イヤーピースは小さなパーツながら、イヤホンの音や装着感を大きく左右する重要な存在、素材の厚みや硬さ、素材そのものの違いでもかなり変化があるものです。
今回は、SOSO.LABOの製品「Lucent Ear Fit(ルーセント・イヤー・フィット)」を実際に使ってみました。

その名のとおり“透明”な見た目が特徴のイヤーピースですが、果たしてその実力はいかに?
じっくりとチェックしていきます。
製品概要
ブランド | SOSO.LABO |
---|---|
製品名 | Lucent Ear Fit(ルーセント・イヤー・フィット) |
素材 | 透明・液体シリコン |
サイズ | S / M / L |
洗浄 | 水洗い対応、繰り返し使用可 |
薄めのフランジと、ほどよくコシのある軸で“軽いのに密着”を狙った設計。装着時の異物感を抑えつつ、密閉性も確保しています。

パッケージ開封
透明のブリスターパッケージに、S/M/Lが1ペアずつ入っています。

イヤーピースはガラスのように透ける見た目で、触感はしなやか。素材は液体シリコンなだけあって、ペタペタとくっつくようなさわり心地です。一般的な硬めのシリコンとは見た目も触り心地も完全に別物です。
軸部分が、私の所有している液体シリコンイヤーピースの中で最も分厚く硬め!素材たっぷり贅沢に使って作った感じでしょうか。音の傾向にも期待です。

サイズ展開
左からL,M,Sサイズ。個人的にはMSくらいが欲しい(笑) MとSのサイズ差がちょっと大きいような…?

薄めの傘が特徴
傘部分が薄めの設計でかなり柔らかく、耳に装着した時の装着感が無い! 無いって何?って突っ込まれそう…(笑)
つまりは、イヤーピースを付けていないかのようで耳の穴を外側に広げるような圧迫感がほぼ有りません。おかげで、密閉できているのに装着していないような錯覚を覚えます。初めて装着した時は「え?ちゃんと付いてる?」と何度も触れて確認してしまったほど(笑)。
適切サイズをちゃんとつければ、同じ感覚までは行かなくてもほぼ無いレベルまで追い込めるのではないでしょうか。

写真で伝わるかわかりませんが、軸の厚みもかなりのものです。めっちゃ分厚くてコシがある硬さです。
透明な液体シリコンなので、どんなイヤホンに組み合わせてもデザインやキャラクター性に変化を与えないのでどんなイヤホンにも使えると思います。

THIEAUDIO Monarch MKⅢと組み合わせても違和感ありません。
感想
装着感
耳に入れた瞬間の軽さ・装着感の無さが好印象。薄い傘が圧迫感無く耳道に自然に馴染み、長時間でも痛くなりにくいです。
柔らかいだけあってよく密着するので固定力は高く安定しています。
前述しましたが、“装着感がほぼないのに密閉している”感覚は本当に独特で、快適さという点ではトップクラス。
ただしその装着感の無さゆえに、密閉されてることを知らずに押し込みすぎると傘が折れてしまい、低音が逃げる場合もありました。少し慣れと、耳に合ったサイズの見極めが必要かもしれません。
音質
全体的に引き締まったクリア感と高い密閉感で低音も深さを感じる聞こえ方に。他の製品と比較しなくても一聴して分かるように力強さが増しながらイヤーピース由来の癖や音質変化が少なく、どの帯域の音にも芯を持たせて解像度や分離感が増した印象です。
以下は他社製品と比較した感想です。個人的な相対的評価なので参考程度に
製品名 | 音の印象・特徴 |
---|---|
Final TYPE E(完全ワイヤレス専用仕様) | 明るく空間が広い。音色は爽やかで軽快。開放感を重視した出音の印象 |
Final TYPE E(通常版) | 空間は標準的だが音粒が整っており、定位も安定。正確でモニター的なサウンド傾向。 |
Lucent Ear Fit(本製品) | 各音に芯があり輪郭が明瞭。フラットで自然な音色で、情報量と聴きやすさのバランスが良い万能型。この中では最も低音が強い。 |
DIVINUS VELVET Wide Bore | 空間は広いが音の厚みや立体感が薄く、全体的に平坦。ボーカルがやや後ろに下がる印象。 |
DIVINUS PRISM Wide Bore | 広がりはあるが低域が控えめで、スネアとボーカルがやや前に出てアタック感が強い。高域が刺さることも。 |
TANGZU Sancai Wide Bore | 空間表現は広いが粗さがあり、音のまとまりはやや弱め。 |
メンテナンス
Lucent Ear Fitは液体シリコン素材なので、水洗いできるので汗・皮脂対策が楽!石鹸付けて普通に洗ってしまってます(笑)
透明素材ゆえ、長期使用でのくすみは出やすいと思われますが、使用上問題はないと思います。定期的な洗浄と交換前提で使うと良いかもしれませんね。
気になった点
装着感がなさすぎて密閉されるポイントを掴みにくいという点が少し気になります。慣れないうちは、耳に差し込む深さや角度を少し調整しながら、「低音が逃げず音がしっかり締まる位置」を見つける感覚が必要です。
慣れてくると自然に装着できるようになりますが、最初は戸惑う人もいるかもしれません。
また、サイズ展開がS/M/Lの3種類のみなので、耳の形や装着感にこだわる人にとっては、もう一段階細かいサイズ展開で5サイズセットが理想的だと感じました。私はSでギリギリOKでした。Mは逆に傘が折れ曲がって隙間が出来てしまい全然入らない…(笑)
こんな人におすすめ
- 長時間でも耳が痛くなりにくいイヤーピースが欲しい
- 音の抜け感や明瞭感を少し底上げしたい
- 衛生的に使いたい
- イヤホンの素性を変えたくない
- イヤホンのデザインを崩したくない
商品リンク

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