ヘッドホン用のケーブルを主に販売しているケーブルブランド「Hedacabl」から展開されるHDシリーズ。
HDシリーズのそれぞれの音の個性をまとめてわかりやすくショートインプレ形式にて、まとめてみました。
テストとして使うHIFIMAN ANANDA NANOの純正ケーブルと比較しつつ、それぞれのケーブルの傾向をショートインプレッション形式でお届けします!
HD-06|バランス重視のオールラウンダー





線材
7N単結晶銅
インプレッション
迷ったらこれ、と言いたくなるくらいバランスの良いケーブルです。音の出方がびっくりするくらい自然。
低音の量感は増えないものの、わずかに抜け感が出て解像感がアップ。ボーカルはクリアさが増しつつ、純正ケーブルで感じた細さや薄さにほどよい肉付けがされていて、聴きやすさが向上します。高域は純正でやや暴れていた音粒が整理されて、スッキリと整頓されたような鳴りになる印象です。情報量が減ってる感は無いのに刺さるピーキーな中高音が消えていていてかなり驚きました。
立体感も自然で空間は誇張せず自然に滑らかな広がり。ボーカルもしっかりセンター定位で音がよく整理されてるな~と思うケーブルです。
全体的にニュートラルで、「純正ケーブルがちょっと薄い音を出してただけなのかも」と思わせてくれるような素直な方向性。しっとり感・空気感・立体感のどれも底上げされていて、特定の帯域を強調するわけではないのに全体の密度がしっかり増した感じがあります。

HD-07|ウォームで聴きやすく整えるタイプ





線材
単結晶銅(23×0.08mm)+グラフェン(3グループ×20個)×0.08mm
インプレッション
全体的にやや温かみのある音色で、情報がセンターに集まるような印象です。
低音はマイルドで柔らかく、弾力感のある音色に変化します。中音域は鋭さが収まっておとなしめのしっとり感。高域はやや距離感が下がり量感も控えめになりますが、これがNANOらしい押し出しの強さを一歩引かせるような効果になっていて、組み合わせとしては目的が合えば4本の比較対象の中でも最も合う、なんてこともあるかと思います。薄いベールをかけたような抑え感があるのですが、ANANDA NANOの音色がストレートすぎると感じる私にはむしろ好意的に受け止められる変化でした。
ボーカルは一歩引いた表現になりますが、定位が整理された感じもありますね。
解像感を押し出すタイプのケーブルではないものの音に芯ができて立体感が増し、純正よりずっと聴きやすくなります。空間は並という感じで、高域のディテールが僅かに抜けてしまう場面もありますが、それよりも純正ケーブルのピーキーさが取れるので、それ以上にプラス方向への恩恵が多いいと感じましたし、十分なリケの恩恵を感じられるはずです。

HD-08|透明感と包まれ感を両立する解像感重視な一本





線材
合金銅(7グループ×8個×0.08mm)+OCC金メッキ(8×0.08mm)+OCC銀メッキ(7×0.08mm)
インプレッション
音は全体的にやや近めになりますが、そこから外側に広がるような包まれ感のある空間表現が優秀で、押しつけがましくない心地よさがあります。中音域とボーカルの透明度がとにかく高く、かなり美しいと感じるレベルです。アタックもやや強めでクッキリと音を鳴らしてくれますね。
高域は純正のギラつきや平坦で薄っぺらい表現を取りつつ情報量はしっかりキープ。ヌケ感や煌めきも失われず、豊かな鳴りをそのまま活かしてくれます。人によっては刺さるほどではないものの、高域が刺さるギリギリという方もいるかもしれません。
低音はほんの少し芯が太くなり重心がわずかに下がり、輪郭はやや丸みが増してシャープさは少し落ちますが、全体の質感とよく馴染んでいる印象です。
HD-09|爽やかで軽やか。明るい音色




線材
(63×0.06mm)合金銅+(21×0.06mm)単結晶銅金メッキ
インプレッション
純正ケーブルの特徴をそのままグレードアップさせてネガティブな部分を削った素直な方向性のケーブルです。重心はやや高めでわずかに冷たさのある印象。低音はタイトで引き締まっており、重みは控えめで主張しません。
中音域はスッキリしていてボディ感は薄めですが、明るく聴きやすい音色になります。ボーカルにも同様の傾向があり、軽やかでクリアな仕上がり。ボーカルに絶妙なにじみと甘さがあるのが逆に心地が良い塩梅になっています。
高域は明るく艶っぽく、中音域と似たような軽さがあります。余韻がもう少しあっても良いかな、と感じる場面もありましたが、抜け感を重視する方にはしっくりくると思います。

