こんにちは。今回レビューするのはMYER AUDIOの『SLIIVO SL41 Pro』です。
最近注目を浴びつつ有るMYER AUDIOの新製品ということでワクワクした気持ちで向き合いました!では早速レビューを進めていきますね。

製品概要
MYER AUDIOは、手頃な価格帯でありながら音質・デザインに優れた製品を展開する新興ブランド。
近年は高性能なドライバー巧みに採用した有線イヤホンで人気を集めており、日本国内におけるSNSのみならず、諸外国でみも展示会に出展し高い評価を得るなど、注目のブランドです。
仕様
| 構成 | 1DD+4BA |
|---|---|
| 再生周波数帯域 | 非公開? |
| 発売日 | 2025年11月 |
| 価格 | 実売191ドル(2025/12/04時点) |
パッケージ内容
大きめでシンプルなパッケージ。あまり華美なデザインしていない所がMYER AUDIOさんらしいなぁと思います。

開封後
開封すると、上質な円形のケースと丁寧にスポンジに収まった本体とケースが登場。

…この開封直後だけ見たら高級イヤホンと大差ない仕上がりw
付属品
付属品はイヤホン本体とケーブル、各種イヤーピースを初め、クリーニングツールや交換式プラグ、説明書とシンプルながら充実しています。

イヤホン本体
SLIIVO SL41 Proのフェイスプレートは、天然木素材で青とオレンジ色をマーブル状に着色した素材から切り出しているようで、個体によっては青寄りだったり、オレンジ・赤寄りだったり、MIXした外観になっている場合もあります。
所謂、フェイスプレートガチャみたいな要素があります(笑)私の個体はかなり鮮やかな赤オレンジですね。

ハウジングはカスタムIEMのように耳の形状に沿うような深い窪みがある形状をしています。

付属ケーブル
付属ケーブルは4芯のケーブルです。ケーブルをよく見ると箔が巻かれているような内部構造をしています。

USB-C,4.4mm.3.5mmと3種類のプラグを選べるモジュラー式ケーブルを採用しています。
イヤーピース
イヤーピースは2種類を3サイズ用意されています。違いは口径でしょうか?

ケースとその他
艶と梨地加工のあるグレーまたは黒っぽく見えるケースが付属します。本体カラーとよく合っていますね。

音質について
SLIIVO SL41 Proを超ざっくりと表すと…
「ナチュラルなサウンドに重低音と高音域を添えた滑らかな音色のイヤホン」といったワードが合いそうな感じ
周波数特性
本製品はチューニングスイッチによる低音域と高音域をそれぞれ独立してブーストすることが可能な仕様になっています。以下に周波数特性について記述しましたのでご確認ください。
1.2をONにした時と、1.2をOFFにした時の特性の違いです。(音域ごとに任意で独立してチューニング可能です)
計測データは以下の通りです。※素人による計測の為、参考程度にお願いします。

