こんにちは、Trefle Labのとれふるです。
今回レビューするのは、1DD+6BAの7ドライバーハイブリッド構成を持つ有線イヤホン JUZEAR Butterfly 61T です。
最近SNSで注目を集めている中国発の新興ブランドJuzearが手掛けたモデルで、美しいデザインと高音質が話題となっています。2025年に入り、国内の専門店でも手軽に試聴出来るようになったブランドですね!
実際に手にとって試す機会を得ましたので、パッケージから音質、装着感まで詳しくレビューしていきます。

製品について
JUZEAR Butterfly 61Tは、その名の通り蝶の羽をイメージした華やかなデザインが特徴のイヤホンです。ダイナミックドライバー1基とバランスド・アーマチュア6基を搭載しており、高解像度でバランスの取れたサウンドを実現しています。
筐体には肌に優しい高品質な樹脂素材が使われ、左右のフェイスプレートには蝶の羽ばたきを想起させる模様が施されており、見る角度によって虹色に輝くその外観は所有欲を刺激します。
見た目から得られるコンセプト通り、見た目と音の両面で自然な調和を追求したイヤホンと言えるでしょう。
仕様について
製品仕様については以下をご覧ください。
構成 | 1DD+6BA |
---|---|
再生周波数帯域 | 20Hz -20kHz |
感度 | 115db |
インピーダンス | 46Ω |
ケーブルプラグ | 3.5 mm / 4.4 mmモデル |
ケーブルコネクタ | 0.78mm 2Pin |

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ストアクーポン:JP61661T
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予想最終価格:¥16,073~¥17,533くらい。
※クーポン情報等の有効期限は2025/6/26 15:59まで
パッケージ外観と付属品について
パッケージ

JUZEAR Butterfly 61Tのパッケージは製品コンセプトがハッキリと伝わってくるしっかりとした化粧箱で中央上部にブランドロゴと製品名が控えめにあしらわれています。

ウレタンフォーム(スポンジ)の中にイヤホン本体とキャリングケースが収められていました。外装スリーブを外すと現れる内箱は、価格を考慮すれば標準的な内容で、十分満足度のある開封体験です。
付属品
付属品は以下の画像のようなものが同封されています。

- JUZEAR Butterfly 61T本体
- イヤーピース3種類(低反発フォーム2ペア、シリコン2種類を3ペアずつ)
- ケーブル
- キャリングケース
- 説明書
- クリーニングクロス
本体
イヤホン本体は、一目見て分かるほど作りの良さが伝わってきます。
シェルは一見黒に見えますが、少し透過する黒い樹脂で作られています。強い光で照らすと中のドライバー配置がうっすらと見えるようになっています。

フェイスプレート部分には螺鈿(らでん)細工のように輝く貝殻風のフェイスプレートが使われ、その中に蝶の羽ばたきを思わせる独特の曲線模様が描かれています。このフェイスプレートは光の当たり方で色合いが変化し、見る角度によって青や緑、紫など虹色に変化し、手に取って眺める楽しさがあります。

ブランドロゴなどの主張は控えめでデザインでJUZEARというブランドを視覚的にアプローチしているような印象です。

形状は人間工学に基づいた形状で耳の窪みに沿うようなフィット感を意識したデザインです。シェルサイズは中程度で大ぶりすぎず、小さすぎてもいません。ノズル(音導管)の角度や長さも最近の一般的なイヤホンに近く、装着時の安定性を考慮して設計されているように感じます。

後述するようにノズル径はやや太めですが、シェル自体のフィット感は良好で、質感も滑らかなため装着中に痛みや不快感を覚えることはほとんどありません。全体的にデザイン性と実用性を両立した仕上がりで、本体の工作精度・質感は価格帯以上の高級感があります。
付属ケース
付属のキャリングケースは、よく見かけるタイプのジッパーケースです。カラーはグレーで、手のひらに収まるコンパクトなサイズ、イヤホン本体とケーブルを収納しても余裕があります。
加えて、小型のUSB-DACやイヤホン用クリーニングツールなどの小物も一緒に入れても良いかもしれませんね。日常的に持ち歩くのにも便利です。

ケースの外装は硬めの布地で耐久性と衝撃吸収性を兼ね備えてたセミハード的な印象。内側はクッション性はさほど無いものの傷をつけない工夫はされているようです。
付属ケーブル

付属のケーブルは6N銀メッキOFCによる4芯ケーブルで、色は明るいホワイトで、本体デザインとの合わせても違和感がありません。手に取ると程よい太さと重量感があり、コシがあるのに柔らかく取り回しがしやすいのが印象的でした。
ケーブルは質量感を感じる設計で、単体で販売されているケーブルと遜色ありません。