HD-10|やや温かい低域とボーカルの艶、そしてパンチのあるアタック感




線材
OCC金メッキ(8×0.08mm)+OCC銀メッキ(12×0.08mm)+グラフェン(31×0.08mm)
インプレッション
低域はやや丸みを帯びており、中低域から下にかけて程よい暖かさがあります。ボーカルはニュートラルな距離感を保ちながらも、艶っぽいエッジと煌めきが乗ってくるように思います!
パンチやメリハリ、アタックの強さもあり、全体としてはややアグレッシブな方向性のサウンドだと思います。
中音域には暖かみと芯があり、楽器類も胴鳴り感やボディ感がしっかり感じられるので、どこか生っぽい表現に聴こえます。特性自体は割と素直でありながら、そこに暖かみとツヤ、メリハリやパンチが乗ってくる元気目なケーブルという印象です。
分離感が妙に高いのも、個人的に気に入っているポイントです。

HD-11|滑らかで癖のない純粋なアップグレードにも




線材
単結晶銅金メッキ(28×0.08mm)+単結晶銅(22×0.06mm)
インプレッション
全体を通せばニュートラルベースで、銅ベースらしい滑らかなつながりのある音色のケーブルです。ケーブルそのものがやや安価であることも関係しているかもしれませんが、分離感や解像度の面ではやや劣る部分があるものの、上方向への繊細さもしっかりと感じられます。アタックも強すぎないため、透明度が高く、ボーカルが透き通るように滑らかで綺麗に聞こえるケーブルという印象です。
各帯域の量感もそれほど誇張らしい誇張が感じられず、ニュートラルで地続きな出音であるところに好感が持てました。
銅線の音が好き!解像感よりもナチュラル感や滑らかさ!そんな人に向いてそうですね。

HD-12|透明感や解像感を磨き上げた空間の広い高性能ケーブル




線材
(単結晶銅銀メッキ 24×0.10mm)+(単結晶銅金メッキ 49×0.06mm)+(単結晶銅 35×0.08mm)
インプレッション
わぁ、びっくりしました。ここまで紹介してきたケーブルの中でも最も高解像度で、一皮むけたような透明度があります。
微細な音から弦を弾く音、そして音量の大小の抑揚まで、高いダイナミックレンジで聞かせてくれます。温度感はニュートラルからややクールな印象ですが、どの帯域もタイトで引き締まったレスポンスの良さがあり、透明度の高い表現をしてくれます。空間も奥行きがあり、左右の広がりも十分で、満足度の高い空間表現だと思います。
高域も良く伸び、明るくさわやかな印象です。どんなヘッドホンと組み合わせても大きな不満は出ないのではないでしょうか。強いて言えば、低域もスッキリとハイレスポンスな傾向なので、まったりと温かい中低音を求める方には、少し違うかもしれません。
個人的にはもっと音に太さと暖かみがあってもいいなぁと思いましたが、基礎性能の高さが凄いケーブルです。

HD-13|全域に温かさ。中低音の弾力とグルーヴ感が癖に




線材
OCC金メッキ+純銀
インプレッション
おお、これは全域で暖かみがありながらナチュラルで、中低音の弾力感が癖になります。リズム楽器がひとかたまりに集まって、気持ちの良いグルーヴィなパーカッションをノリよく奏でてくる感じがあります。音そのものは全体的に自然というか誇張がなく、まるで銅線のような地続きの帯域のつながりを感じます。
高音域はややソフトな印象で、ギラギラするのではなく自然に頭上に降り注ぐような感覚です。そしてボーカルは明瞭なのに柔らかく、甘めの表現に仕上がっています。距離感としても前へ前へと出ず、押し出してこないのが素晴らしいところです。解像“感”で主張してこないのも好印象です。
空間も左右に広く、余裕のある鳴り方をしてくれます…これ大好きなケーブルだなぁ

まとめ|傾向早見表
| モデル | 傾向 | こんな人に |
|---|---|---|
| HD-06 | ニュートラル・オールラウンド | 迷ったらこれ |
| HD-07 | ウォーム・ややセンター寄り | ピーキーさを抑えたい |
| HD-08 | 透明感・包まれ感・解像感重視 | ボーカル・空間重視の人 |
| HD-09 | クリア・明るめ | 抜け感、ナチュラル感を求める |
| HD-10 | ほ少し温かい・やや重心低・分離良・アタック強め | ややパンチのある音を求める方 |
| HD-11 | ニュートラル・なめらか・ナチュラル | 自然な音色を求める方へ |
| HD-12 | 高解像度・シャープ・すっきり | 高解像度で透明度重視の人 |
| HD-13 | ウォーム・高弾力・空間広 | 暖かく自然な余裕ある音を求める方へ |
それぞれ音の個性がしっかり異なるので、自分のイヤホンのキャラクターや求めるサウンドに合わせて選んでみてください。
個人的にはHD-12の解像感の高さが印象的でしたが、音の好みでいえばHD-06とHD-13でしたね。
本記事の執筆にあたりHedacabl様よりPRの機会を頂戴し、筆者自身の感じたままに執筆いたしました。このような貴重な機会をいただきありがとうございました。心より感謝申し上げます。
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