今回レビューするのは、『Celest PhoenixCall II 』…前作から大幅なドライバー構成のアップグレードを果たした本機は、2DD+2BA+2Planarという6ドライバー、トライブリッド構成を採用。
私の手元にあるのは、4つのカラーバリエーションのうち「Moonlit Sea Whisper(海光聆語)」となります、早速レビューを進めてまいります!

製品概要
Celest PhoenixCall II は、KineraのサブブランドであるCelestより2026年4月に発売されたトライブリッドIEMです。
初代PhoenixCallから大幅にアップグレードされ、8mm同軸2DDにKnowlesのBAドライバー+カスタムBA、そしてデュアルプラナーを組み合わせた片側6ドライバー構成を採用。
「百鳥帰巣 2.0(The Bird’s Odyssey)」というコンセプトのもと、鳥の旅路を描いた自然の風景をテーマにした4つのカラーバリエーションが展開されています。


工芸品のようなFPデザイン。カラーバリエーション4つは驚き。
仕様
| 構成 | 2DD(8mm同軸)+ 2BA(Knowles+カスタム)+ 2 Planar |
|---|---|
| 再生周波数帯域 | 20Hz〜20kHz |
| コネクター | 0.78mm 2pin |
| 発売日 | 2026年4月 |
| 価格 | 169ドル |
パッケージ
外筒に空いた小窓から選んだカラーのイラストが覗くギミックが良い意味で渋い、カッコいいデザインになっています。


外筒を取り外すと、世界観を感じられるイラストを楽しんだり、パッケージをめくれば内蓋には夜の山岳と金色の鳥の群れのアートを味わえます。開封体験としては満足度高めです。




付属品


- イヤホン本体 ×1ペア
- シリコンイヤーピース 2種類 (3ペア+3ペア)
- ケーブル ×1
- 付属ケーブル
その他取り扱い説明書等
イヤホン本体
シェルは透明ブルーの樹脂製で、フェイスプレートにはコンセプトを味わえる美しいアートが表現されています。


背面やサイドビューを確認すると、内部のドライバーやサウンドチューブの構造がそのまま透けて見えます。


ノズルがしっかり伸びているタイプで耳へのフィット感はなかなか良いです。全体的に丸いフォルムなのも装着感の良さにつながっていますね。
イヤーピース
付属品としては標準的な品質のイヤーピースが2種類3ペアずつ付属。


ケーブル
ケーブルは8芯編み構造で、質感高めのケーブルが付属します。


音質について
『Celest PhoenixCall II 』の特徴は…
「ダークで濃密、パワフルな低域と存在感のある中域が主役の、没入感型トライブリッド」という感じです。
濃厚な低域とパワフルなメリハリ、存在感抜群の中域が主体になっているようでした。
周波数特性
実測データは以下の通りです。
(IEC711/IEC 60318-4 clone / 1/12oct (1kHz) @ 94dB 左右平均)


