今回紹介・レビューするのは、『KBEAR Voyages SR-8』です。
KBEARブランドといえば、比較的安価でコストパフォーマンスに優れた製品や、コンセプトが尖った個性的な製品を多く輩出してきたブランドですよね。

レビューする『KBEAR Voyages SR-8』は1DD+3BAという本格的なハイブリッド構成、どんな音を聴かせてくれるのか、早速レビューを進めていきます!
製品概要
『KBEAR Voyages SR-8』は、1DD+3BA構成を採用したハイブリッド型IEMです。低域には8mm液体シリコンダイナミックドライバーを搭載し、弾力と締まりを意識した低音を再現。中域にはデュアル31785 BA、高域には30095 BAを配置し、ボーカルの厚みと高域の抜けを両立する設計となっています。
筐体は3Dプリントによるレジンシェルで、深みのあるサファイア調フェイスプレートが印象的。エルゴノミクス形状により装着感にも配慮されています。付属ケーブルは5N無酸素銅ベースの銀メッキ仕様、0.78mm 2pin/3.5mmプラグを採用しています。
仕様
| 構成 | 1DD+3BA |
|---|---|
| 再生周波数帯域 | 20Hz-20kHz |
| 発売日 | 2026年1月 |
| 価格 | $99 |

パッケージ
Voyages(航海)という名前の通り、海をイメージしたオシャレなデザインになっています。青を基調としたデザインの中には、魚が泳いでいる姿が確認できます。

開封後
横に開くフラップタイプのパッケージ。

付属品

- 『KBEAR Voyages SR-8』イヤホン本体 × 1ペア
- シリコンイヤーチップ(白・水色) ×3ペア
- シリコンイヤーチップ(白・半透明) ×2ペア
- シリコンイヤーチップ(黒) ×3ペア
- ケーブル × 1
- ケース × 1
- クリーニングクロス × 1
- 合格証・ユーザーガイド ×各 1
最低限のシンプルな内容物になっています。
イヤホン本体
『KBEAR Voyages SR-8』は航海をイメージしているだけあって、まるで海の波模様のようなデザインがフェイスプレートに施されています。

厚みは標準的で、人間工学的な窪みのあるカスタムIEM系のシェイプをしています。

ハウジングは半分はレジンで充填されているようで、充填部分には音導管が刻まれている仕組みになっているようです。

イヤーピース
3種類のイヤーピースが付属します。中央の半透明のイヤーピースが2ペア同じサイズで入っているのですが、どういう意図なのかは正直分かりませんでした(笑)。
個人的に気に入ったのは、画像の最も上にある白いイヤーピースです。しなやかで柔らかく、まるで赤ちゃんの肌のような手触りで、装着感も良くこの価格帯の付属品としてはかなり質が良さそうでした。

ケーブル

ケースとクリーニングクロス
ケースはやや小型でクリーニングクロスも最低限という感じでしょうか。

音質について
『KBEAR Voyages SR-8』をざっくり表現すると
『オールラウンダー系!高域が超元気な個性がある今風のハイブリッドイヤホン』という感じ。
煌めき成分が多い高域の量感が多めなのが特徴かも。
周波数特性
※素人による計測の為、参考程度に。8KHz付近の山はカプラの共振の為。無視推奨。
計測データは以下の通りです。
片側を94db@1000Hzに合わせ計測。

