こんにちは!今回レビューするのは『SIVGA Nightingale Pro』です。
いやぁ今回はこのイヤホンに良い意味で結構やられましたね。高い透明度と解像度、広い空間、しっかり鳴らせば化け物級です(;・∀・)

さて、『SIVGA Nightingale Pro』ですが、SIVGAが独自に開発した最新の平面駆動型ドライバーを採用したモデルで、音響設計と外観デザインの両面において同社のこだわりが反映された製品となっています…!では早速レビューを進めていきます。
製品概要
SIVGA Nightingale Proは、SIVGAが独自開発した平面駆動型ドライバーを搭載する有線イヤホンです。
マルチマグネティック構造の14.5mm平面ドライバーと、0.008mmの複合振動板・0.006mmのアルミリボン導体を組み合わせた新構造により、広い周波数レンジと高い解像度を実現しているそうです。


筐体はCNC加工によって精密に成形。フェイスプレートには天然ゼブラウッドを用い、金属と木材を組み合わせたデザインとなっています。
付属ケーブルは単結晶銅と銀メッキ単結晶銅を組み合わせた26AWG・8芯リッツ構造。0.78mm 2Pinによる着脱式で、4.4mmバランス接続に対応しています。
仕様
| 構成 | 14.5mm 平面駆動ドライバー |
|---|---|
| 再生周波数帯域 | 20Hz ~ 40kHz |
| 発売日 | 2025年12月 |
| 価格 | 46,800円 税込 |
パッケージ
SIVGAらしく外観にも拘った品のあるデザイン。パッケージの表面も上質感を感じるテクスチャが施されています。

付属品
開封すると、値段に見合う必要最低限の付属品がバッチリ入っています。
本体ケースやイヤーピースのケースが付属するのはいざという時に便利で有り難いですね。

イヤホン本体
航空機グレードのアルミマグネシウム合金を5軸CNCで精密に削り出した美しい曲線を感じられるハウジング。
表面にあしらわれたゼブラウッドの木目が美しいことに加え、SIVGAらしいシグネチャーデザインを感じられます。

裏側を見ても丁寧に削り出されたハウジングが所有満足度を上げてくれるフォルムをしています。

イヤーピース
イヤーピースは2種類、3サイズの合計5ペアで構成されています。

個人的にはイヤーピースの質感はもうちょっと良いものを付けてほしかったなぁという印象。
SIVGA Que等に付属するものはもう少し質感が良かった気がしています。
ケーブル
単結晶銅と銀メッキ単結晶銅を組み合わせた8芯リッツ構造のケーブルが採用されています。
品質の高さを感じられる作りで、安っぽさはあまり感じられません。
黒いケーブルの中から、銅が透けて見える線材が使われている所に拘りがあるようです。

ケース
SIVGAのイヤホンではよく見かける明るい茶色の合皮のケースです。触れてみると少し柔らかさを感じるあたりに合皮そのものの品質の高さを感じます(笑)

音質について
『SIVGA Nightingale Pro』の特徴をいくつか書き出すと…
- 全体としてフラット寄りのチューニング
- 重低音は控えめながらも低音の輪郭が明瞭
- とても抜けが良く、伸びやかで透明感あり
- 奥行き・横方向ともに立体的な広がりあり
- ダイレクト&ストレートで鮮明な音色
周波数特性
計測データは以下の通りです。※素人による計測の為、参考程度にお願いします。
片側を94db@1000Hzに合わせ計測。

