こんにちは、Trefle Labです。今回は新登場してまだ間もない『SHANLING UP6』をご紹介します。
本製品は、Bluetoothレシーバー兼USB‑DAC/ヘッドホンアンプと呼ばれるタイプの製品で、ワイヤレス接続して本体に好きなイヤホンやヘッドホンを接続して高音質な音楽を楽しむことが出来る便利なアイテムです。
ESS製のES9069Q DACチップをデュアルで搭載するなど、ポータビリティと音質を両方兼ね備えた、そんなUP6の魅力を、じっくりとレビューしていきます。

製品概要
SHANLING UP6は、BluetoothレシーバーとUSB-DACの機能を一台に集約した、ポータブルオーディオデバイスです。
スマートフォン、PC、ゲーム機など多様な機器との互換性を備え好きなデバイスから優れた音質を提供してくれます。
手のひらサイズのボディには最新技術が凝縮されており、外出先でも高品質なリスニング体験を実現してくれます。
仕様について
UP6には、ESS社製の高性能DAC「ES9069Q」が2基搭載されており、シングルエンドおよびバランス出力の両方に対応します。加えて、SGMICRO社のオペアンプ「SGM8262」をデュアル構成で採用。最大出力は32Ω時で626mWと、据え置き機並みの駆動力を発揮してくれます。
BluetoothチップはQualcomm「QCC5125」を搭載し、LDAC・aptX HD・aptX LL・AAC・SBCといった主要コーデックを網羅!
ワイヤレスでも高品位な再生が可能です。
USB-DACモードではPCM 768kHz/32bit、DSD512まで対応。ディスプレイは高精細な1.54インチ液晶を採用し、UIは直感的で快適な操作を実現しています。重量はわずか約50g。高級感のあるアルミボディと相まって、携帯性にも優れた設計となっています。
比較項目 | SHANLING UP6 | SHANLING UP5 |
---|---|---|
DACチップ | ES9069Q ×2 | ES9219C ×2 |
Bluetoothチップ | QCC5125 | QCC5120 |
最大出力(バランス) | 626mW(@32Ω) | 240mW(@32Ω) |
USB-DAC対応 | PCM768kHz/32bit, DSD512, MQA | PCM384kHz/32bit, DSD256 |
ディスプレイ | 1.54インチカラー液晶 | 0.96インチOLED |
出力端子 | 3.5mm + 4.4mm | 3.5mm + 2.5mm |
対応コーデック | LDAC, aptX HD/LL, AAC, SBC | LDAC, aptX HD/LL, AAC, SBC |
重量 | 約50g | 約50g |
NFC対応 | 対応 | 非対応 |
ゲームモード(UAC1.0) | 対応 | 非対応 |
バッテリー駆動時間(バランス) | 約4.5時間 | 約6時間 |
専用アプリ対応 | Eddict Player | Eddict Player |

以下はAliExperssのオトクな情報です。
商品リンク:https://s.click.aliexpress.com/e/_olyTrof
ストアクーポン:XEDRK6DSW7CW (-40ドル)
併用可能なクーポン:TRLAB20、IFPDUBP、JPSS2020ドルオフです。
予想最終価格:1.1万円くらい。
※クーポン情報等の有効期限は2025/6/26 15:59まで
パッケージについて
パッケージ

SHANLING UP6のパッケージは、比較的小型で洗練された印象を受けるデザイン。
手触り良く質の高いパッケージです。

開封すると本体の形状に合わせた緩衝材で保護されており、輸送時の衝撃をしっかり吸収しそうなパッケージですね。
このスポンジの裏には他の付属品が詰まっています。 付属品の詳細は次のセクションへ!
付属品

- SHANLING UP6本体
- USB-C to USB-Cケーブル
- USB-A to USB-Cケーブル
- USB-C to USB-A変換アダプター
- 取扱説明書
※専用PUレザーケースは別売りです
本体

本体はアルミニウム合金による精密な削り出しで成形され、サラサラと滑らかで指紋が付きにくい表面処理が施されています。

1.54インチの液晶は発色が良く、楽曲やコーデック情報をはっきりと確認することが出来ます。
上に掲載している写真よりも実際にはより視認性が高く明るく見えます。

3.5mm(シングルエンド)と4.4mm(バランス)の出力端子を備えており、幅広いイヤホン・ヘッドホンと組み合わせ可能です。

ボタンは大型で押しやすい設計で、手に持った時に自然に指先で押しやすくて良かったですね。
音質について
聞いてみた感想
音質における第一印象は、「ナチュラルで、音の背景が非常に静か」というものでした。音が自然と浮かび上がってくるように感じられ、ノイズの少なさと見通しの良い音場は、楽曲が始まってほんの数秒で実感できます。「あ、これは良い」と思わされるような、そんな入り口の感覚が確かにありましたね。

