こんにちは!今回こんにちは。今回は、リケーブルで高い評価を得ているブランド HAKUGEI から登場したイヤホン『HAKUGEI Midnight』をレビューしていきます。

HAKUGEIといえばケーブルブランドとしての印象が強いものの、日本国内ではまだ知名度は高いとは言えません。というのも、これまで日本向けの積極的なマーケティングは行われてこなかった背景があります。
しかし今回、「もっと日本のユーザーにHAKUGEIを知ってほしい」という熱意とともにレビューのご依頼をいただきました。
公式Xアカウントの運用もない、いわば静かな存在ですが、それでも密かにファンを抱えるブランドです。
そんなHAKUGEIが手がけたイヤホンとは、一体どんな仕上がりなのか…気になりますよね?
製品概要
『HAKUGEI Midnight』は、中国のオーディオブランドHAKUGEI(白鯨)が手掛けた有線イヤホンです。同社はもともとリケーブル(交換用アップグレードケーブル)で名を馳せてきたブランドであり、「ケーブルのHAKUGEI」が放つイヤホンということで、発売前から海外の一部マニア層の間でも注目を集めていたようです。
本機は、1基のダイナミックドライバーと4基のバランスド・アーマチュア(BA)ドライバーを搭載したハイブリッド構成。価格帯はおよそ400ドル台で、ミドルレンジに位置づけられるモデルです。
HAKUGEIは2010年設立のブランドで、中国国内の著名オーディオメーカーへのケーブル供給も手がけてきた実績を持ちます。中国市場では広く知られた存在であり、高い技術力と信頼性を兼ね備えたメーカーとして評価を確立しています。
仕様
| 構成 | 1DD + 4BA |
|---|---|
| 再生周波数帯域 | 20Hz-30kHz |
| 発売日 | 2026年1月 |
| 価格 | $458.50 ※記事投稿時のAliExpress表示価格 |
パッケージ
ブランドロゴを大胆にあしらったビジュアルのパッケージです。
大きめのサラサラした毛足のポーチの中には、白い木箱で出来たパッケージが入っていてとても驚きました。
木箱なんですよ、木箱!

開封後
木箱を開封してみると内容としてはシンプルにイヤーピースとケーブル・本体・説明書の構成でした。
それにしても木箱の質感の良さ(笑) 贈答品に選びたいイヤホンかも。

付属品

- 『HAKUGEI Midnight』イヤホン本体 × 1ペア
- 付属ケーブル × 1
- シリコンイヤーチップ(黒) × 3ペア
- シリコンイヤーチップ(黒) × 2ペア
- 説明書× 1
技術力で見せるブランドらしいシンプルな構成です。
イヤホン本体
やや青みを帯びた外観が印象的で、金属製ハウジングならではの重厚感と剛性感を備えたイヤホン本体です。触感からも上質さを感じさせてくれます。

手触りの良いサラサラした表面加工で高級感をしっかり感じられます。

イヤーピース
イヤーピースは傘の厚みが薄めで最低限という印象。
出来れば社外品のイヤーピースを試したい所です。

付属ケーブル
ケーブルの質感が付属品だとは思えないほど良いです。市販品同士で比べてもこちらの方が良い造りをしてるのでは…?と思うほどで、流石ケーブルの製造ブランドなだけあります。

音質について
『HAKUGEI Midnight』の特徴は…
『空間表現と低位の描き分けが巧みな有線イヤホン』だと思いました。
他にも特徴をあげてみると以下のような特徴があります。
- 中音域~中高音域を重視したサウンドバランス
- ニュートラルに明るさ加えた音色
- 女性ボーカルが艶めきたっぷり
周波数特性
計測データは以下の通りです。
※素人による計測の為参考程度に!8KHzのピークはカプラの共振の為。無視推奨です。
片側を94db@1000Hzに合わせ計測。

