SIVGAといえば、木材を使ったヘッドホンや平面駆動搭載機で知られるオーディオブランドですが…
今回はそのSIVGAから意外なジャンルへの参入作が登場。
コンパクトなドングルDAC、『SIVGA WuZiQue 五子雀(ゴジュウカラ)』です。

価格は約2,980円と超エントリー帯。一見すると「よく見かける中華系ドングルの一本」に見えるかもしれません。ところが、この製品、エントリーの枠を超えかけるような出音と連携アプリの存在がちょっとした「掘り出し物」感を漂わせているんです。
製品概要
『SIVGA WuZiQue 五子雀(ゴジュウカラ)』は、2026年3月6日に日本市場向けに発売されたUSB Type-C接続のドングルDACです。SIVGAにとってドングルDACは初の試みとなります。
DACチップにはCB1200AUを採用し、最大PCM 384kHz/32bitのハイレゾ再生に対応。UAC 2.0準拠のためドライバ不要のプラグ&プレイで使用可能。
出力端子は4極3.5mmミニプラグの1系統のみ。バランス出力は非搭載ですが、マイク付きイヤホンやヘッドセットでの通話にも対応しているので、4極タイプの3.5mmプラグが刺せるという、実用面でポイント高い要素が織り込まれています。筐体は航空機グレードのアルミニウム合金製とのことで、この価格帯としてはしっかりした質感となっています。
専用アンプICは非搭載で、DACチップのCB1200AUが一体型となっています。
気づいた方はお気づきかもしれませんが、CB1200AUチップが搭載されているということは…このチップ専用のアプリ『WALK PLAY』が使えるのです。
| 項目 | 仕様 |
| DACチップ | CB1200AU |
| 対応フォーマット | PCM 384kHz / 32bit |
| USB規格 | UAC 2.0 |
| 出力端子 | 4極3.5mm シングルエンド(CTIA TRRS) |
| マイク対応 | ○(Android互換リモコン完全対応) |
| THD+N | -85 dB |
| ダイナミックレンジ | 100 dB |
| 筐体 | 航空機グレードアルミニウム合金 |
| 対応OS | Android / Windows / Mac / iOS(UAC 2.0対応機器) |
パッケージ内容について
グレーのファブリック調のケースが白いパウチに入ったパッケージング。
ドングルDACにケースが付属するのはレアケースではないでしょうか。イヤホンと一緒に収納すると考えると便利です。

開封すると本体のみが入っています。サイズ感は変換アダプター程度。
本体の質感はエントリー帯の製品とは思えないほど良く、デザインも目を引きます。チープ感はかなり抑えられているように思います。

3.5mmの4極仕様で、マイクが搭載されたイヤホンも差して使うことが可能です。

このプラグ形状は、SIVGAの有線イヤホンにも用いられているデザインで、SIVGA製品を所有している人なら、SIVGAブランドの製品だと一目で分かるデザインになっています。
専用アプリ『WALK PLAY』について
本製品について、SIVGA及び01Diverseからアナウンスもなく、公式アプリはリリースされていませんが、搭載されている『CB1200AU』チップ自体がAndroid用アプリ『WALK PLAY』に対応しており、アプリを通じてパラメトリックEQ(PEQ)をデバイス本体のファームウェアへ書き込むことができます。
つまり一度設定してしまえば、iPhoneでもPCでもMacでも、どんなUAC 2.0対応デバイスに挿してもそのEQ設定が反映される仕組みです。

