DUNU 242 レビュー 情熱的にディティール豊かに鳴らし、バランスと迫力を共存させた意欲作

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DUNUから新たなハイブリッドイヤホン「DN242」が登場。
2基のダイナミック、4基のBA、2基の平面磁気ドライバーを組み合わせた8ドライバー構成で、圧倒的な情報量と広がりのあるサウンドを実現、価格は349ドルです。
中国アニメ『哪吒之魔童降世』に着想を得たデザインとチューニングで、炎のように情熱的かつ繊細な音を描き出す、DUNU渾身の新作です。

DUNU DN242
DUNU DN242


目次

製品概要

DUNU DN242は、2基のダイナミックドライバー、4基のバランスド・アーマチュア、2基の平面磁気ドライバーという計8基のドライバーを搭載した、DUNU渾身のハイブリッドHi-Fiイヤホンです。

モデル名「242」はその構成を意味し、複数のドライバーを精密な5ウェイクロスオーバーで統合することで、帯域間のつながりが滑らかで、音の厚みと広がりを両立したサウンドを実現しています。
DUNU DN242のインスピレーション源となったのは、中国アニメ『哪吒之魔童降世』。反逆と純粋さという相反する要素を併せ持つ哪吒(ナタ)の精神を“音による再構築”という形で表現し、「我命由我不由天(運命は自らの手に)」という彼の名言をコンセプトに、従来の設計思想にとらわれない挑戦的なモデルとして誕生しました。

10mmと8mmの独立チューニングDDによる重厚でレスポンスの良い低域を基盤に、4基のBAが中高域をきめ細やかに描写し、ボーカルや楽器の息づかいを生々しく再現します。さらに、2基のマイクロ平面磁気ドライバーが超高域を担当し、空気感のある伸びやかで艶やかな余韻を添えることで、音場の広がりと立体感を際立たせています。力強くも制御されたサウンドバランスで、熱量を感じさせながらも破綻しない表現力を持ちます。

仕様

構成2DD+4BA+2Planar
再生周波数帯域5Hz-40kHZ
発売日2025年11月10日
価格349ドル
製品仕様

2025年11月11日~セール期間中の価格です。

パッケージ内容

中国アニメ『哪吒之魔童降世』をモチーフにした特別デザインのパッケージ。大胆に派手めなイラストが大胆に描かれており、開封前からコンセプトをハッキリとアピールしてくれるパッケージですね。

DUNU DN242 パッケージ
パッケージ

開封後

イヤホン本体のほか、交換式プラグ対応のケーブル、各種イヤーピース、キャリングケース、クリーニングツールなど、DUNUらしいモジュール式プラグなど、充実したアクセサリーが同梱されています。

DUNU DN242 開封後
開封後

イヤホン本体

炎が揺らめくような赤いマーブル模様。そして「242」のロゴが映える印象的なデザインに仕上がっています。

DUNU DN242
本体

埋め込み型のCIEM2Pinが採用、その下部のベント(穴)はやや大きめ。樹脂で作られたボディ形状は滑らかで耳にフィットしやすい工夫がされています。

DUNU DN242 本体裏側
本体裏側

付属ケーブル

ケーブルにはDUNU独自のQ-Lock Mini着脱式プラグシステムを採用。3.5mm/4.4mm/6.3mmプラグが付属しており、使用環境に応じて簡単に交換できます。ケーブルそのものはDUNUでは一般的な太さと硬さ。少しだけ硬めな気もします。

DUNU DN242 付属ケーブル
付属ケーブル

イヤーピース

イヤーピースは素材や形状の異なる複数タイプが同封されています。DUNUが単体発売するイヤーピースが2種類付属するのは結構嬉しい仕様です。

DUNU DN242 イヤーピース
付属イヤーピース

ケース

表面は布地調のテクスチャで、硬質でしっかりした作りのケースです。清掃用のブラシも付属します。

DUNU DN242 付属ケースと清掃ブラシ
付属ケースと清掃ブラシ

音質について

DUNU DN242の特徴を簡単に表すならば…
ディティール豊か!情熱的ながら整ったバランス型のリスニング向けイヤホン」といった感じですね。
DUNUらしさのある元気で豊かな低音とボーカル表現をハッキリと感じられますが、癖を取り除いてディティール再現力に優れるよう設計した雰囲気を感じます。

周波数特性

計測データは以下の通りです。素人による計測の為、参考程度にお願いします。 
左右の音量差含めた計測値になるよう、L側を1000Hz@94dbに合わせてR側はコネクタの差し替えのみで計測しています。

DUNU DN242 測定値
周波数特性測定値

全体的にはナチュラルなUカーブを描くような特性になっています。3〜5kHz付近にフラットなピークを持たせていて、女性ボーカルや弦楽器のディティールが豊かでありのまま再生するようなリアリティがあります。

10KHzを越えても量感を残したチューニングで煌めきやシンバルの余韻も残して再生レンジの広い設計になってるようです。
同社のDavinciとも比較してみました。

Davinciと比較

それぞれ片側を1000Hz@94dbに揃え左右を計測してみた所、低音と高音域の特性が大きく違いましたね。後述しますが、DUNUらしい音色のサウンドシグネチャーを感じながら優等生で整ったDavinciみたいな感じ…(笑)でも低音にはどこか情熱的な迫力がありますね。

