今回ご紹介するのは、『ZiSin-2024 Commemorative Edition』という有線イヤホン用のケーブルです。
ZiSinから2024年の記念モデルとして登場したリケーブルということでリリースされてから時間が経過しているようですが、お声掛け頂いたのでレビューさせていただきました。
本作を一聴して感じるのは「優等生」という言葉がぴったりな、癖のない素直な音質向上です。派手さを求めるのではなく、あくまで自然に、そして丁寧に音を磨き上げてくれるような印象を受けたケーブルでしたね。

導体について
7N OCC 銀メッキパラジウム(0.06mm×149本)が採用されているようです。約21~22AWG相当かな?
7N単結晶銅をベースに銀メッキを施すことで、銅本来の中低域の豊かさを保ちながら、高域の抜けと解像感を底上げ、さらにパラジウムメッキで厚みや柔らかさ、ウェットな変化をもたらしているのかもしれません。個人的にはパラジウムは粒立ちと音の厚みを増す印象。
※素材による音の違いについては定説というより傾向論に近く、あくまで一つの目安です。
外観など
全体像
『ZiSin-2024 Commemorative Edition』の第一印象は、統一感が溢れる設計のケーブルという所でしょうか。

シルバー系のケーブルカラーに合わせて、プラグやコネクタ部分もサラサラとした質感のシルバー仕上げが施されており、全体的に落ち着いた雰囲気を醸し出しています。
線材
線材は太すぎない8芯構成で、手触りも滑らか&なめらかです。
タッチノイズが少なく、取り回しも良好なので、日常使いでストレスを感じることはないでしょう。適度な柔軟性があり、絡まりにくい印象を受けました。

プラグ
プラグ部分には「ZiSin」のロゴが刻まれたグレーのハウジングが配されています。
形状にも工夫が凝らされており、指に引っかかる設計になっているため抜き差しがスムーズに行えるのは嬉しいポイントですね。

コネクタ
2pinコネクタ部分もシルバーで統一され、赤い樹脂パーツがL/R識別の目印となっています。こちらも形状に配慮があり真ん中に窪みがあるので、着脱時に指がかかりやすい作りです。

音質について
箇条書きで、本製品から得られた印象を書き上げると以下のような印象です。
- 純粋なアップグレード
- 解像度の底上げ
- 全体的に滑らかで柔らかな音色に
- 滑らかな手触り、取り回し。
試聴環境
※複数のイヤホンでケーブルを聴き比べ、感じられたことや変化を書き出します。
・Lotoo PAW 6000
・THIEAUDIO Monarch MKIII (多ドラ要員)
・MoonDrop 竹 CHU2 (1DD要員)
・その他…
ショートインプレッション
ZiSin-2024を最初に聴いたとき、まず感じたのは「純粋」というワードでしょうか。
癖がなく、自然に音質がアップグレードされる、そんな印象です。特に空間の拡張感が強く感じられ、音場が広がることで各楽器の配置がより明確になります。しかし、その広がりは決して刺激的なものではなく、むしろ優しく丁寧に音を整えてくれるような感覚。
エッジを立てたり、シャリシャリとした質感を加えることもなく、全体的に滑らかで柔らかな音色にまとまっています。
ほんのりしっとりとした質感があり、聴き心地の良さを優先した調整がされている印象を受けました。