ドンシャリ系の波形で10Hz以上も減衰が少なく、見た感じ元気いっぱいに高域が鳴るんだろうなぁ…と思っていましたが、後述しますが予想通りでした(笑)
評価チャート
音の傾向や特徴は、以下の評価チャートをご覧ください。
※製品の価格を考慮した評価となります。
視聴環境
- Lotoo PAW 6000 (レビュー用リファレンスとして)
- Lotoo PAW GOLD TOUCH
- 付属イヤーピース(白水色のもの)
ショートインプレッション (バランス・音色など)
音色は分かりやすくドンシャリ系で、アタック感も強めです。温度感はニュートラルで、暖色寒色のどちらにも振れていない印象ですが、やや全体的にはドライな雰囲気がある音色ですね。
箱出し直後に聴いた時は高域にザラザラした質感を強く感じたため、50時間ほどピンクノイズと様々な環境音をミックスしたものを用いてエージングしてみたところ、大幅な改善が見られました。エージングの効果がこれだけ分かりやすく出るイヤホンも珍しいかもしれません。
中高音~高域の情報量・量感がかなり豊かで、10kHzを越えても減衰が見られない煌めきや繊細な倍音成分がしっかり感じられます。特に高域に関しては…2025年後半以降の音作りらしい設計で、周波数特性にもしっかり現れていますし、実際に聴いてみても明らかに高域の情報量が豊かです…!
中音域はやや量感控えめな印象で、ボーカルは適度にウェットで艶っぽさがあります。女性ボーカルは聴いていて心地よいですね。低音はやや厚めに表現され、ややダークな印象で太く広がりと響きがある質感です。
低音域
低音域はやや厚めに表現されますが、重低音は「凄く重い」というほどでもなく標準的な印象です。量感で言えばやや多めで、ややダークな独特の広がりがあります。
少し太めで広がりと響きがあって迫力がある感じですね。やや重心は前方にあり、ゴリゴリ押してくる感じもあります。適度な量感と広がり・響きで低音を支えているという印象を受けました。ライブ感がある低音と言った方が伝わりやすいかもしれません。
ドンシャリ系のチューニングではありますが、低音が主張しすぎて他の帯域を覆い隠すほどではなくバランスは保たれていますね。もう少し立体感が欲しい所ですが、EDMやヒップホップなどのジャンルでは十分な迫力が得られますし、ポップスでも心地よいグルーヴ感を楽しめると思います。
中音域
中音域はやや量感そのものが全体的に控えめな印象です。ピアノの重厚感は抑えめで、やや平坦な表現に感じました。
実際にオーケストラ系の楽曲を聴いてみたのですが、バイオリン・ピアノの音色が苦手なのか、生音収録系の楽曲やオーケストラ、ジャズなどはやや苦手かもしれません。アコースティック楽器の質感や厚みを重視する方には、少し物足りなく感じる可能性があります。
…周波数特性上もガッツリ凹んでる部分なのでちょっとボリューム感が足りないのかもしれませんね。
しかし、中高音付近は量感たっぷり感があり、楽器類はやや存在感のある粒立ちの良さや解像感があります。楽器の存在感が強いため、相対的にボーカルが半歩下がっている感じがしますが、前後の奥行きは十分確保されています。
中高音付近になると評価がかなりポジティブに戻りますね(笑)。一聴した感じは前傾的にボーカルが聴こえるのですが、実際には立体的な配置になっていて、楽器とボーカルのバランスが取れていると感じます。
ボーカル
ボーカルはややエッジが立つ存在感のある表現ですが、少しウェットな表現で柔らかさ、艶っぽさも共存しています。特に女性ボーカルは聴いていて心地よく、息遣いや細かなニュアンスまでしっかり表現されている印象です。
男性ボーカルについても悪くないのですが、中音域がやや控えめなこともありやや厚みが物足りなく、女性ボーカルの方がこのイヤホンの良さが引き立つように感じました。
高音域
高音域は、ここ最近の音作りらしく10kHzを越えても減衰が見られない設計で、煌めきや繊細な倍音成分をしっかり感じられるほど情報量が多いです。周波数特性にもしっかり現れていますし、実際に聴いてみても明らかに高域の情報量と量感がかなり豊かで解像感があります。
金属音もソリッドでかなり細く、繊細な部分まで再現できていると思います。ただし、やや高域は味付けに感じるくらいには量感が多めで、スネアの倍音成分っぽいものがやや騒がしい感じがあります。高域が苦手な方には少し刺激的に感じられるかもしれません。 高域は敏感そうなので上流との相性も少し考慮が必要かもしれません。
ここまで説明したように高域の量感は多めでディテールも豊かなのですが、伸びやかさは控えめです。しかし適度に滑らかさはあるので、刺さるほどの不快感はありません。
箱出し直後はザラザラした質感が気になりましたが、50時間ほどピンクノイズと様々な環境音をミックスしたものを用いてエージングしてみたところ、大幅な改善が見られました。
音場・空間表現
空間はやや前方から上斜めくらい、耳のちょっと外くらいに広がる標準的な空間です。形状でいえば扇状に広がる感じで少し重心が高めな空間に感じます。
定位に関しては方向性がシャープに分かりやすい音色だと思います。奥行き方向への定位はやや甘さがあり、少々分離感がもう少し欲しい所です。
解像度
解像度そのものは中高域から高域にかけての存在感もあって感じやすい方だと思います。ただ、付属のイヤーピースだと分離感がやや乏しく平坦な表現になるので、イヤーピースの交換を検討してほしいですね。

なんか中高音以上が敏感で鋭いので、イヤーピースで表現を少し変えてあげたいですね。
他のイヤホンよりもイヤピによる変化が大きい気がします。 Propellerの相性は良かった。いい感じに刺抜きが出来ます。
装着イメージ
比較的コンパクトなハウジングとカスタムIEM系のシェイプで装着感は良好ですね。


長所と短所
長所
- 中高音以上の量感が多い
- ライブ感ある低音
- 濁らせない解像度
- 美しい見た目
- しなやかな付属ケーブル
短所
- 中高音以上の量感が多い
- 奥行き方向に弱点
- イヤピの相性に敏感



中高音以上の量感が多いのは一長一短ですね。BAがフィルター通さずにストレートに鳴ってる感じがあります。
総評と感想
全体を通じて感じるのは、「やや尖ったキャラクターを持つ、刺激的なドンシャリチューニングのイヤホン」という印象です。
ドンシャリという言葉では収まりきらないほど、特にアタック感の強い中高音〜高音域への振り切り方が個性的に思います。
しかし、ドンシャリ系の典型で中音域の量感がやや控えめなため、オーケストラやジャズ・アコースティック系ではややディテールに物足りなさが出る場面もあり、ジャンルへの向き不向きがハッキリしている印象、テクノ・POPSなどは楽しく鳴らす一方で、アナログ的な楽曲はやや苦手そうです。
低音はライブ感のある押し出しで、EDMやヒップホップのような現代的なジャンルとの相性は◎。ボーカルはウェットで艶があり、特に女性ボーカルは心地よく聴けます。
エージングによる変化やイヤーピースの相性、DACによってもピーキーさが変わったりと、上流も出口も敏感な点は少し手のかかる子という印象ですが、まぁちょっと可愛げもあるというか…楽しめるポイントかもしれません(笑)ポテンシャルはかなり感じるので、「育てる・調整する」楽しさがあるイヤホンだとも思いました(笑)
こんな人におすすめ
EDM・ヒップホップ・ポップス好きや女性ボーカルを良く聞く人、刺激的な音や高域重視を好む方に合いそうですし…
何よりもリケーブルやイヤピ、上流選びなどの微調節で最適解を探したり、イヤホンを可愛がりたい方にオススメです。



いろいろ敏感な子w
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