評価チャート

音の傾向や特徴は、以下の評価チャートをご覧ください。

音の傾向
暖色
寒色
暗い
明るい
狭い
広い
低解像度
高解像度
繊細
迫力
モニター
リスニング
人工的
リアル
ゆったり
早い
ビルドクオリティ
残念
良い
コストパフォーマンス
残念
優秀
装着感
微妙
良い
付属品
最低限
充実・豪華

視聴環境

  • Lotoo PAW 6000
  • 標準ケーブル
  • 付属イヤーピース(円筒型)

サウンドインプレッション

DUNU DN242これは…!これは優等生になったDavinciだ…(笑)

DUNU DN242Davinciほどではありませんが、全体的にダイナミックで迫力がある少しダークな低音とディティール豊かな美しいボーカルが前傾的に聞こえてくるサウンドで、マイクロプラナーが効いて繊細感や煌めきを感じられる音になっています。
分類するなら完全にリスニング向けですが、V型のドンシャリ系にはならず、ナチュラルなUカーブで比較的中音域の再現性や量感も感じられる音になっていますね。

Davinciにも共通するややダークで収束や遅め?で広がるような低音ではありますが、量感が抑えられていて癖が少なく、全体を通しても癖や欠点を抜いたDavinci2みたいな音でもあります(笑)
解像感や空間表現力、ディティールの再現性等は全体的にDavinciより明らかに1枚上だと思いました。

でもまぁDavinciと比べてどっちが良いの?と聞かれたら『好みの問題』だとは思います。

低音域

先程言った通りで、全体的にダイナミックで迫力があるやや収束遅めの少しダークな低音です。擬音で例えるなら『ボー』って鳴るタイプ。でもブーミーな感じは無いかな。
割と元気に広がるような感じで上品に引き締まったタイプとは異なるかなと感じました。

しかし、この低音の質感はライブ会場で聞く雰囲気や聞こえ方に似てるという感覚を持つユーザーも多く、私の周りにもこのタイプのイヤホンを好む方がかなりいます。質感や特性の違いレベルの話で、特にネガティブでもポジティブな話ではありません(笑)

中音域(楽器類)

明瞭感のあるニュートラルな中音域です、ディティールも豊かで情報量も多め。少し甘く広がる感じの粒に感じることも多く艶っぽさは控えめですが、ボーカルを引き立たせるという意味では説得力があります。丁寧に無らしつつも前方に主張してきません。

中音域(ボーカル)

目の前に実像感があるような美しいボーカル表現とは異なる方向性で、やや広がって前方に主張するボーカルです。Davinciの艶っぽさは少し抑えられたかなと思います。自分の中ではボーカルの存在感を感じながら、ニュートラルに舵を切った音だと納得しています。

高音域

マイクロプラナーらしい繊細で細い高音が心地よく、硬さを感じさせずにしっかりと伸びてくる。量感も絶妙で、音の輪郭をやさしく浮かび上がらせてくれます。結構ディティール豊かで、シングルDD構成の製品では味わえない繊細な質感の高音域を味わえます。上方向にしっかりとレンジの広さを感じますね。

音場

全体的にやや広めですが、中高音付近に特に奥行きを感じるような感じ。左右のセパレーションは良好でステレオ感のある空間表現を十分に味わえるかなと思います。

装着感について

ボリュームのあるサイズながらも装着時の安定感が高め。ハウジングは滑らかに耳のラインへ沿う形状で安定感がありますね。

DUNU DN242 装着イメージ
装着イメージ

長所と短所

長所

  • 情報量の多さ
  • 繊細で細い高音域
  • 特徴的なデザイン

短所

  • ハウジング大きめ。
  • 低域の質感にまだ改善の余地あり

普通にリスニングイヤホンとして優等生!

まとめ

うーん!!ずっと聴き比べたけども、やっぱり“優等生になったDavinci”ですね(笑)
聴いたこと無い方申し訳ない…でも特徴は説明しているつもり((^_^;)

DUNU DN242は全体的にダイナミックで迫力のあるサウンドながら、Davinciのような低音&ボーカル特化のような個性はほどよく抑えられ、より万人向けに洗練された印象ですね。低域はややダークでやや収束遅めですが、逆にライブ感のある空気を演出し迫力を出してくれます。
中域は明瞭で情報量豊か。ボーカルはやや広がり気味な定位ですが、ニュートラル寄りに整えられており、全体として非常に聴きやすくバランスの取れた音作りに感じます。

高域ではマイクロプラナーらしい繊細さと伸びが心地よく、解像感や空間表現も一段上。Davinciの華やかさを残しつつも、より安定感と聴き疲れの少なさとか、そういった方向性に舵を切った製品だなと思いました。

購入先

2025年11月11日~セール期間中の価格です。

本記事の執筆にあたりHiFiGo様よりPRのご依頼を受け執筆致しました。
このような素晴らしい機会をいただきありがとうございました。心より感謝申し上げます。

免責事項:
本記事のレビューにおいて、執筆に伴う金銭等のやり取りはございません。同時に執筆内容への指示も一切受けておらず、内容は全て筆者自身の個人的な感想です。

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この記事を書いた人

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積極的にオーディオ製品やガジェットなどもレビューしています。

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