中音域から上方向にかけて独特のピークの山があります。全体を通しては比較的ニュートラルなバランスになっているような…?
評価チャート
音の傾向や特徴は、以下の評価チャートをご覧ください。
※製品の価格を考慮した評価となります。
視聴環境
- Lotoo PAW 6000 (レビュー用リファレンスとして)
- Lotoo PAW GOLD TOUCH
- 標準ケーブル
- 付属イヤーピース
サウンドインプレッション (バランス・音色など)
んん!?…このイヤホンはちょっと一般的なイヤホン?雰囲気が違いますね。
全体的にはタイトで立体感とレイヤー感がとても優秀すぎる音色です。
音色は冷たくも暖かくもなく丁度よい温度感。バランスは、ニュートラル〜ややブライト傾向で中音域を重視した独特なさっぱり目のチューニング。そして高い解像度が特徴的でボーカルや楽器が独特の響きと色気がありとても美しく映えます。
一般的なV字やWバランスなドンシャリ的な音作りとは一線を画し、音楽的な派手さよりも空間や定位などのテクニカルな表現力にフォーカスした音作りに感じます。描写力も同価格帯より高く、10万円台の製品と比べて全然問題ない描写力があります。正直400ドル台…いやぁもっと高値を付けてもいいんじゃないかなぁ…
いわば「玄人好み」の音作りで、真っ暗な空間に、音を一粒一粒距離感をちゃんと持たせて丁寧に配置するような分離感があります。ふわぁと音が立ち上がりスカッと抜けていく音の抜けの良さと透明感の強さ、そして伸びのある余韻と響き。まさに「Midnight(真夜中)」の名が示すように渋く静寂な中に光るものや、どこか儚さを感じるような音色を持ったイヤホンと言えると思います…なんじゃこりゃ~(褒め言葉)
「玄人好み」と申し上げた通り、ある程度ポータブルオーディオに慣れたユーザーがジワジワと魅力に気づく、そんな音作りという印象があります。 いや、初心者の方でも音の分離感やレイヤー感、定位感の良さに驚くと思いますが…(笑)
低音域
HAKUGEI Midnightの低音域は、量感こそ控えめながら、輪郭が追いやすく解像度の高い鳴り方をしてくれます。余分な膨らみを持たせず、コントロールされた低域。厚みは確かに感じられますが、ドンと前に出てくるような派手さや、過度に誇張された重低音の主張は無く『必要な分だけ、確実に鳴らす』そんな引き締まった低音です。
全体のバランスとしてはややあっさりと聴こえる傾向にありますが、注意深く聴くと芯のある重低音が確実に鳴っておりスカスカした印象は皆無。量は抑えつつも、力強さと安定感はしっかり確保されている。この感覚は、大排気量エンジンで低速巡航しているような余裕のある走りみたいな印象です。
アタックの芯は明確に描かれるため、映画のサウンドトラックなどダイナミクスの大きい楽曲でも迫力を損なうことはありません。むしろ過度に膨らませない分、音のコントラストが明瞭になり、全体の立体感がより強調される印象まであるかも。
『弾むような低音のノリ』を求める方にはやや物足りなさを感じるかもしれません。しかし質感がとっても高いので物足りなさを感じたら普段より大きめの音量で聞いてみて下さい。
底力を解放したようにブリブリとノリの良い低音を鳴らしてくれるはずです。