JUZEAR製品では全てとは言いませんが、製造時に2ピン部分へ極性や識別用のマーキングを施しているようで、今回の個体にもわずかに黒いインクのような付着が見受けられました。
一見すると気になるかもしれませんが、実際にはアルコールなどで簡単に拭き取れる程度であり、通常使用でも自然に薄れていくため、使用上の支障は一切ありません。音質や接続の安定性にも影響はないそうで、あくまで製造上の工程に起因する軽微な跡と受け止めて問題なさそうです。
この点に関して神経質な方もいらっしゃるかもしれませんが、むしろハンドメイドに近い丁寧な製造過程を感じられる一端として捉えています。(ポジティブすぎ?)
イヤーピース

比較的豊富なイヤーピースが付属しています。内容は、シリコンタイプがホワイトとブラックの2種類、それぞれS/M/Lの3サイズずつ、フォームタイプの低反発イヤーピースが2ペアという構成です。
複数の選択肢が用意されている点は非常にありがたいですね。ユーザーそれぞれの耳に合ったイヤーピースを見つけ、Butterfly 61Tのポテンシャルを最大限引き出してほしい所です。
音質について
JUZEAR Butterfly 61Tの特徴を簡単に表すならば…
「広い音場!明るい音色!お値段以上の分離感!」といった感じですね。
全体のバランスは、ニュートラルさも感じられるナチュラルなU字型。中高音は明るく、爽やかな印象があります。音場は広めで、自然な広がりを感じられます。
早速ですが聴覚上の音のバランスのグラフから見ていきましょう。
※聴覚上のイメージで、計測データを元にしたものではありません。

音の傾向や特徴は、以下の評価チャートをご覧ください。
視聴環境
- Fiio M17(DC給電モード)
- 付属のイヤーピース(白いカラフルな方)
- 付属のケーブル
音色
JUZEAR Butterfly 61Tの音は、全体的にとてもナチュラルで明るく滑らか。最初に聴いたときに感じるのは、耳に刺さるような強いピークがなくて、とても穏やかで聴きやすい明るさチューニングだなという印象です。長時間のリスニングでも疲れにくい心地よさがありますね。
音のバランスはフラット寄りですが、ほんの少しだけ低音に厚みがあって、高音も綺麗に出ているけど柔らかめ。ほんのりウォーム寄りのニュートラルなサウンドといったところでしょうか。派手さはないけれど、その分とても自然で明るく綺麗でクセが少ない音。
中音域もしっかりしていて、ドンシャリのように真ん中が引っ込む感じはなく、むしろ全体に優しく丸いトーン。強いて言えば、ほんのりU字型のバランスといった感じかもしれません。
低音から高音まで無理なく鳴らしてくれるので、どんなジャンルにも合うオールラウンダーな印象。しかもノイズが少なく、音の背景がとても静かなので、細かい表現もちゃんと感じ取れるのが好印象でした。
低音域
低域の量感は必要十分だと思います。
サブベースの沈み込みもしっかり感じらますし中低域には適度な厚みと弾力感があり、グルーヴィーでノリの良いブリブリとした低音といった印象です。他の帯域をマスクするようなこともありません。
キックドラムのアタック感も程よく、柔らかすぎず適度なパンチがあります。ノリよく弾力のある低域が中高域の明瞭さを損なうことなく音楽全体と調和するようにしっかり支えているため、ジャンルを問わずバランス良く楽しめるチューニングとも言えますね。
中音域
Butterfly 61Tの中音域は、引っ込みすぎることなく、やや前方に定位し、必要十分な情報量を備えています。全体的にクリーンでクリアな傾向が強く、音の輪郭がはっきりと立ち上がるため、ピアノや弦楽器といった中域中心の楽器もきれいに描写されます。
チューニングはやや明るめで、音の質感が軽やかに感じられる場面もありますが、それが決して薄さや物足りなさにつながることはなく、むしろ抜けの良さや透明感につながっています。とりわけアコースティック楽器の描写では、余計な色付けのない自然な響きが印象的で、細やかなニュアンスの再現性にも優れています。
中音域にありがちなクセや過度な演出感は感じられず、ナチュラルで聴き疲れしにくいバランスの良さが際立っています。ジャンルを問わず、多くの音源で安定した再現性を持つ中音域だと言えるでしょう。
高音域
高音域は全体として伸びやかですが刺さらないマイルドで聴きやすいチューニング。いわゆるキラキラとした派手な高音というよりは、滑らかで上品な伸び方をするタイプで、量感自体は中高域に適度なエネルギーがしっかり残されているような感じ。そのためシンバルやハイハットなどの高音域楽器もしっかり存在感がありつつ、耳障りな主張にはなっていません。
以上のこともあり、鋭いシャリつきや金属的な響きは抑えられていますが、高域が弱いということはなく量感自体はむしろ多めくらいで、音楽全体に煌びやかさと立体感がしっかり感じられますが長時間聴いても疲労感を感じさせないのはJUZEARの技術が光っているのかもしれません。
解像度
JUZEAR Butterfly 61Tの解像度はハッキリと高めと言っていいと思います。これがAliExpressの大型セール期間では2万円を切ることがあるなんて信じられませんね(^_^;)
ちなみに執筆時2025/6/16のセール期間中は1.6万円目指せるみたい。おかしい(笑)
話は戻りますが、全体的に楽曲に含まれる情報をしっかりと分離感を持って描き分ける力があることが伝わってくるサウンド。
特に横方向への音場の広さがあるので、音楽を聴いていて「音の粒が多い」と感じるような場面でも、粒立ちが明瞭で、全体として整ったサウンドバランスを維持しています。
また、周波数特性上フラットなモニター系とは違い、中低域にもしっかりと厚みを残したナチュラルな描写が特徴です。
正直に言うと低音域だけやや解像度が甘めではありますが、それがかえって音楽的な豊かさを伴った自然なサウンドに仕上がってるようにも感じます。
ボーカル
JUZEAR Butterfly 61Tのボーカル表現は、非常にニュートラルかつナチュラルな音色で再現されているのが特徴です。声の質感は過度に演出されることなく、あくまで自然体で耳に届き、性別を問わずバランスよく整っています。吐息やサ行などの鋭い音も適度に抑えられており、刺さりのない滑らかな聴き心地が得られます。
定位はやや前傾気味で、ボーカルラインが楽曲の中でしっかりと浮かび上がってくる構成になっています。明瞭感とハリがあり、声の輪郭がくっきりと描かれるため、歌詞の聞き取りやすさやニュアンスの把握にも優れたチューニングと言えるでしょう。特に男性ボーカルでは、中低域に適度な厚みと重みが感じられ、力強さと芯のある響きが印象に残りました。
一方で、色気や艶を強調したようなボーカル表現や、刺さる一歩手前の緊張感を楽しみたい方にとっては、やや無機質に感じられる側面もあるかもしれません。これはあくまで好みの範疇ではあるかとは思います。
音場
音場、結構広い…!
音の距離感自体はやや近めの位置から鳴りますが、音の広がりは手前から左右に広がりさらに奥行き方向にも適度な深みがあります。頭内に収まりがちな音像が、適度に頭の外側へ広がっていく感覚があり、閉塞感のない開放的な鳴り方です。音場の高さは飛び抜けて大きいわけではないものの、上方向への伸びも感じられますし、立体的な空間表現ができています。
SNS上でも本製品が比較的絶賛気味に感想を述べられることが多いのにも納得の音場の広さです。しかもただ広いだけではなく広がり方のバランスが良いことも尚更音場が広く感じる理由の一つなのでしょう。

