ウェザーシリーズのイヤホンでおなじみのBQEYZ様より、ずいぶんと小さなDACが届きました。
今回ご紹介する「BQEYZ C30」はUSB-Cにそのまま挿して使う直挿し型のドングルで、3.5mmと4.4mm、両方の出力を一台で済ませられるものです。早速レビューさせていただきます。

製品概要
「BQEYZ C30」は、USB-Cポートに直接挿して使うポータブルDACです。DACにはKT02H20、アンプ部にはOPA97220(OPアンプ)を組み合わせた構成とのことで、PCM 32bit/384kHz、DSD256までのハイレゾ再生に対応します。
出力は3.5mmシングルエンドと4.4mmの2系統。メーカー表記では両方から同時出力も可能とのことですが、基本的には差し替えて使い分けて使うことをおすすめします。出力は57mW@32Ωと、消費電力を抑えた省電力設計を掲げており、スマホ運用でもバッテリー負担が少ないことを謳っています。
なお4.4mm端子については、スペックから見るに…いわゆる「デュアルDAC+完全差動」による真のバランス駆動ではなく、4.4mmの形状で接続できるタイプ(音質傾向はシングルエンド相当)と見ておくのが無難だと思います。
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| DACチップ | KTO2H20 |
| アンプチップ | OPA97220(OPアンプ) |
| 出力端子 | 3.5mm(シングル)、4.4mm(バランス) |
| 出力 | 57mW@32Ω |
| 最大対応フォーマット | PCM 32bit/384kHz、DSD256 |
パッケージ内容について
外箱は白基調でBQEYZらしい落ち着いたデザインです。

付属品

- 本体
- プラグ変換器
他に説明書の類が付属します。
手軽にデバイスと一体型にするコンセプトもあり、付属品も必要最低限のものを抑えた構成になっています。
本体外観
本体はアルミ合金のCNC削り出し。サンドブラストみたいなサラサラした表面加工・塗装がされています。
手のひらサイズですが、質感が良いため安っぽさはほとんど感じられません。10gという数字以上に、持つとひんやりとして塊感のある質感が高級感を演出します。

見ての通り端子はUSB-Cタイプ。

正面から左側には4.4mmジャックが用意されています。底面にはさりげなくBQEYZブランドのロゴが記載されています。

右側は3.5mm出力。

音質について
「BQEYZ C30」の音は、ひとことで言えば 癖の少ないニュートラル基調でありながら、ボーカルには柔らかい響きと鮮やかさが乗ってくるような、聴き心地の良いナチュラルな聴き味だと思います。
イヤホン本来の素性をすっと通してくれる素直な製品ですね。
特に個性が振られている印象はありませんでした。
音質についての感想
「BQEYZ C30」を使ってみて、まず耳に入ってくるのは、変な色を足さずにスッと鳴らす素直さですね。値段的にも安価なものなので、解像度や主張も抑えめな音色なのですが、低域は丸みがあってボフッとした空気感があり、中音域には優しいボーカル、甘さがあり、楽曲によってはどこか色彩豊かに、鮮やかに感じられることも時々あったりするような感じ。でもやっぱり丁寧に素直にまとまった音色でしょう。
低域はドンと前に出て主張するタイプではなく、あくまで全体の一員として包み込むように丁寧に鳴る印象。ズンズン量感で押すより、楽曲に溶け込むナチュラル感を大事にしたい方や、味付けの少ない製品を好む方に向いた出音ですね。 重低音こそ弱いかなとは思いますが、良い広がり、一体感のある低域で質感そのものはかなり高いかなと思いました。
中音域としては楽器類は誇張せず、比較的正確さのある丁寧かつやや穏やかな鳴り方。解像度は値段なりに抑えられていますが、音同士の分離はそれほど悪くなく、むしろ基礎性能の必要な部分はしっかり抑えられているなと感じました。
ボーカルや優しく甘く広がりのある響きで、ほんの少しツヤがあるような瑞々しさと包み込むような優しさがあるボーカルかなと思いました。
高域は、刺さりや荒さがなく聴き疲れしにくい一歩引いた鳴り方。一切の誇張はありません方向。そのぶん、シンバルがシャーンと空へ抜けていくような伸びやかさや、最上部の空気感を最優先する人には、物足りなさはありますが、マイルドで穏やかといえばしっくり来るかなと思います。
手軽に聞き流す用途としてはむしろ噛み合ってるようにも思いますね。
空間表現や左右の分離は、価格・サイズ相応で1万円以上する製品を普段使う方からすると穏やかにコンパクトにまとまっているように感じられると思います。
4.4mm端子も回路的にはシングルエンド相当なので、「4.4mmに挿し替えたら音質がぐっと良くなる!」という種類の変化は期待しないほうが良いです。
本作のの4.4mmは手持ちの4.4mm資産をそのまま挿せる端子として割り切りましょう。
一応『WALK PLAY』に対応しているようで、PEQを使って調整が可能のようです。
注意点としては、『WALK PLAY』はGoogle Playでの公開はなく、公式サイト(https://www.szwalkplay.com/)からAPKをサイドロードする必要があります。アカウント作成も必要になりますので、セキュリティ面が気になる方はご留意ください。

