皆さんこんにちは(☆_☆)
今回ご紹介するのは、「Zuo Drum String Phanta(幻砂)」です!
新興ブランド「ZUO DRUM STRING(左宮羽)」から、3基のダイナミックドライバーを積んだイヤホン「Phanta(幻砂)」が届きました。
目を奪われるのは、砂の上に青を手塗りで重ねたフェイスプレート。波打ち際の砂浜をまるっと再現した美しすぎる仕上がりで、このルックスだけでも手に取る理由になるなぁと思います(笑) 凄くないですか?

中身は、10mmのグラフェン振動板DDと8mmの同軸デュアルDDを組み合わせた2ウェイの3DD構成。「3DD=低音モリモリ」と身構えたくなりますが、当方が開催している「#とれオフ」でも、バランスが良い。ニュートラルで完成度高い。という声が多数!
早速レビューを進めて確かめていきます!
HIFICHOI様より、ご紹介のために製品をご提供頂きましたが、内容は当サイトの下記のレビューポリシーに基づく筆者自身の体験と個人的な見解のみで構成しています。
製品について
「Zuo Drum String Phanta(幻砂)」は、ダイナミックドライバー3基による2ウェイ構成のイヤホンです。10mmのカスタムグラフェン振動板ドライバーが全帯域を受け持ち、残りの2DD(チタン結晶振動板を用いた8mm同軸デュアルドライバー)が低域を補強します。シェルは3Dプリントの樹脂製で、フェイスプレートには石英砂を下地に青い顔料を手作業で重ねた装飾を採用。「身に着けられる小さな風景」をテーマにしており、模様は一点ずつ異なります。
ケーブルは着脱式の0.78mm 2pinで、付属品は5N古河無酸素銅に銀メッキを施したリッツ線。プラグは4.4mmのみの仕様です。カラーはブルーのほかにピンクも展開されています。)
※今回ご紹介するのはピンクカラーです。見た目はブルーなのですが、ブルーはボディがブラックで夜の波打ち際のようなカラーをしています。
| 構成 | 3DD (10mmカスタムグラフェン振動板DD+8mm同軸デュアルDD) |
|---|---|
| 再生周波数帯域 | 20Hz~20kHz |
| インピーダンス | 11Ω(@1kHz) |
| 感度 | 101dB(@1kHz) |
| 発売日 | 2026年5月頃~? |
| 価格 | 194.46ドル(AliExpress) ※執筆時 |
パッケージ
パッケージは生成り色の紙箱で、丸い留め具に紐を巻きつけて閉じる封筒スタイル。隣はブランドのマスコットキャラクターが描かれたアクリルスタンドです。 アクリルスタンドごと到着したのですが、これも同封するのかな?

本体、グリーンのケース、イヤーピースがウレタンにきっちり収まっています。イヤホンのパッケージとしては一般的な構成ですね。

イヤホン本体
フェイスプレートの美しさ、限界突破してませんか?(笑)
近くに寄ると、ラメ入りの砂の層を一番下のレイヤーに配置し、白い波線を上のレイヤーに塗り重ねるように立体的な構造を封入した作り。写真越しでも奥行きが分かりますよね!?
波打ち際をそのままフェイスプレートに持ってきたような仕上がりです。

背面やサイドビューは以下のような感じ。青のクリア樹脂で作られています。内部のドライバーや音導管が見えるのが美しいですね~(^o^)

フェイスプレートの拡大写真をご用意しましたので、気になる方は以下をタップしてみてください。


付属品

- イヤホン本体 ×1ペア
- イヤーピース 2種類(final Type E 5ペア) +3ペア
- 付属ケーブル ×1
- キャリングケース ×1
- その他、説明書など
ケーブル
付属のケーブルは銀メッキを施したリッツ線。標準的な太さで若干硬めですが、タッチノイズは気にならないですね。不思議。4.4mmプラグは絞られた形状でなかなか凝ったデザイン。

イヤーピース
イヤーピースが豪華!
finalの「TYPE E」が5サイズ!それとは別に、コア部分がピンク・ミント・ラベンダーカラーに色分けされたちょっと特殊な形状のシリコンタイプが3ペア入っていて…これはWhizzer ET100ABですかね?