※8~10KHz付近は計測器の特性上共振しやすい帯域のため、実際よりもピークが強めに出やすいので無視してご確認ください。
評価チャート
音の傾向や特徴は、以下の評価チャートをご覧ください。
※製品の価格を考慮した評価となります。
試聴環境
- Lotoo PAW 6000 (レビュー用リファレンスとして)
- Lotoo PAW GOLD TOUCH
- 付属イヤーピース
ショートインプレッション
全体的なバランスとしては低域・中域に重心を置いた音作りで、ダークで密度の高い音色が特徴です。
それでいて高域の存在感もしっかりあり、ドンシャリ的なメリハリをしっかり感じさせてくれます。ボーカルが近くかなりハッキリ聞き取りやすい設計、細く繊細に抜けるタイプとは真逆の、どっしりと構えた重厚な鳴り方で、これが好みの方には、かなり刺さる一本だと思いますね。
低音域
中低音以下の全体が一体感を持って豊かで強く前傾的で主役を張るタイプです。輪郭はやや甘めですが、解像度が低いわけではありません。むしろ角を取り除いた柔軟性のある低域、といった表現が近い印象です。
特に印象的なのがアタックの“凶暴性”とでも呼びたくなるパワー感。鋭い牙で刺すような性質ではなく、大きな塊が素早く迫ってくるような押し出しの強さで、メリハリたっぷりな表現力を持っています。キックとベースラインの分離よりも一体感が優先される鳴り方で、上の帯域をどっしりと包み込むような低域は、グルーヴ感よりも迫力や空気感の演出に長けていると表現した方がしっくりくる鳴り方をします。
中音域
中域はかなり前傾した音色で存在感たっぷり。しかし荒々しくはなく、しっとり感と程よい滑らかさを持っているのが面白いところ。ギターやバイオリンなどのストリング系はニュートラルな立ち位置で、攻めも引きもしないバランスの立ち位置。
音数が多い楽曲では中域以下がやや渋滞気味になることもありますが、音数の少ないスローな楽曲では奥行きやホールに抜けていくリバーブ感をしっかり味わえて心地の良いリスニング体験が得られます。
ボーカル
クリアさはありつつも、しっとりとした質感が全体を包む鳴り方。
細く繊細に伸びる美音系とはタイプが異なり、ボーカルの低域成分もしっかり感じられる、やや生寄りの表現が特徴的です。艶っぽさは控えめながら、適度なエッジで輪郭ははしっかりと感じられます。
男性ボーカルとの相性がとくに優秀で、米津玄師さんの声のような実像感のある男性らしさを、生っぽいリアリティをもって表現してくれます。女性ボーカルもしっとりメローな楽曲であれば気持ちよく聴けますね。刺さりにくい傾向があるので、ボーカルの高域成分が苦手な方にも向いているかもしれません。
高音域
パチパチと弾けるような高域成分は前傾しつつも、サラサラした成分や金属音は一歩引いた距離感にあります。全体のバランスのなかでは一番後ろに位置する帯域ですね。
金属音の響きはなかなか良く、煌めきと見通しの良さはしっかり感じられます。刺さりにくいチューニングなので、長時間のリスニングでも耳に優しいと感じるでしょう。
音場・空間表現
帯域ごとの距離感に差があるため、楽曲やフォーカスする音によって空間の広い・狭いが変わる、少々評価の難しいキャラクターです。音は全体的に近いながらも外の広さはやや広め…そんな絶妙な空間表現をしています。
スローテンポなバラードやミュージカル系音源では、奥行きや響きの豊かさをしっかり味わえる優秀さを見せてくれます。他にもアンビエント系の雰囲気重視の楽曲も妙に気持ちよく、滑らかに音に包まれる体験ができますね。
解像度
分離の最小単位は大きめで、ざっくりとした分離感が強い印象です。中低域以下は馴染むような一体感のある分離感。
それ以上の帯域はしっかりとした分離感、という帯域差があります。
超高精細な細部描写よりも、全体の雰囲気・塊感・空気感を鳴らすようなタイプだと思いますね。
ダイナミクス
強弱の表現力はかなり強く、アタックも力強い。強打のきいた表現が得意で、静から動への変化は聴き応えのあるコントラスト。迫力を求める曲では、このダイナミクスの強さが大きな武器になるはずです。



リアリティや奥行きに課題はあるけど楽しい軽快なハイコスパイヤホン。
TRNさんの流石のエントリーですね。
装着イメージ
シェルは軽量な樹脂製。丸いフォルムに助けられて耳への異物感が少なく、ノズルも長めで良好な装着感です。


長所と短所
長所
- 作り込まれたパッケージと圧倒的なデザイン完成度
- パワフルで迫力満点の低域・ダイナミクス
- しっとりと生っぽい中域・ボーカル表現
- 交換式プラグ(3.5mm/4.4mm)搭載で汎用性が高い
短所
- 音数の多い楽曲では中低域が渋滞気味になることがある
- ダークな音色は好みが分かれる
- 細かい分離感・解像感を求める方には物足りないかも



ダークでメリハリたっぷりの制御の効いたじゃじゃ馬
総評と感想
『Celest PhoenixCall II 』は、外観・サウンド・パッケージングのすべてにおいて一貫した世界観を持った、非常に個性的な一本です。ダークで濃密なサウンドキャラクターは、一度聴いたら忘れられない印象を残してくれるほど。
低域の迫力・ダイナミクス・しっとりとした中域表現を武器に、スローバラードやアンビエント、男性ボーカルを中心に楽しむ方には特に刺さるのではないでしょうか。
いやー、これは好みの分かれる一本ですが、ハマる人にはとことんハマると思います。私は…結構好きですw
こんな人におすすめ
- 低音・重低音が好きで迫力・アタック感を求める方
- ダークで密度の高い音色が好みの方
- しっとりメローなボーカルを楽しみたい方
- 高域の刺さりが苦手で、長時間リスニングが多い方



これで映画を見たら面白そう。 メリハリたっぷり、重心低めでシネマチックに!
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