今回レビューするのは、EarAcoustic Audioの「STA-HiEnd Max」です。このイヤホンは、テスラレベルの強力な磁気回路を採用したデュアルダイナミックドライバーを搭載し、高い解析力と魅力的なサウンドを追求したモデルです。
ではでは早速レビューを進めていきます。
「STA-HiEnd Max」について
「STA-HiEnd Max」は、EarAcoustic AudioのSTAシリーズに属するイヤホンで、同シリーズの中でもっとも高価な製品となります。名前の「STA」は「STAR」に由来し、星のように明るく魅力的な音を目指しています。人々の心を揺さぶる音楽の神秘的な魅力を情感豊かに伝える製品をコンセプトに設計されたそうです。
同ブランドシリーズでより高みを目指したシリーズとしてはSPAシリーズがあり、設計技術をより発揮するために開発された少数生産モデルです。真の最上位機種として特別に設計されているそうです。
テスラレベルのマグネットを搭載した強力なデュアルダイナミックドライバー
高音域用にφ6mmダイナミックドライバー(N50ネオジムシングルマグネット)、中低音域用にφ10mmダイナミックドライバー(N50ネオジムデュアルマグネット)を採用したデュアルダイナミックユニットが搭載され、テスラレベルの強力な磁気回路と2つのユニットにより驚異的な分析力と広大なサウンドステージを実現しています。

数百回にも及ぶ指向性シミュレーション
音楽の感情と見事な共鳴を実現するため、厳密かつ合理的な検証のもと、最適化された音響キャビティ構造を設計。
聴きやすく、バランスの取れたサウンド
STAシリーズのバランスの取れた周波数応答曲線は、音楽鑑賞の体験を大幅に向上させ、音のディテールをより豊かに表現し、様々な楽器やボーカルの位置関係や重なりを容易に聴き分けることができます。同時に聴覚の疲労を軽減し、リスニングの持続性を高めることができるとのことだ。
仕様について
「STA-HiEnd Max」の仕様をざっと見てみましょう。情報が少なくて海外向けのECサイトから参考にさせていただきました。
構成 | φ10mm高精細DLCダイアフラム(デュアル磁気回路)+φ6mm複合ダイアフラム デュアルダイナミックドライバー |
---|---|
再生周波数帯域 | 10Hz-30000Hz |
感度 | 125 dB |
インピーダンス | 30Ω |
ケーブル | 無酸素銅+銀メッキ無酸素銅リッツケーブル |
コネクタ / プラグ | 2Pin 0.78mm / 3.5mm |

パッケージ外観と付属品について
パッケージ
キラキラと銀色の美しいパッケージ。公式HPのキラキラした美しいシルバーをイメージしたデザインをしっかりと踏襲しています。

形状から予想するに、まるで玉手箱のように様々な付属品が出てくるような設計になっているんだろうなと思いながら開封を進めていくと、まさにその通りの楽しい開封体験が…!次の付属品のご紹介を御覧ください(^o^)ノ
付属品

- STA-HiEnd Max本体
- イヤーピース(2種類のS,M,Lサイズ)
- イヤホンケーブル
- キャリングケース
- 説明書
銀色と黒のものしか出てこないコンセプトに沿った作りを感じられる開封体験でした… コンセプトがしっかりしてると「おおっ」と心の声が漏れてしまいそうですね。
本体
見た目のキラッキラ感は言うまでも無く美しいですね。STAシリーズの中で最も高価なモデルだからか、同シリーズの中で最も派手なデザインで高級感を感じます。所有欲を満たしてくれそう!

左右でフェイスプレートが異なるデザインになっていまして、EarAcoustic Audioのロゴと、蛇のモチーフがそれぞれ描かれています。
金属筐体…?と勝手に想像しながら手に取ると樹脂にメッキ加工をしたような設計になっているようで驚くくらい軽かったですね。

それにしても綺麗だなぁ…
外出時の使用においても一つのアクセサリー感覚でも使えそうな感じですね。だって美しいんだもの。


イヤーピース
シリコン製のイヤーピースが2種類(S、M、L)のサイズで付属しています。
違いは口径と背の高さで、写真を見て左側が小口径で軸長が長め。右側は大口径で軸長が短め。

フィット感だけでなく口径の変化で音の聞こえ方が変わるので、装着感や音の聞こえ方と相談して最適なものを選ぶと良いと思います。
付属ケーブル
3.5mmのシングルエンドプラグと0.78mm 2ピンのコネクターを備えているケーブルが付属します。
ケーブルタイがついていると、収納時の捗りますしとても有りがたいポイントですね。

太めのケーブルですが、柔らかめの被覆と相まってさほど絡まりやすさは感じません。
キャリングケースについて
ここまで読んでいただいている方ならもうお分かりかと思いますが、そう!「シルバー」のキャリングケースです。徹底していることでブランドイメージがしっかりと固定されますし良いですね!