特に大きな左右差もありませんでした。
重低音は特性を見て明らかな程に控えめですが低音そのものはフラットを維持しています。
評価チャート
音の傾向や特徴は、以下の評価チャートをご覧ください。
※製品の価格を考慮した評価となります。
視聴環境
- Lotoo PAW 6000
- 標準ケーブル
- 付属イヤーピース(黒)
サウンドインプレッション
SIVGA Nightingale Proの音質はフラット傾向でモニターライクな正確さと、音楽を楽しく聴かせる透明度の高い表現力を両立しているように感じました。
音量をしっかり上げてドライブした時の音のダイレクト感・生っぽさ・明瞭感の高さは「うおおおおお!!」と心が沸き立つほどです。
各音域のバランスは大きな偏りがなく、中音域をやや明瞭感高めになっていることを除けば、低音から高音までフラットバランスな量感で印象で帯域ごとの誇張も少なめかと思います。
先代Nightingaleもニュートラル寄りのチューニングでしたが、Nightingale Proは中高音~高音方向へ伸びやかさを感じられるような抜けの良さが強めに加わり、全体に透明感がかなり増しているように思います。加えて「優しさを感じる」または「ちょっとウォームさを感じる」というニュアンスを絶妙に残しているのもSIVGAらしいなぁと思ったりしています。
また、平面駆動型らしい音の立ち上がりの速さと滑らかさがあり、聴いていて非常に心地良い音になっていますね~。
特に分離感や解像度の高さは価格以上じゃないかなと感じています。なかなか輪郭を感じづらい低音を含めて細かな音のディテールを描き出す解像力がしっかりと感じられました。
…少々鳴らしづらい感覚があるので、ゲインを上げたり、音量を上げてみるとストレートで鮮明な音が出て印象がガラッと変わるかもしれません、お試しあれ♪
低音域
低音域は必要十分な量感を持ちながらも過度に主張しすぎず、全体の調和を崩さないフラットバランスな絶妙なチューニングだと思いました。
重低音は明らかに控えめ…かと思ってましたけど音量を上げるとそうでもないな…!?
身体の芯に響くような低音は音量控えめだと感じられませんが、音量を上げてあげるとウッドベースの筐体が響く音やバスドラムのドゥン!っていう振動も控えめな音量ながら存在は明確に感じられます。
低音は弾力を維持しつつも引き締まった質感で鳴りますし、中低音には付近にはしっかりと厚みがあり、楽曲を下支えするには十分な量感があります。ベースやバスドラムのアタックも明瞭に感じ取れますし輪郭が明瞭でリズムを感じやすい具合に仕上がっていますね~。
ただ、いわゆるドンシャリ系の重低音を期待する方や、ヘビーな低音好きの方には物足りないかも…
しかし、重低音控えめだからこその低音の明瞭感もありますし、上方向の帯域を食わないからこその中高音域の透明感や音場表現があるので、理解した上で聴くことをオススメしますね…!
長時間聞いた後、低音強めのイヤホンを聴くと逆にSIVGA Nightingale Proの低音付近の解像度の高さや分解能をより感じ取れますよ(小声)
中音域
全体的にフラットバランスな感じの音色ではありますが、中音域は明瞭感高く聴き取れます。
インプレッションでも言いましたが、ダイレクト感や、生っぽさのあるストレートな音が出ます。
アコースティックギターやピアノだと尚更で、輪郭が明確で音の分離がかなり良いですね。複数の楽器が同時に鳴る場面でも、それぞれの音を把握しやすく、混濁は感じず、フラットバランス的なチューニングならではの良い混ざり方(調和)をしてくれます。
中音域全体として情報量や解像度は相当に高く、スッキリと透明度も高いので見通しが良さがありながら刺激的な音を感じません。長時間のリスニングにも向いていると感じましたね。
個人的に高評価したいポイントとしては極低音量下でも中音域が明瞭であること。他の製品に比べて低音量下でも音色が暗くならず、鮮明な音楽体験を失いづらい所が良かったですね。
ボーカル
男女ともにバランスよく楽器とボーカルが分離した、ちょうどよい位置で鳴ってくれます。楽曲にはやや近め…?くらいに定位する場合もありますが、男性ボーカルはモニター的で自然な厚みを保ちつつ細かなニュアンスで聴かせてくれます。
どちらかといえば艶っぽさや繊細なブレスを感じ取りやすいのは女性ボーカルかと思います。
高音域
本機の旨味でもある抜けの良い高域です。本機の持ち味でもあります。
シンバルの響きやバイオリン、ピアノの高音弦の音などが気持ちよく壁を感じず、どこまでも伸びていくような開放感のある音色で響いてくれます。なのにとっても滑らかで制御を感じます。
派手なギラギラではなくあくまでも自然なアナログ感のある抜けの良さがあります。平面駆動らしい音粒の細かさも感じられます。上品な煌めきという言葉が似合いそうです。
音場・空間表現
音場は、自分を中心に前後左右へ均等に広がる、バランスの取れた空間表現で十分な広さを感じます。
定位は明確で、音の位置関係を把握しやすいと感じました。特に奥行方向の表現が安定しており、音が距離ごとにレイヤーとして整理されているのがポイントでしょうか。 それらもあってかヘッドホンみたいな広い包まれ感のある音色を感じられます。
しかし、音場を過度に広く見せるような演出はなく、あくまで自然な立体感。演出がない分、落ち着いた空間表現に仕上がっていると感じました。
解像度
解像度が高いイヤホンは時に分解的すぎる印象もあったり、情報量・音粒のシャワーに感じて耳が疲れることもありますが、SIVGA Nightingale Proは前述の通り、刺さりや過度な強調がないため、高精細ながらもリラックスして音に浸れる絶妙な温かみと分離感があるイヤホンだと思いましたね。
多く語る必要もなく、値段なりの説得力がしっかりある。。そして原音を滑らかに解像度高く描き出す。もう十分すぎますね…!
装着感について
明らかに耳掛けを意識したような形状の本作、一般的なイヤホンとはどこか上下が反対な形状ではありますが、ユニークな構想で作り上げられた製品だということを知らしめてくれます。 もちろんこの状態が正しいです(笑)