良いボーカルの広がりが綺麗で誇張の無い自然なサウンド。解像度は値段なりだけど、抑える所は抑えた日常使いにピッタリな製品
長所と短所
長所
- 癖少ないニュートラルサウンド
- ボーカルが甘美で美しい
- 本体の質感が良い
- WALKPLAY対応
- 理想的で自然な音色
短所
- 高域の伸び、空気感が控えめ
- 4.4mmは疑似バランス(シングルエンド相当)
- ほんの僅かなヒスノイズ



永遠に聞けそうな、自然な丸みのある音色。でもレイヤー分けや分離は良くて聴き心地は良くて長時間使えちゃう。
総評
「BQEYZ C30」をひとことでまとめるなら、「3.5mmも4.4mmも、この一台で気軽に扱える素直な音のスマホ直挿しDAC」だと思います。使いどころがとても明確な製品ですね。
両端子を一台に収めた利便性と、10gという圧倒的な取り回しの良さ、そして癖のない素直な出音とボーカルの気持ちよさが特徴だと思いました。アルミ削り出しの質感も良好で、スマホに挿したときの収まりも良く、使用感には不満がありません。
ただし、高域の伸びや音場のスケール感には価格・サイズ・省電力設計なりの割り切りがあるように思います。
鳴らしづらい平面駆動型をや、高域のきらめきを追いたい…それなら素直に上位のスティック型やDAP、据え置き機を頼るのが幸せでしょう。本作は音質へのこだわりよりも、手軽さや手持ち資産をノンストレスで楽しむ製品、その割り切りにこそ価値があると思います。
ポケットに放り込んで、「今日はこのイヤホン、明日はあのイヤホン。気が向いたらEQいじってみようかな。」
そんな肩肘張らない付き合い方がしっくりくる方には、システムに一台忍ばせておいて損のない、頼れる相棒になってくれるはずです。
こんな人にオススメ!
- とにかく軽くて小さい、スマホ直挿しDACを探している方
- 癖のない素直な音で、ボーカルを気持ちよく聴きたい方
- 4.4mmと3.5mmを、ケーブルを選ばず気軽に使い分けたい方
- WalkPlayのPEQを活用したい方
購入先
mondにて匿名の質問を受け付けております、興味があれば是非質問してみてください!
本記事はBQEYZ様よりPRの機会をいただき、製品をお借りして執筆しました。このような機会を頂き心より感謝申し上げます。
執筆にあたり、金銭等の対価は一切発生しておらず、内容は当サイトのレビューポリシーに基づく筆者自身の体験と個人的な見解のみで構成しています。