来た!優等生タイプ!!
低音域
低域は引き締まりつつも、適度な重みを感じさせる質感です。膨らみが少なく、輪郭がしっかりと描かれているため、ベースラインやキックドラムが明瞭に聴き取れますね。
低音の沈み込みは深すぎず、バランス重視の設計と言えるでしょう。 重低音が支配的になることはなく、中高域との調和を保ちながら、楽曲の土台をしっかりと支えてくれます。ジャズやアコースティック系の楽曲では、コントラバスやベースドラムの質感が自然に響き、音楽の雰囲気を損なうことなく楽しめるはずです。
ちょっと重みが加わるのが好印象。
中音域
中域は非常に素直で、楽器本来の音色をそのまま引き出してくれる印象があります。
アコースティックギターやピアノの音色は、温かみを保ちながらも解像度が向上し、細かなニュアンスまで聴き取れるようになりました。 デジタルな楽曲でも、シンセサイザーやエレクトリックギターの音が硬質になりすぎることはなく、適度な柔らかさを保っています。楽器同士の分離感も良好で、複数の楽器が重なるオーケストラやバンドサウンドでも、違和感なく分離感の高い聞こえ方をします。
ボーカル
ボーカルは誇張されることなく、透明度の高いクリアな表現が特徴的です。ブレスにほんの少し重みが加わることで、リアリティが増し、まるで目の前で歌っているかのような臨場感や生っぽさを感じられます。
距離感は近すぎず遠すぎず、ちょうど良いポジションに定位しており、長時間聴いても疲れにくい印象です。男性ボーカルも女性ボーカルも、どちらも自然な音色で楽しめるバランスの良さがありますね。質感に癖がないため、どんなジャンルのボーカルにも対応できる懐の深さを感じました。
高音域
高域は、このケーブルの「大人しい」性格が分かりやすい部分で、ギラつきが感じられません。
シンバルやハイハットの音は繊細に描かれながらも、耳に刺さるような刺激はありません…! 高域が大人しいと言っても、決して潰れているわけではなく、丁寧に抜け感を伸ばしてくれる印象です。
原音忠実性を維持しながら、音の彩度をわずかに持ち上げるような調整がされているように感じました。高域が苦手な方や、長時間リスニングを楽しみたい方には特におすすめできる特性だと思います。
空間表現
音場は横方向にも縦方向にも広がりがあり、特に奥行き感を強く感じます。ライブ音源では、会場の響きや空気感がより豊かに感じられ、臨場感が増します。各楽器の配置が明確になることで、音楽全体の立体感が向上し、聴き応えのある空間が構築されますね。
解像度
解像度の向上は明確に感じられます。ただし、それは「音にエッジを立てる」ようなアプローチではなく、「音の輪郭を丁寧に描き出す」ような印象です。複数の楽器が鳴る場面でも、各楽器がしっかりと分離しながらも、全体として溶け合う美しさがあります。
弱い音の繊細さも増しており、ピアニッシモの表現やアンビエント系の静かな音楽でも、細やかなディテールが楽しめるようになりましたね~。



自然で聞き心地が良い。なのに確かなアップグレード
総評
『ZiSin-2024 Commemorative Edition』は、あくまでイヤホンの潜在能力を引き出すような癖のないアップグレードに重きのあるケーブルだと感じました。
記事の初めの方でも取り上げたように、優等生という言葉がとてもぴったりで、どんなイヤホンと組み合わせても破綻なく自然な形でイヤホンのポテンシャルを引き出してくれるはずです。
分かりやすく解像感が上がるようなギラギラ・キラキラ系のリケーブルではありませんが、滑らかにより粒立ちよく解像度が自然に上がる感覚はなかなか満足度の高いものです。そしてどこか優しい音色にも仕上がるのも本作の旨味でもあると思います。
取り回しにおいても柔らかめで手触りも滑らかなケーブルは扱う上でも大きなメリットですし、外観がしっかり統一感あるシルバーだというのもイヤホンとの組み合わせをあまり考えなくて済みます。
癖無く、扱いやすくて組み合わせやすい。そんな汎用性の高いケーブルを求める方には非常に魅力的な選択肢になるのではないでしょうか。
こんな人にオススメ!
- 癖のない素直な音質向上を求める方
- 長時間リスニングを楽しみたい方
- 空間表現や解像度の向上を重視する方
- 取り回しの良さを重視する方
- ジャンルを問わず幅広く音楽を聴く方
購入先
筆者に質問してみようコーナー
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本記事はZiSin様よりPRの機会をいただき執筆しました。このような機会を頂き心より感謝申し上げます。
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