EarAcoustic Audioさんの徹底っぷりが…凄いわ!
音質について
STA-HiEnd Maxを簡単に表すなら…「ヘッドホンのような広い音場と音抜け良い空間表現が得意のイヤホン」ですね!
緩めのUカーブで、低域が豊かなプチ迫力あるサウンド!でも優しい響きで耳に優しいぞ…!?
早速ですが聴覚上の音のバランスのグラフから見ていきましょう。
※聴覚上のイメージで、計測データを元にしたものではありません


音の傾向や特徴は、以下の評価チャートをご覧ください。
視聴環境
- iBasso DC-Elite+外部給電 (AKLIAM EC02+ddHiFi TC09L)
- iBasso DX340 (参考程度に使用)
- 付属のイヤーピース(細軸の方)
- 付属のケーブル
聞いてみた感想
…これは結構良いぞ!?箱出しからしっかり鳴ってる感がありますね、豊かな弾力のあるような低音でしかもタイトさもキレもある。気持ちよく乗れるようなエレキベースのブリブリ感!そして奥行きを伴うように減衰して消えていくクリアな高音、中音域も適度に尚を覗かせてくれるようで、音全体の明るさを持ち上げてくれるような感じ。
流石STAシリーズの最上位モデルといった所か…!?聞いていて気持ちよさがありますね。
そして低音が癖になるッ。それでいてなんだか空間というか音を感じる距離感みたいなものがあり、ヘッドホンを聞いた時のような出音で価格を大幅に超えるような音場の広さを感じてかなり驚きましたね。中高音あたりの分離感がかなり素晴らしいし、中低音付近の豊かさも相まって厚みさえ感じる。これが17000円なんだから驚き…
音色
自然な緩やかなUカーブか、ニュートラルに近いバランスですが、それをリスニングに寄せたような音です。
低音域
タイトさ・キレ・弾力感を伴った豊かな厚みもある低音でリズミカル。一番に感じるのは弾力感で横に広がって楽曲全体を弾むように支えるような出音だということ
中音域
程よくしっとり感も感じつつもクリアな質感。透明度の高い寒天みたいな感じ!?
透明感もあるのにソリッドにならないので、優しく耳に障らない主張感です。優しい。
高音域
DDらしく鋭さは抑えられているけどキラキラ感自体は適度に感じられる。豊かな弾力ある低音に合わせたかのように角の取れた高音域で優しい。でももちろん篭もり感はゼロ(^o^)ノ
解像度
手前から外側方向への音の分離感が高く、音の粒立ちや音像が優れているように思います。
ボーカル
男女ともに刺さり少なく優しく艷やかなボーカルで背景に流れる音楽から馴染みつつも分離感のあるボーカルを聴くことが出来ます。DDらしい優しさとしっとり感のある音で、長時間の試聴でも疲れない聞こえ方をしてくれますね(^o^)ノ
音場
前述していますが、なんだかヘッドホンで聞いているような音の出方をするので音場はかなり広く感じます。自然な感じ。
特に外方向に前後感を持って余韻を持っているような音場の表現なので、音の粒がスッと後ろに抜けていく気持ちよさがあります。
横方向にも奥行き方向にも音場広くてミドル帯の製品が泣くて…(;´∀`)
装着感について
STA-HiEnd Maxの装着感は本体の凹凸のある形状、所謂人間工学に基づいたデザインにのおかげで耳にすっぽりと入ってくれます。
装着感は私にとっては良好な製品だと感じましたよ(^o^)ノ


長所と短所
長所
- DDらしい自然な音色
- 広い音場と分離感
- 耳に優しい音色
短所
- 寒色系やキレのある硬い音を好む方に不向き
- 分析的ではなく雰囲気重視



出音に個性を感じるの製品なので、特に短所という短所は正直無いかな(;´∀`)
相反する性質のあるイヤホンを好む人にとっては短所になるかもしれませんけどね。
あとがき
「STA-HiEnd Max」は、人々の心を揺さぶる音楽の神秘的な魅力を情感豊かに伝える製品をコンセプトに設計されていることを、記事の冒頭でもお話しましたが、本当に出来が良かったので納得しちゃいましたね~
迫力もあって適度に繊細感もありながらヘッドホンみたいな出音で奥行きや空間表現上手だし…まぁDDらしくBAほど分析的な音ではないけど味わい豊かな聞きやすい音だったんですよね!
見た目も良ければ音質も想像以上に良く、聞き心地の良さを一番に伝えたいサウンドだったし…うーん、2万出せないけど、1万円台なら…!?みたいなユーザーにぶっ刺さるような製品だと思うんですけどね。もっと話題になってほしいw
ここまで見ていただきありがとうございました!
製品購入先リンク


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