注意点としては、『WALK PLAY』はGoogle Playでの公開はなく、公式サイト(https://www.szwalkplay.com/)からAPKをサイドロードする必要があります。アカウント作成も必要になりますので、セキュリティ面が気になる方はご留意ください。
出来ることとしては以下のものがあります。
- PEQプリセット:あらかじめ用意された8種類のプリセットをベースにカスタマイズ可能
- オリジナルPEQ設定の作成:完全オリジナルの設定も作れます
- PEQ設定のオンライン共有:他ユーザーの設定をダウンロードして試すことも
- ファームウェアアップデート:アプリ経由で更新対応
- などなど…
本来は動作確認もしたい所でしたが、私は残念ながらAndroidタイプのプレイヤーを持っておらず、スクリーンショットを取ることが出来ませんでした。申し訳ない。
音質について
箇条書きで、本製品から得られた印象を書き上げると以下のような印象です。
- SIVGAらしいサウンドキャラクター
- 有機的な滑らかさ
- 低価格帯としては立体感良し
- アプリを使用してキャラクターの調整も可能
音質についての感想
一言で言うなら、「滑らかで丁寧な音、立体感優秀!」という印象です。
全体的にはほぼニュートラルフラットですが、僅かにウォーム系かつW型のような傾向を少し見せるバランスで、SIVGAブランドの製品らしくややウォーム感と、自然な立体感や滑らかさがあります。やや低音は弾力と厚みがあって心地が良いですね。
薄っぺらいデジタル臭い音ではなく、有機的に滑らかに自然に立体感を出すような音というか…ちょっとエントリー帯のドングルDACの中では一つ頭抜けてる感がありますね…!
ボーカルも程よいしっとり感を維持しながら男性・女性問わずちょっとだけ前傾してくれるので聴きやすい!
高域は滑らか&おだやかに纏まっている感じで、刺さりは感じられません。カジュアルな用途であれば過不足なく使えるレベルだと思います。 定位も良いのかセンターもしっかりしてて音がブレませんね。
スマートフォンの内蔵DACや某社の白い変換アダプタでどうしても乗ってしまうノイズ感や薄っぺらさ、ざらつきが感じられないので、音の輪郭が明らかに明瞭に。音が色濃くなる感覚です。
ちなみに、『WALK PLAY』でEQ情報を書き込んでしまえばキャラクターを自分好みに調整できるのでかなり幅は広め。
デフォルトの状態でも十分に完成度は高いですが、EQを書き込めることで「もう一歩踏み込める余地」があるのがこの製品の面白いところ。ただ、個人的にはあまり大きく触らず、この滑らかさと立体感のバランスを活かす方向で微調整するくらいが一番美味しい使い方かなと感じました。
音質評価の締めとして言うと、突出した個性で押すタイプではないものの、質感・空間表現・聴き心地といった基礎的な部分の完成度がしっかり高く、気付けば長く使ってしまうタイプの音なので、気に入ったイヤホンに挿しっぱなしにしておきたいですね。
エントリー帯のドングルDACとして見れば頭一つ抜けた安定感があり、この価格帯でここまで“違和感なく整った音”を出せる製品はそう多くない気もするので、3000円という予算で、場所を取らずに音質をグッと上げるアイテムとして大変オススメです。

完成度高め。幅広く付き合える一台だと思います。
長所と短所
長所
- スマホ直挿しからの着実なアップグレード感
- PEQファームウェア書き込みで音作りができる
- 立体感と滑らかさのある出音
- 質感が高い
短所
- WALK PLAYアプリの導入に難あり
- バランス出力(4.4mm)は非搭載
- ヘッドホンの駆動に限界がある



基本的にはエントリーらしい製品として十分な性能といった所。
総評
SIVGAのドングルDAC初参入作としては、正直なところかなり良い着地点に落ち着いていると思います。
SIVGAらしい温かみのあるサウンドはしっかり踏襲していますし、比較的ニュートラルフラット寄りでイヤホンの素性を引き出したいユーザーにぴったりですし、スマートフォン内蔵DACからのステップアップとして3,000円以下という価格はかなり現実的なラインです。
加えて『WALK PLAY』とのPEQ書き込みという「変化球」があるのは、単純なコスパ論を超えた魅力だと思いますね。
欠点は専用アンプIC非搭載による駆動力の限界で、ここはそもそものクラスとして受け入れる部分ではありますし、有線イヤホン中心の運用なら気になりにくい。
むしろPEQで自分の好みに仕上げていく楽しみを味わえる製品として考えると、価格以上に楽しめる一台かもしれません。
こんな人にオススメ!
- スマートフォン直挿しから卒業したいエントリーユーザー
- マイク付きイヤホンで通話もしたい方
- PEQでイコライジングを楽しみたい方
- コンパクトさと実用性を重視する方
購入先
本記事の執筆にあたり01Diverse様よりPRの機会を頂戴し、筆者自身の感じたままに執筆いたしました。このような貴重な機会をいただきありがとうございました。心より感謝申し上げます。
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