「TYPE E」では中低域が濃厚に。Whizzer ET100ABではちょっとスッキリするような傾向があるように思いました。
キャリングケース
ケースは落ち着いたグリーンで、箱型のハードケース。こういったシンプルで使いやすいケースは個人的には好印象。

装着イメージ
装着するとこんな感じ。透けて見えるドライバーを見るともう少しもう少し小型化できそうですが、あえてこのサイズにしているのかな?と思いました。
カスタムIEMのように耳に密着するよう凸凹が大きめに作られています。おかげで遮音性抜群。ただ、耳が小さめの方の装着感が少し心配になる大きさです。

音質について
最初に結論から。
- 3DDながらフラット寄り、中域に厚みを持たせたチューニング
- リズムが弾む、ノリの良い低音
- 歌は近く、肉厚でもダルくならない
- 頭上に扇状に広がる広めの空間
- 超高域のエアー感はおとなしめ
基礎性能高いですよ…!?これは…!
全体はニュートラル寄りのフラット目な特性で、そこに中域のふっくらした厚みを重ねた、フラット&ニュートラルな雰囲気にかまぼこ型のような要素が少し入ったサウンドです。
低音はスピード感のあるタイプなので、厚みがあっても重たさは感じないのがポイント。超高域の繊細なきらめきや、空気そのものを描くようなエアー感を求める人には少し物足りないかも。生楽器の曲やボーカル曲をリアルな質感で楽しみたい人、ドンシャリ系とは別の方向を探している人に向いたイヤホンかなと思います。
周波数特性
実測データは以下の通りです。
(IEC711/IEC 60318-4 clone / 1/12oct (1kHz) @ 94dB)
※8kHz付近は計測器の特性上共振しやすい帯域で、実際よりもピークが強めに出やすいことを理解の上でご覧ください。
平均

左右

左右差はほぼ±0.5dbの範囲です。良好ですね。
評価チャート
音の傾向や特徴は、以下の評価チャートをご覧ください。
※製品の価格を考慮した評価となります。
試聴環境
- Lotoo PAW 6000
- Lotoo PAW GOLD TOUCH
- 付属イヤーピース(final Type E)
全体的な音色や特徴など
3DDという字面から、重低音で押してくるイヤホンを想像していたのですが、実際に聴いた印象はまったく違いました(笑)。全体は緩やかなUシェイプだけど、寄せてる方向としてはニュートラル&フラット寄りの特性で、楽曲に中域のふっくらした厚みが乗り、音像がやや近めに寄ってくる鳴り方をします。
3基のドライバーのつながりに違和感はなく、帯域ごとの継ぎ目を感じさせません。色付けが少ないおかげで、楽器の響きや声の質感がそのまま耳に届いてきて、ナチュラルで情報量の多いサウンドに感じますね。
他のレビューされている方の評価を見てみると、「低音多めのウォーム系」という評価も目立ちましたが、自分の環境では低音が出しゃばる場面はほとんどなく、キレの良さのほうが印象に残りました。このあたりは再生機器やイヤーピースでちょっと違うのかも。
低音域
とにかく躍動感のある低音です。立ち上がりが速く、ガツンと結構来ます(笑)でも重たさはそこまで無く、ガツンと音が鳴った後の制御も良いのか、鳴ったあとの収束もスッと早いので、キックやベースラインがリズミカル!でも煩さや雑さが感じられません。
タイトでありながらほんのり弾力も残っていて、聴いているとついノリノリに…! 音楽を聴いていて素直に楽しいと思える低音でしたね。
量感については、全体がフラット寄りの特性なので、相対的にサブベースはやや抑えめ。心臓に響くようなサブベースを期待すると、ちょっと肩透かしかも。その代わり、抜け感と立体感はかなりのもの。ボフッとした低音の空気感まで描き分ける解像度があり、バスドラムを踏んだあとにその場で広がる反響や空気、収録された部屋の様子まで見えてくるような気がします。
価格を超える低音の解像度!素直にすげぇ…となったのは、実はここだったり。
中音域
中域は全体に厚めで、音像はやや近めに感じました。ニュートラルな鳴り方で色付けが少ないため、情報量の多さがそのまま伝わってきますね。
ギターの鳴りやアコギのボディ、ピアノの箱鳴りなど、楽器の共振に伴うふっくらした厚みがほんのり乗るのが、フラット寄りの本作の持ち味。これが生々しさにつながっていて、アコースティックな楽曲や生楽器の演奏でこそ強みが活きるなぁと感じました。
具体的には、ピアノとチェロの響きがとても気持ちよく、ピアノは打鍵のあとに広がる響きに立体感があり、チェロは胴の深い鳴りが豊かに伝わってきて生っぽさ抜群…!オーケストラとの相性がなかなか良いです。オーケストラにおいては、楽器がどれだけ重なっても破綻しませんね~。
ボーカル
歌声の定位は近め。厚みがあるのに重たさやダルさはなく、声がもたつかずにスッと届きます。しっとりとした温度感があって、吐息や息づかいも感じ取りやすいです。声質そのものはニュートラルで、繊細すぎて線が細くなることも、甘く丸くなりすぎることもありませんでした。
昨今のW・Vシェイプ、いわゆるドンシャリ系のチューニングの製品と比べると、かまぼこ型寄りの厚みがはっきり感じられます。少し肉厚な声というワードが良く合いますし、ボーカルをじっくり味わいたい人には刺さるはずです。
高音域
シンバルの響きはやや冷たい質感。量感は少々控えめで前へ出てくるタイプの高域ではありません。全体としては中域の密度で聴かせる音作りなので、高域はその脇を支える立ち位置です。
どちらかといえば、高音は中高域あたりで止まる印象でした。エアーな成分や空気感を演出する、ごく繊細なマイクロディテールは控えめです。ハイハットの余韻が空間に溶けていく様子や、超高域のきらめきを楽しみたい人には、少し地味かも(;´∀`)
音場・空間表現
頭の上に扇状に広がるような、広めの空間表現です。奥行きや立体感も大きめで、楽器同士の分離もとても良好でした。
気になったのはレイヤーの枚数。奥行きはあるのに前後の層は2~3枚くらいに収まっていて、もう少し細かく重なってくれたら…と欲張りたくなります。基礎性能が高いからこそ、つい求めてしまう…(笑)
超高域のディテールがもう少しあれば、立体感も透明度もさらに上がると思いました。
長所と短所
長所
- 3基のDDとは思えない継ぎ目のなさ
- 立ち上がり・収束が早い、キレのある低音
- 低音の空気感や収録環境まで伝わる解像度
- ピアノやチェロの響きのリアルさ
- 一点ものの手塗りフェイスプレート!
短所
- 超高域のエアー感・マイクロディテールは少なめ
- レイヤーは2~3枚ほどで、もう一歩ほしくなる
- サブベースの量感は抑えめ

