今回は、『ZiiGaat Horizon』のレビューです。
ZiiGaat Horizonは、1基のダイナミック型、2基のバランスド・アーマチュア型、そして2基の平面駆動(プラナー)型というユニークなトライブリッド構成を採用した製品で、価格は約4~5万円前後とミドルクラスの位置付けの製品です。
HOLIZONのコンセプトを「滑らかで聴き疲れしない音色」と掲げているのですが、確かに確かに!と唸る出来でした。では早速レビューへ!

製品概要
ZiiGaat Horizonは、2025年9月に発売した有線イヤホンです。価格は約5万円前後とミドルクラスの位置付けで、ドライバー構成に1基のダイナミック型、2基のバランスド・アーマチュア型、そして2基の平面駆動(プラナー)型というユニークなトライブリッド構成を採用しています。
広がりのあるサウンドステージ
デュアルカスタム平面ドライバーが20〜36kHzの広帯域で線形に応答し、高域を自然に拡張。耳に刺さるような刺激を抑えながら、繊細な音のニュアンスまで鮮やかに描き出します。開放的で奥行きのあるサウンドステージが、音楽の空間表現を一段と豊かにします。
バランスの取れたトライブリッドチューニング
10mmバイオダイナミックドライバーによる深みのある低音に、カスタムチューニングのKnowles製デュアルBAが滑らかでアナログライクな中域を加えます。高域はリアリティを高めつつ、全帯域の音色バランスを保つよう綿密に調整されており、音楽全体に自然な一体感をもたらします。
精密なハンドクラフトデザイン
筐体には軽量で耐久性に優れた医療グレード樹脂を3Dプリントで成形。さらに手作業で仕上げられたフェイスプレートが、ブティック製品のような高級感を演出します。内部のドライバーは、左右のチャンネルバランスと音響的一貫性を確保するため、厳密なペアリングと検査を経て組み込まれています。
仕様
| 構成 | 1DD+2BA+2Planar (10mmバイオダイヤフラム + Knowles 30262-163 + カスタム複合デュアル平面ドライバー) |
|---|---|
| 再生周波数帯域 | 20 Hz – 20 kHz |
| 感度 | 103 dB ± 3 dB |
| インピーダンス | 32 Ω ± 15% |
| 導体構成 | 高純度OFC銀メッキ線4芯リッツ編み, 49本構成 |
| ケーブルプラグ | 3.5mm / 4.4mm プラグ交換式 |
| ケーブルコネクタ | 0.78mm 2Pin |
| 発売日 | 2025年9月 |
| 価格 | $329,(¥51,100) ※執筆時点 |
パッケージ内容
開封後
開封後のパッケージはZiiGaatブランドではよく見るタイプのいつものパッケージングですね。

イヤホン本体
本体はとても綺麗なフェイスプレートとZiiGaatの特徴のある形状です。デザインはいろんな見方があるかと思いますが、私の身の回りでは、夜に山々を見上げたようなデザインとの見方がありました。

筐体は一般的な樹脂製ですが、見ての通りとても滑らかな仕上がりです。

付属ケーブル
付属するケーブルは細めの黒いケーブルで、プラグがモジュール式になっているので4.4mm.3.5mmのプラグに環境に合わせて交換することが可能です。

イヤーピース
イヤーピースは液体シリコン製のペタペタした素材感のものが2種類付属します。密着度高い素材感で良いですね。

ケース
レザー調素材の小型ケースが付属します。これがなかなか作りの良いケースで、中身は取り外しが出来るようなトレイ式かつ、イヤホンを収めるのに最適な形状をしています。


付属品
付属品は以下の画像のようなものが同封されています。

付属品としてはイヤーピースの充実度と、モジュール式のイヤホンケーブル、質感高く機能性の高いケースと必要なものが十分に高いクオリティでまとまった印象がありますね。 ZiiGaatブランドは概ねこのような満足度の高いパッケージングになっています。
音質について
ZiiGaat Horizonの特徴を簡単に表すならば…
「丁寧で滑らか!地平線のような伸びやかさを感じられるイヤホン」といった感じですね
計測データは以下の通りです。
※素人による計測の為、参考程度にお願いします。