うん。出来が良い空間表現だわ!
聞いてみた感想
ここまで各セクションで解説しながら感想を語ってますので同じことを繰り返すことになりますが、やっぱり完成度高いなぁ…。刺さらないけど伸びやかな高音にあえてやや甘めに広がる弾力感あるベースラインや引っ込まない中音域、音場の形成が自然でかつ広い。
正直もっとこうした方がいいよ!っていう改善ポイントも見つからない平均点の高い仕上がりの製品だと思いました。
改善点があったとしても全部底上げするしかないというか、同社のJUZEAR Dragonfly 81Tを選ぶような形になるかもしれません。
バランスの良さがとても光る製品なので、初めての1本としてもおすすめできますし、じっくり音楽を楽しみたい方にもぴったりです。ある程度ミドル帯の製品をお持ちの方とっては、「スルメ系」とも言えるイヤホンになりそうですね。
装着感について


耳型に沿ったシェル形状と程よいサイズ感のおかげで、耳への収まりが良く長時間の使用でも痛みや違和感が出にくいです。本体の軽さと適度に重量のあるケーブルとの組み合わせでフィッティングは良好ですね。
長所と短所
長所
- 価格以上に高解像度
- 優秀な分離感
- 広い空間表現
- 平均点高い、完成度高い製品
短所
- ノズルが結構太い
- もっと高音キラキラしても良い。
- 躍動感はやや抑えたバランス型



基本性能というか完成度高すぎてこれは上位機種の81Tも気になるなぁ…
あとがき
以上、JUZEAR Butterfly 61Tのレビューをお届けしました!
結論として、Butterfly 61Tはデザイン面でもサウンド面でも完成度が高く、価格帯を考えれば非常に満足度の高いイヤホンだと感じます。派手さで目立つタイプではありませんが、一度じっくり聴けばその良さがじわじわと伝わり、気づけば手放せなくなるような魅力がありましたよ~。派手なのはフェイスプレートだけねw
「バランスよく音楽を鳴らす」という観点に絞れば、同価格帯の競合製品の中でも頭一つ抜けた存在感があります。しっかりと調整しバランスを取ったJuzearのチューニングセンスの賜物だと思いますね。実際、発売当初からSNSで高評価だったのもうなづける出来栄えでした。
今回のレビューが、Butterfly 61Tの購入を検討されている方や興味を持たれた方の参考になれば幸いです!それでは、最後までお読みいただきありがとうございました。
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予想最終価格:1.6|~1.8万円くらい。
※クーポン情報等の有効期限は2025/6/26 15:59まで
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