと熱量が生まれているように思いますが、その一方で低音のチューニングポイントやや深めの帯域に設定されているため、曲やジャンルによっては人によって「クセが強い」と感じるかもしれません。
とはいえ、この個性こそが本機最大の魅力でハマる人にはとことん刺さる中毒性があり、価格だけで語れないような 「唯一無二の熱量を持ったサウンド」だと思います。
私自身も最初に試聴したとき、大胆なサウンドに驚かされると同時に、「はは~!wこれはわかりやすい良い癖ww」と感じました。
価格だけでは語れないような、ハイエンドクラスの製品を普段嗜む方でも満足出来るチューニングなのではないかと思っています。
低音域
10mmダイナミックドライバーが生み出す低音は量感たっぷりで、特にサブベース付近に強めのブーストがかかっています。初めて聴いたときは「おおっ」と圧倒されるほど深く、重厚に響き渡り、まるでライブハウスのフロアで大型スピーカーに囲まれているか空気が震えるような臨場感を感じました。
ライブ音源やEDMを再生すると、ダイナミックドライバーが元気よく前後に動いているのが分かるように、空気感を伴った音と振動が体に伝わってくるかのようです。
重低音が量感主体のチューニングでありながら、決して質感が粗いわけではありません。バスドラムのアタックには「ボフッ!」としっかりとした重みがあり、輪郭はぼやけず明瞭で適度なクリア感もあり、ベースラインも太く存在感を示しながら、潰れるようなこともありません。タイトではありませんが、しっかりグルーヴ感とキレを両立させている点は高く評価したい所です。
ただし、低音好きがイメージする「ドンドンと地を揺らすようなサブベース主体の響き」とはやや方向性が異なります。ほどよく中低音も持ち上がっているので無機質な印象はありません。
もともと低音が強調された洋楽では、「出すぎ」と感じる曲も全くないわけではないな…とは思いつつ、DUNU X KOTO ITOの個性ゆえという割り切りもあったり…?
中音域
不思議なことに、低音がこれだけ強いにもかかわらず、中音域は埋もれることなくしっかりと前に出て存在感を放ちます。通常なら低音が豊富なイヤホンでは中音が影に隠れがちですが、チューニングによってボーカル帯域が凹まず、やや前傾的に位置します。
女性ボーカルには厚みが加わり、ちょっとだけふっくら感がプラスされて耳に心地よく響きます。シャープに刺さることはなく、吐息感を保持して歌いかけてくれるような印象といえば良いでしょうか。
高域の抜けをあえて抑え、ボーカルにふくよかさを持たせているためなのかもしれません。明るさと芯の太さを兼ね備えた独特のボーカル表現が魅力にもなっていますね。
男性ボーカルに関しても、適度な温かみと厚みがあり、力強い低音の土台の上にどっしりと腰を据えた安心感があります。ロックやポップスでエレキギターやシンセサイザーといった中音域の楽器が重なっても、分離感の良さによってボーカルが埋もれることなく、それぞれの音が立体的に響きます。音の傾向はニュートラルやモニターライクとは正反対で、むしろウォームでリッチな中音域という感じ。
総じてDUNU X KOTO ITOの中音域は、ボーカル好きには刺さる調整でありつつ、楽器も引っ込まずにしっかり鳴らしてくれています。分析的に聴くよりも、曲のメロディや雰囲気に没入して楽しむのにぴったりな絶妙な感じ。
高音域
DUNU X KOTO ITOの高音域は、全体のバランスを崩さないよう丁寧にコントロールされ、刺激的なピークを抑えているため耳に痛さを感じにくく長時間聴いていても疲れにくいチューニングです。
シンバルやハイハットはシャリつきがなく、やや丸みを帯びた響きで自然に溶け込みます。解像感を極端に強調するタイプではありませんが、その分サ行や高音ボーカルの伸びが耳障りにならず、安心して音量を上げられるのは好印象でした。
一方で、明るさや煌びやかさを全面に押し出すタイプではないため、きらめく高音を求める方にはやや控えめに感じられるかもしれません。ただしその分、ボーカル域とのつながりがスムーズで、音楽全体を心地よく聴かせるバランスがあります。
解像度
DUNU X KOTO ITOはあくまでリスニングの楽しさを重視したチューニングで、「モニター的な解像感」を追求したモデルではありません。そのため、同価格帯のフラット傾向モデルと比べると、微細な粒立ちや音像のシャープさでは1歩2歩と譲る印象があります。
とはいえ、これは「細部が潰れる」という意味ではなく、むしろ低域から高域まで自然に聴かせる結果なのでしょう。楽器の音像の分離自体は良好で、複雑な曲でも各パートは追いやすく、ボーカルやメロディラインの違和感ない定位。解像度よりも音楽の勢いや熱量を重要だと捉えて設計したものだと思いますね。
ボーカル
公式が掲げる通り、DUNU X KOTO ITOはまさに 「低音とボーカル域にフォーカスしたサウンド」 を体現していると思います。
定位は耳のすぐそば、顔の正面あたりにしっかり定まり、前傾的。そして高域の不要な刺激が抑えられているため、声の質感がとても自然で聴きやすく仕上がっています。
女性ボーカルは明るさと艶にふくよかさが加わり、サ行も角が取れて耳障りになりません。J-POPの高音域が力強いサビでも安心して音量を上げられます。
一方、男性ボーカルは芯の太さと温かみが際立ち、声域を問わず迫力ある鳴り方で、アニソンや邦ロックも熱量感たっぷりです。
音場
DUNU X KOTO ITOの音場は「想像以上に広い」と驚かされました。横方向の広がりがしっかりあり、左右の音が自然に分離して展開するため、頭の中に音が詰まるような窮屈さは感じません。さらに前後方向の奥行きも適度に表現されており小~中ホールで演奏を楽しんでいるような絶妙な抜け感があります。
ライブ音源では特に効果が顕著で、低音の厚みと空間の広さが相まって観客の歓声や会場残響が生々しく響き、「リアル感」が強く伝わってきます。
密閉型イヤホンにありがちな音場の狭さをほとんど意識させず、DUNU X KOTO ITOならではの広がりを体験できるのは大きな魅力だと思います。
装着感について
DUNU X KOTO ITOのシェルはやや小ぶり。
いわゆるカスタムイヤホン系のシェイプを簡易的にしたような形状で、私の耳(中程度サイズ)では無理なく収まりました。ノズルの角度や長さも適切で、ちょうど良い挿入感だと感じます。