音の傾向としては、SHANLINGらしい明るさと滑らかさを持ちながらも、ほんのりとしたウォーム感が加わっていて、聴き心地は非常にナチュラル!私自身が所有しているのはこのUP6のみですが、これまで何度も店頭で試聴してきたSHANLING製品の多数の製品から得られた音とまったく同じニュアンスを感じました。まさに「ああ、SHANLINGの音だ」と、すぐに腑に落ちるような感覚でした。(もちろん、製品を触りながらの先入観も多少はあるとは思いますがw)
中高域はすっきりと伸びやかで、ボーカル帯域は特に明るく、見晴らしの良さと明瞭感の高さが光ります。ややウォームなトーンが加わることで、声の芯を感じさせながらも刺さるような硬さはありません。非常にバランスよく、リアリティのある歌声を自然に引き出してくれる印象です。
一方で低域は、締まりのある質感としっかりとした厚みが絶妙に同居しています。アタック感にも優れており、過剰な膨らみがなく、全体を下からしっかりと支えるように響きます。とくにサブベースの表現力が高く、安価なDACでは埋もれがちなベースラインもくっきりと描写されます。そのおかげで、ジャズやアコースティック系の音源とも非常に相性が良いと感じました。
やはり出力の高さは正義か…?
さらにEDMなどの打ち込み系ジャンルにおいても、キックが抜けすぎることなく、しっかりとした収束感と制御感を伴って鳴ってくれます。芯のある重みをきちんと感じさせてくれる、万能型の低域です。ジャンルを問わず、高い次元でパフォーマンスを発揮できる仕上がりと言えるでしょう。
また、DACとしての出力に余裕があるためか、再生機器側のボリュームも低めでも十分な音量が得られます。音量を上げても音が歪まず、全体に余裕を感じさせる鳴り方をしてくれるのは頼もしいポイント。コンパクトな筐体から想像以上の音が飛び出してくる感覚は、“ポータブル”ながら“据え置き級”の出力というのも納得でした。
総じて、UP6の音質は「ポータブル機器の枠を超えたクオリティ」と表現しても良いと思います。前作に比べてパワーアップしすぎ。とはいえ、Bluetoothレシーバー兼USB-DACというジャンルの製品はこの1台しかもっていませんが。(本当に断言してごめんw)
それを差し引いても“ただのレシーバー”という枠にとどまらないしっかりした音づくりには明確な意志を感じますね。日常使いから本気のリスニングまで、幅広く応えてくれる懐の深さを持った一台かなと思いました。
操作感について
まず、正面に配置された1.54インチのフルカラー液晶は非常に見やすく、発色も鮮やか。再生中の楽曲情報、Bluetoothコーデック、バッテリー残量、音量レベルなど、必要な情報がすっきりと整理されたUIで表示されます。視認性が高いことが好印象です。下の画像よりもっと実物は視認性高いです。

操作は本体側面に配置された3つのファンクションボタンと電源ボタンを使って行いますが、物理ボタン特有の“しっかり押せる安心感”があります。押す深さも十分にありクリック感も良好です。ボタン操作だけで音量調整や曲送り、設定変更まで完結できる点は、スマートフォンに頼らず本体だけで完結させたいユーザーにとって大きなメリットになりそうです。

操作にほぼラグがないとは言えませんが、UIの反応も軽快で全体的に非常によく練られた作りになっています。
UAC1.0対応の“ゲームモード”や、車載利用に便利な“カーモード”など、使用シーンに応じて細かく動作モードを切り替えられるのも嬉しいポイントです。ボタン長押しするだけで切り替えモードに移れるというユーザー体験の高さも感じられます。
全体を通して、UP6の操作感は「触っていて気持ちいい」と感じられる作り込み。物理ボタンと液晶表示のバランスが良く、必要な情報と操作系がしっかりまとまっているため、使えば使うほど「よく考えられているな」と感心させられます。モバイルデバイスに求められる“軽快さ”と“わかりやすさ”を高次元で実現している、完成度の高いインターフェースだと感じました。
ただ、唯一気になる大きな欠点を一つ申し上げると、マルチペアリング非対応ですね…
多数の機器で再生する機会がある環境のユーザーの場合は、機器を切り替える時にペアリング中の機器の接続を切らないと他の機器に接続することが出来ません。
昨今の製品ではマルチペアリングに対応していて、片方が再生を止めればもう片方のペアリング済みの製品で再生するだけで別の機器からの音声を出力出来てとても便利なので、今時非対応なのも珍しいなと思いました。
長所と短所
長所と短所は以下のようなイメージ。
長所
- 最大626mW出力でパワフル
- コンパクトで高級感のある筐体設計
- 見やすい液晶ディスプレイと直感的UI
- LDAC含む多彩なBluetoothコーデック対応
- USB-DAC、シングル/バランス出力、NFC搭載の多機能性
短所
- マルチペアリング非対応
- 専用ケースが付属していない(別売)
- 旧型iPhoneにはLightningケーブルが必要
あとがき
SHANLING UP6は、ポータブルオーディオにおける「万能機」の一つの完成形と言える存在です。上質な音質と高い実用性を併せ持ち、日常のリスニングから本格的なオーディオ体験まで、幅広い用途に対応します。音質、機能性、デザイン性のいずれも高水準でまとまっており、BluetoothレシーバータイプのDACを導入したい方にもおすすめできる製品です。
製品購入先リンク

以下はAliExperssのオトクな情報です。
商品リンク:https://s.click.aliexpress.com/e/_olyTrof
ストアクーポン:4H1S7A (-5ドル)
併用可能なクーポン:TRLAB30 (-30ドル) またはIFPDUBPやJPSS20が20ドルオフです。
予想最終価格:1.6|~1.8万円くらい。
※クーポン情報等の有効期限は2025/6/26 15:59まで
免責事項:
本記事のレビューにおいて、執筆に伴う金銭等のやり取りはございません。同時に執筆内容への指示も一切受けておらず、内容は全て筆者自身の個人的な感想です。