低音付近のカーブの制御の仕方はLinsoulブランド(Kiwi Ears/THIEAUDIO/ZiiGaat)らしい制御の仕方をしているような気がしますね。
高音手前あたりに意図的に刺さりを抑えた?ような特性があります。
音の傾向や特徴は、以下の評価チャートをご覧ください。
視聴環境
- Lotoo PAW 6000
- 標準ケーブル
- 付属イヤーピース(グレー)
サウンドインプレッション
全体的にはほんのすこ~しだけ寒色系なエッセンスを感じつつもバランスよくどの帯域も聞き心地が良いまさに地平線のような滑らかな音…!どんなDAPやDACで聞いても刺さりや聴き疲れしないようなサウンドチューニングで、永遠に聴いていられそうです。
驚いたのは、一般的にウォームなサウンドの製品は聞き心地が良い傾向があるのですが、本作はほ~んの少しだけ寒色な印象があり、透明度も抜群に高い音色なのに聴き疲れしないバランスなのが凄いなぁと思いましたね。
ZiiGaatブランドらしく、低音がしっかり存在感を感じつつもややスッキリと重厚感や重たさを感じにくい。中低音の存在感やアタック感やキレ感が強め。
低音域
ZiiGaatブランドらしく、低音がしっかり存在感を感じつつもややスッキリと重厚感や重たさを感じにくい。中低音の存在感やアタック感やキレ感が強めでブリブリと程よく輪郭があり、「エネルギッシュ・元気」という言葉が似合いそうな低音の質感を感じます。 奥ゆかしさや広がりはやや控えめかもしれません。
中音域(楽器類)
ピアノや弦楽器は主張がしないニュートラルな音色かつ距離感ですが、癖がなく押し出しも控えめに丁寧に慣らしてくれる印象があります。良く言えば超優等生でバランスがとても良いですが、悪く言えば特徴がなくメリハリもやや控えめで全体的にやや一歩引いたような感じとも表現出来るかと思います。
中音域(ボーカル)
楽器類の中音域について先程説明した印象と大きく変わらず、ニュートラルな距離感と存在感でどこにも偏りのないバランス重視の表現だと思います。ただ、ボーカルの表現としては少し硬質で、楽器とボーカルのレイヤーが近い位置に聞こえる印象です。
個人的にはもう少し楽器と分離感を出してボーカルが聞こえてくるような味わいだとより高く評価出来たのではないかと思います。
ざっくりした表現で言えば『普通・ニュートラル』という印象でした。
高音域
ZiiGaat Horizonの真価はおそらくこの帯域にあるのではないでしょうか。
滑らかにどこまでも伸びていく高音域が印象的で、音の繋がりや一体感も見事ですね。高音には上下左右への自然な広がりがありながら、ギラつきや刺さりは一切なく、むしろ柔らかさと優しさ、繊細感を感じます。
シンバルなどの金属音はやや控えめな再現ですが、そのぶん滑らかで繊細な表現に変化しており、ブランドが掲げるコンセプト通りのチューニングに深く納得させられます。
音場
全体的には標準的かやや広めという感じですが、広さを感じるのは伸びやかな高音域に特に感じられますね。
装着感について
個人的には普通~やや良いという印象ですが、カスタムIEM系の形状をしているので、個人差が大きいとは思います。

長所と短所
長所
- 滑らかな音
- 刺さらず疲れない
- 圧がやや抑えめ
短所
- 奥行き感がほしい
- 良くも悪くも抑えが効いた音

完成度そのものはすごく高い聴き疲れのない滑らかな音。好きな人はめっちゃ多いと思いますよ!
まとめ
ZiiGaat Horizonはコンセプト通りの聴き疲れしない地平線のようなどこまでも続くような滑らかさを感じるイヤホンでしたね~!
解像度の高さを感じたい方や、聴き疲れするイヤホンは嫌いな方、透明感の高い製品を好むユーザーなら合う方も多いはずだと思いました。
購入先
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