樹脂ハウジングの表面が滑らかに仕上げられているため、耳に入れる際の引っかかりや違和感がほとんどありません。長時間の使用でも圧迫感が少なく、自然にフィットしてくれる感覚がありますね。
それにしてもハウジングがどこもツルツルでムラがなくビルドクオリティが高めですね。良い仕上がりです。
長所と短所
長所
- たっぷりの低音
- ボーカルの存在感
- ライブ感
- 個性があるチューニング
短所
- 楽曲によっては低音過多
- 高域の煌びやかさが控えめ
- 入手性にAliExpressという壁あり
※2025年9/10以降にAmazonで入手出来るようになるかも。

ハッキリ分かりやすいチューニングなので多少好き嫌いはあるかも
まとめ
DUNU X KOTO ITOは、個性的でライブ感や熱量のあるサウンドを求める方に強くおすすめできるイヤホンです。低音とボーカルに全振りした大胆なチューニングは、万人向けではないものの、ハマれば強烈な中毒性を持ちます。
ハイエンド製品を普段から聞いているユーザーでも唯一無二な個性で魅了してくれますし、既存のイヤホンに飽きてしまった方や、新鮮な驚きを求める方にとって、このイヤホンはまさに唯一無二の存在となると思いますよ~!
購入先など


2025/08/28 16:00までは、クーポンコード:OTOKU199が使えると思います。
9月10日を目安に、HiFiGo Amazonストアでも販売スタートするらしいです。
免責事項:
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