チューニングスイッチを分かりやすく解説すると以下の画像の通りです。
1のスイッチが高音域、2のスイッチが低音域を担っています。

評価チャート
音の傾向や特徴は、以下の評価チャートをご覧ください。
※製品の価格を考慮した評価となります。
視聴環境
- Lotoo PAW 6000
- 標準ケーブル
- 付属イヤーピース(水色の軸のもの)
- チューニングスイッチは全部OFF
サウンドインプレッション
これは、解像感…ではなく解像度自体が明確に高いですね。かなりディティールが豊かで、低音域から高音域までレンジの広さをかなり感じやすい製品だと思います。
聞こえ方としてはフラットをベースにしたような雰囲気がありますが、そこに重低音寄りの低音を添えつつ高音域をぐっと伸びやかにしたようなサウンドバランス。でも中音域も過不足無くしっかり音を拾い上げていてどんなジャンルの楽曲を聞いてもディティールが豊かで鮮明です。
かなりレンジの広さは感じます、あまり演出感や音の不自然な繋がりを感じさせない巧みなチューニングが生きた万能機という印象でしょうか。
かなり高評価を与えたい製品ではありますが、私の感覚で少々厳しく言えば、音を敏感に拾ってざっくりと再生しすぎてる感じがあります。細かい繊細な音も全部一定の音量で粗めに再生してしまうような感覚、『そこはもっと弱めで…そこは強めで…』といったような抑揚を付けるメリハリが必要なニュアンスの再生が苦手な印象があります。
あともう一歩なんだよなぁ…背景の暗さが暗くなりきらず、電源を入れただけの真っ黒の液晶モニターのような感じ。愛おしいような惜しいポイントですね
空間は広いのに音はやや平たく立体感がちょっと乏しい感じがするのが弱点ですね。とはいえ、値段を考慮すれば厳しく言い過ぎたかなと思うほどです。
低音域
いいですねぇ!空間を支配せず一歩引いた距離で、深さや空気感を感じる角の取れた重低音を味わえます。
ほんのりウォームで柔らかめの輪郭の低音で、スピード感があるタイトな低音とは異なる、まったり~と聞ける低音を味わえます。チューニングスイッチオンだと、このまったりした柔らかな低音がより豊かに味わえますよ!
中音域
質感は低音の質感によく似ているというか、上手なチューニング。ほんのりウォームで柔らかさのある中音域でピアノやアコースティックギターなど楽器が気持ち良く優しく聞こえます。ピアノは少しだけ明るく聞こえるのが良いポイント。
ギターとかピアノのインスト曲を永遠に聞いてたくなる音色です。聴き疲れもしませんね。
ボーカル
温かみがあり艶っぽさがありしっかりと湿度感も乗ってくるような、気持ちが良いボーカル表現ですね。男性・女性ボーカル共に、同じような印象で癖がありません。中音域セクションでも説明しましたが、チューニングがとても上手でドライバーごとの質感の違いを感じません。
もっと端的に言えば、柔らかさ、暖かさ、美しさの3要素がよく調和している音色と言って良いかもしれませんね。
高音域
伸び悩まない自然な広がりがある高音域で、詰まった感じがほとんどありません。リケやイヤピでまだまだ伸ばせそうなポテンシャルのある高音域という感じです。
細かいニュアンスもしっかり拾って再生出来る解像感の高さが特徴かと思います。それにしても低音域~中音域と来て高音域まで滑らかでそこまで刺激感もなく、帯域ごとの質感も変わらずで繋がりが良いですね!
音場・空間表現
左右だけでなく上方向にも広い空間表現が特徴で、音粒が頭の周りから降り注いでくるような感覚があります。
そこに深みがある低音が入ってきて最後のピースがハマったように音場が美しく広く形成されているように思います。
解像度
値段を考えると抜群に高いと思います。ディティールがかなり豊か。欠点を強いて言えば、奥行方向や余韻を感じさせるような解像力があれば…
(でもそこまで優秀だったらもっと高価になるか…w)
装着感について
耳にすっぽり入るカスタムIEMみたいな形状で、個人的には装着感はかなり良好です。大きすぎないハウジングが良いですね。

長所と短所
長所
- 豊かなディティール
- 高い解像感
- フラット&ニュートラルベースな音色
- 高い装着感
- 高いビルドクオリティ
短所
- 奥行きへの物足りなさ
- もっとメリハリを…
- 背景の暗さがもう一歩
本当に出来が良いイヤホンだと思っていて、あともう一歩立体感やメリハリがあれば…と絶妙な惜しさがありますが、凄く解像感の高いイヤホンだと思いました。

MYERさんの製品は空間広めでいいねぇ
まとめ
SLIIVO SL41 Proは、手頃な価格帯とは思えないほどチューニングが丁寧に作り込まれた一台で、「いいねぇw」と聴き始めてすぐに感じさせてくれるイヤホンでした。1DD+4BAというハイブリッド構成ではありますが、繋がりも気になりませんでしたし、ナチュラルさを軸にしつつも、深く沈む低音域と自然な伸びのある高音が味わえました。
背景の暗さ、奥行きや抑揚の表現は「もう少しだけ頑張ってくれればな…」と思う場面もありますが、この価格を考えると十分満足度は高いかなと思いました。
ビルドクオリティや装着感、付属品の使い勝手も総じて高い水準でしたし、パッケージ全体としての満足度は高め。
「2万円台でおすすめは?」と聞かれたら、視聴者様の好みの方向性がある程度合えば迷わず名前を挙げられるイヤホンだなと思いました。音質・デザイン・使いやすさと大きな不満もなく、積極的に勧めやすいイヤホンだなと思いました。
購入先
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