星街すいせいの『バイバイレイニー』とかいかがでしょう。
クランチトーンのギターやブリブリのノリの良いエレキベースが超気持ち良いですよ!!!!
中音域
本作の肝になる帯域。量感は多めで明るめのトーンを感じます。中音域から上にかけて持ち上がった鮮明感があり、そのおかげで音に艶と鮮やかさが乗っている印象です。
その明るさの中にも明瞭さと聴き心地の良さ、さらにはヌケ感を両立出来ている所に巧みさを感じます。描写力でいえばかなりの高解像度でストリングス系の楽器が弦を弾く音は生々しくとても立体的です。
ピアノ・ソロでは打鍵の強弱と余韻の広がりが丁寧に描かれ、バイオリンの響きは実在感を伴って立ち上がり、ホールに抜けて広がっていくような、自然なリアリティを届けてくれます。なんかエモい出音なんですよね…マジで400ドル台?(2回目)
ボーカル
艶やかで煌めきと明るさを帯びた、前傾的なボーカル表現。しかし不思議なほど嫌味がなく、耳に刺さらない。華やかさがありながらも滑らかで、美しく整ったボーカルです。
男女問わず声は一歩前に定位し、語りかけるような存在感。クリアで高解像で喉の響きや息遣いまで丁寧に描写しつつ、低音の被りがないため言葉は非常に明瞭感高め。
スッキリと明るく、透明度の高いボーカルを求める方には間違いなく刺さる音。ただし単に明るくクリアなだけではなく、どこか儚さやメッセージ性を帯びたニュアンスも感じさせる、印象深い音色です。
高音域
高音域は誇張感のない自然な伸び方をします。刺さりやキツさはほとんど感じられず、とても滑らかです。煌めきはしっかりあるのに、金属音が硬く響かない点も好印象でした。
高域に求められる輝きや繊細さはきちんと備えています。それでいて主張しすぎず、上品にまとまっている。物足りなさを感じさせません。
音場・空間表現
音場はかなり広め。近い音と遠い音の距離感の分離が優秀で左右だけでなく奥行き含めて広がりが強く、音像が頭の外側へ展開するような開放的な空間を描きます。レイヤーごとの描き分けに優れるので厳密な定位感が求められるオーケストラが違和感無く聴け、実際にホールに座っているかのような体感をさせてくれます。
閉塞感が少なく抜けの良さと高い分離感、音の立ち上がりの巧みさが相まって、どこかヘッドホンで聞いているような音に包まれるような表現を感じるのが面白いと感じたポイントでした。



中高域の表現力ももちろん魅力ですが、個人的に強く感じたのは距離感の描き分けの巧みさ。レイヤー感がはっきりしていて、特に奥行方向の分離がとても丁寧です。前に出る音、少し引いた音、その配置が自然で、アンサンブルが無理なく立体的に広がる感じが…( *’д’)bイイ!!
解像度
えっと…400ドル台でしたよね…?(3回目)
解像度という点では、同価格帯のみならず上位価格帯と比べても引けを取らないレベルだと思います。ここまで多く細かく語ってきたポジティブなコメントも高い解像度があってのことだと思います。
通常はLotoo PAW 6000で試聴していますが、参考程度にLotoo PAW GOLD TOUCHやE7 AD1955で試聴してもしっかりと追従してくる性能があるように思いました。
Lotoo PAW 6000ではまだ性能を引き出せていない感覚があったので、ポテンシャルの高さはかなりのものではないでしょうか。
装着イメージ
手触りの良さと収まりの良さもあり、耳に触れる面への負担が少ないように思います。


長所と短所
長所
- 高い空間表現力
- 高い分離感
- 距離感の描き分けが巧み
- 明るく鮮明なボーカル
短所
- 人によっては低音足りないかも
- 中高音が際立つ調整に好みの差が



奥行きの方向の分離感がまるでヘッドホンみたいな感じで包まれ感のある空間表現。ジワジワと後から良さに気付くタイプのイヤホン。
まとめ
HAKUGEI Midnightは、その名のとおり、夜空に浮かぶ月や星のような静かな輝きを持つイヤホンでした。派手さはありませんが、どこか繊細で、ほんのりと儚さを感じさせる余韻が耳に残ります。
実際に試聴してみると、分離感や距離感ごとに描きわけた定位感で只者じゃない有線イヤホンだとすぐに分かりますし、音の解像度や中高域の描写力で、じわじわと良さを実感させてくる。聴き進めるほどに本作の旨味や小さな発見が積み重なっていく、そんな感じ。
特に印象的だったのは中音域の美しさと情報量。ボーカルは輪郭がはっきりしているのに冷たくならず、息遣いやニュアンスまで丁寧に描写、明るさや鮮明さはあるものの、高域も耳に優しく調整されているので、長時間聴いていても疲れにくいのは嬉しいポイントでした。まさにテクニカルな優等生イヤホンだと思いましたね~。
一方で、低音は量感をやや抑えたチューニング。とはいえ、しっかり聴けば力強い重低音が楽曲を支えていることに気付けるはず。しかし低音でガツンと盛り上がりたい方には、やや物足りなく感じるかもしれません。
HAKUGEI Midnightは、隠れた名作という言葉が自然と浮かぶイヤホンです。一度その良さに気づけば、きっと長く付き合っていける存在になるはずです…!
クリアで伸びやかな中高域、そして高解像度な描写を求めているなら、一度は耳にしてほしい一本です。
購入先
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