音質面の短所は、どれも「ここがもう少しあれば」と欲張りたくなる類のもので、致命的な弱点は見当たりませんなぁ
総評と感想
「Zuo Drum String Phanta(幻砂)」の3万円前後の価格帯は、BAや平面駆動ドライバーを何基も積んだハイブリッド機も闊歩している激戦区!そこで勝負を挑むのはダイナミックドライバーだけで組んだ本作。
3DDという構成から低音重視の音を予想していたので、フラット寄りの土台に中域の厚みと生楽器と声の質感をしっかり乗せる方向にまとめてきたのは意外でした。いやまさかフラット系の特性だとは(;´∀`)
finalのイヤーピース、ハードケースと、音以外の部分にもしっかりコストがかかっていて、価格に対する満足感は高め。
新しいブランドなので、国内での取り扱いやアフターサポートはまだ見えない部分もあります。購入先は事前に確認しておくと安心です。
超高域の表現には伸びしろを感じましたが、それを差し引いても基礎性能はかなり高いレベルにあると感じました。ドンシャリ系を一通り聴いてきて次の製品を探している人は、候補に入れてみてください。
こんな人におすすめかも。
- アコギやピアノ、弦楽器など生楽器の曲をよく聴く
- ロックやポップスをノリ良く楽しみたい
- ドンシャリ系のイヤホンを一通り試してきた
- デスクに飾って眺めたくなるイヤホンがほしい
- 3万円前後で基礎性能の高い有線イヤホンを探している
生音の質感とリズムの楽しさ、その両方を欲張りたい人にちょうどいい立ち位置だと思います。逆に、重低音の量感や超高域のきらめきを最優先する人は、別の候補も聴き比べてから決めたほうが安心かも。
レビューは以上となります。ここまでお読み頂きありがとうございました。
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