広い音場に抜けの良い高音、そんな理想的なイヤホンは多くはありませんが、MYER-AUDIOのSLIIVO SL224がその条件を満たすイヤホンになるかも!
公式価格は約269.99ドル(日本円で約3~4万円)ですが、AliExpressの公式ストアからセール期間は2万円ちょっとで買えることもある製品です。
早速ですが、SLIIVO SL224をレビューしていきたいと思います。

製品概要と購入先について
MYER-AUDIOのイヤホン 「SLIIVO SL224」は、2DD+2BA+4Planar構成で片耳に計8基ものドライバーを搭載したハイブリッド型イヤホン。名前の「224」はドライバー構成から与えられたものになっています。
エルゴノミック(人間工学)に基づくシェル形状で装着感も追求されており、光の加減で色味が変わる貝殻をモチーフとしたフェイスプレートはは所有欲を満たしてくれます。
仕様について
構成 | 2DD+2BA+4Planar |
---|---|
再生周波数帯域 | 20Hz〜20kHz |
感度 | 113dB/Vrms |
インピーダンス | 32Ω |
ケーブルプラグ | 4芯単結晶銅銀メッキケーブル 3.5mm / 4.4mm / USB-C 交換式 |
ケーブルコネクタ | 0.78mm 2Pin |
購入先
SLIIVO SL224:https://s.click.aliexpress.com/e/_oBrS5Xr
※使用出来るクーポンがご案内可能な場合がありますので、遠慮なくcontact@trefle-lab.comまたはXのDMまでお問い合わせください。
MYER AUDIO Store:https://s.click.aliexpress.com/e/_omYGgvx
パッケージ外観と付属品について
パッケージ
SLIIVO SL224のパッケージは、黒を基調として華美にならない落ち着きのあるデザイン。
イヤホン本体の写真とドライバー構成を示すキャッチコピーが印刷されています


箱のフタを開けると、まずイヤホン本体とキャリングケースが黒いウレタンフォームの中にきれいに収まっており、高級感のあるお出迎え。ケースは丸型で蓋部分にブランドロゴが刻印されており、その隣にイヤホン本体が美しく配置されていますね。
付属品
付属品は以下の画像のようなものが同封されています。

- SLIIVO SL224 本体
- イヤーピース3種類 (シリコン2種類 / ウレタンフォーム1種類)
- ケーブル
- 交換式プラグ(3.5mm / 4.4mm / USB-Cプラグ)
- キャリングケース
- 説明書
本体
イヤホン本体は、分厚いクリア層の下から輝く柄のフェイスプレートが目を引きます。クリア層の下の輝きは、本物の貝殻が使われ、真珠層が見る角度によって異なる輝きで煌めきます。


ボディ本体は、樹脂製で人間工学に基づいた凹凸のある設計で、耳の窪みによくフィットします。人間工学に沿ったデザインのイヤホンは珍しくはありませんが、SLIIVO SL224はより深くフィット感を重視しているようで他製品と比べると凹凸がかなり強く設計されているようですね。
ノズルは少々太めですが、段差が大きいのでイヤーピースを装着さえしてしまえば外れにくいように感じました。
付属ケーブル
ケーブルの導体には単結晶銅銀メッキケーブルが採用。
マットな風合いのあるグレーのケーブルで、本体の美しいデザインを壊しません。


着脱式のモジュラー端子を採用。標準装備で3種のプラグ(3.5mm/4.4mm/USB-C)が付属し、用途に応じて手軽に付け替え可能となっているのは強みですね。
その他


シリコン製イヤーピースが2種類(それぞれS/M/Lの3サイズずつ)と、低反発ウレタンフォーム製イヤーピースが1ペア付属します。
付属のキャリングケースは、円形でファスナー開閉式のコンパクトなケースです。表面は合皮で質感・手触りが良く高級感があります。
蓋部分にはブランドロゴ「SLIIVO」の型押しが控えめに入っていますが、主張しすぎないデザインが良いですね。
音質について
SLIIVO SL224の特徴を簡単に表すならば
「広い音場と高解像度を両立した、滑らかで万能な“美音系イヤホン”」といった感じですね。
どの帯域も突出せず滑らかな音で、音場は全方向に広く、少し縦方向の広さを感じやすいですね!
聴覚上の音のバランスのグラフは以下の通りです。
※聴覚上のイメージで、計測データを元にしたものではありません。