装着感はハウジングが耳の穴に収まる方と収まりきらない方で評価が分かれそうな気がしています。個人的にはややノズルが短めに感じました。レビューでは付属イヤーピースを使いましたが、イヤーピースをSpinFit W1に変更してみると結構装着感が改善されて快適でした。
長所と短所
長所
- 高い透明度
- 明瞭な中音域
- 質感の良い低音
- 高い分離感
- 優秀な定位
- 音粒のダイレクト感
短所
- 装着感にやや不安定さが。
- 付属イヤーピースの質感が今ひとつ
- 低音は控えめ
繊細で透明度が高く、空間もバランスよく広く、定位も素晴らしい欠点が少ないイヤホン。音質に対する不満はほぼありません。でも、低音はもう少し厚みが欲しかったり、装着感がやや不安定なそこが弱点…!

音量上げた時のダイナミックさと透明度を両立する出音はマジでびびるぜぇ!?
まとめ
SIVGA Nightingale Proは、平面駆動型ドライバーならではの滑らかさと高い解像度を活かしつつ、全体をフラット寄りにまとめた完成度の高いイヤホンだと感じました。
低音は控えめながら質感と輪郭が明瞭で、中音域は情報量が豊か、高音域は抜けが良く自然に伸びるため、モニターライクな正確さと音楽的な心地よさが両立していると思いました。
個人的な主観が強めになりますが、低音の控えめな部分は、普段よりも気持ち大きめにするだけで必要十分な低音に感じましたし、輪郭が明瞭で解像度が高いお陰で低音の”音粒”の存在感をしっかり感じられましたし、聴けば聴くほど気にならなくなりました。
聴けば聴くほどどんどんSIVGA Nightingale Proの良さに引き込まれていく…そんな魅力があるイヤホンでした。低音ホンが好き!そんなあなたにも是非試してもらいたいと思えます。
話は戻しますが、装着感や低音の量感には好みが分かれる部分がありそうな気がしていますが、透明度、分離感、定位の良さといった基本性能に加え、平面駆動らしいレスポンスの良い音色も含め、しっかり価格に見合った説得力をしっかり感じられました。
音の演出や誇張感よりも、原音をモニターとリスニングライクを両立させた音色なので、出音の品の良さや聞き心地の良さを重視する方にとって説得力がある製品なのではないでしょうか。
購入先
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