音の傾向や特徴は、以下の評価チャートをご覧ください。
視聴環境
- Fiio M17(DC給電あり)
- 付属のイヤーピース(水色の軸のもの)
- 付属のケーブル
聞いてみた感想
音の傾向としては、聴覚上はニュートラルに近いとてもバランスの良い緩やかなUカーブを描くような特性を感じます。中高音前後も滑らかで綺麗に描写されるので、クリア感や解像感をハッキリと感じやすいです。4基のマイクロプラナー(平面)ユニットがしっかり機能していそう!
低音域については、2つのDDを搭載しているのにも関わらずやや控えめ。(1DDなら標準的)といった塩梅ですが、必要十分に存在感がありつつ質感の高い低音だと感じます。適度な弾力感のある質感の高い低音という表現が合うかもしれません。「ドンドン響く迫力重視」ではなく、質感重視で音楽を土台から支えてくれる低音域と言えるでしょう。
中音域は弦楽器を始めとする楽器隊の音も質感高く再生してくれますが、女性ボーカルの少ししっとりと滑らかにクリアに再生してくれる部分がかなり優秀です。刺さりや突出具合は全く感じられず。聞き心地の良いボーカルです。
高音域は繊細に描かれるシャリ感の感じられない滑らかな描写で、マイクロプラナーらしいレスポンスと滑らかさが両立している印象です。
全体的に解像度が高く、低音から高音域まで滑らかさを保った音であるおかげで、音場の広さや縦方向の広さも十分に感じられます。ハッキリ言うと音場広いw
総じて、派手すぎず地味すぎずの絶妙なさじ加減で、長時間聴いていても疲れにくい優れたバランスの取れたチューニングです。
反面、重低音のインパクトを最重視する人や極端にシャリっとした高音を求める人には物足りなさが残る可能性がありますが、そうした尖った個性よりもオールラウンドに比較的安価な高音質かつ高解像度なイヤホンを探している方には有力な選択肢になるでしょう。
装着感について
装着感に関しては、前述した通りで人間工学的設計が功を奏していて非常に快適でフィット感が良いと感じました。シェル形状が耳のくぼみに沿うよう滑らかな曲線を描いており、耳への収まりがとても良い!
長時間つけていても耳への負担はほとんど感じませんでした。

樹脂シェルの肌触りも良く、比較的安価ながらよく出来た製品だなと思います。
長所と短所
長所
- 同クラスの中でとても高い解像度
- 広い音場
- 埋め込み2Pin
- オールラウンダー
短所
- 低音が控えめ
- 金属的なキラキラ感はやや控えめ

以上のように、SL224は長所が際立ったバランス型のイヤホンですが、「強い個性を持たないのも欠点」とも言えます。
逆に言えば癖の少ない自然なチューニングとも捉えられます。
まとめ
2DD+2BA+4Planarという珍しい構成で、音場の広さと解像度の高さを両立出来ている珍しいイヤホンだと感じます。派手さに頼らず丁寧にチューニングされたサウンドは、幅広いジャンルで活躍できる万能型と言えるのではないでしょうか。
特に印象的だったのは、やはりその広大な音場表現と滑らかな表現力を持った高音域でしょうか。EST搭載機ほど金属的な細い高音域は出ないなぁと思う部分はありますが、細部まで解像度が高いのに聴き疲れしないサウンドのおかげで、レビューを書きながらも音楽にかなり没入してしまいました。
もちろん完璧無欠でSLIIVO SL224だけでOKとまで言いませんが、価格帯を考慮すると欠点が些細に思える完成度に仕上がっていると感じました。中価格帯イヤホン(しかもその中でも安価な方)の新たな本命として十分に推薦できる良作です。是非機会があれば一度聞いてみて欲しいですね。
最後までお読みいただきありがとうございます。少しでも本記事が皆様のイヤホン選びの参考になれば幸いです。それではまた、次回のレビューでお会いしましょう!
SLIIVO SL224:https://s.click.aliexpress.com/e/_oBrS5Xr
※使用出来るクーポンがご案内可能な場合がありますので、遠慮なくcontact@trefle-lab.comまたはXのDMまでお問い合わせください。
MYER AUDIO Store:https://s.click.aliexpress.com/e/_omYGgvx
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本記事のレビューにおいて、執筆に伴う金銭等のやり取りはございません。同時に執筆内容への指示も一切受けておらず、内容は全て筆者自身の個人的な感想です。
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