今回ご紹介するのは、「CKLVX Lava」です。名前のとおりフェイスプレートは溶岩を思わせる青とオレンジの模様で、パッケージを開ける前からパッケージがかなり主張していてコンセプトが良く伝わってきます(笑)
さて本題ですが、今回の「CKLVX Lava」は、かなりチューニングの仕上がりが良いという印象です。

そして後からメーカーのコンセプト資料を読んで、なるほど!?と思いまして。
このイヤホンが目指しているのは「膨大なエネルギーを秘めながらも、決して混沌としない溶岩(抜粋・要約)」なのだそうです。聴いた印象そのままだったので、ちょっと驚きました(笑)
製品について
「CKLVX Lava」は、片側に2基のダイナミックドライバー、3基のバランスドアーマチュア、そして1基のマイクロプラナーを搭載、つまりは2DD+3BA+1MPD構成のハイブリッドイヤホンです。
製品名の「Lava」は、その名の通り溶岩。
地球の奥深くで途方もない年月をかけてエネルギーを蓄え、圧倒的な勢いで噴き出す溶岩。ただしその力は混沌としたものではなく、激しい熱の中でも密度と安定を保っている、というのがこの製品の掲げるチューニング哲学とのことです。パワーとコントロールの両立、と言い換えてもいいかもしれませんね。
仕様
| 構成 | 2DD+3BA+1MPD (ダイナミックドライバー2基、バランスド・アーマチュアドライバー3基、マイクロプラナー1基) |
|---|---|
| 再生周波数帯域 | 非公開? |
| コネクター | 0.78mm 2Pin |
| 発売日 | 2026年7月16日 |
| 価格 | 約150ドル |

パッケージ
外箱は製品名の由来がそのまま絵になったようなデザインで、ネイビーの地に溶岩の流れのような独特の絵画調のアートが大きく配置されています。この時点でもう、中身がどんな見た目なのか想像がついてしまう感じですね(笑)

内箱を開けるとスポンジの台紙にイヤホン本体が収められていて、ケーブルもきれいに巻いた状態で一緒に納まっています。
開けた瞬間にパッケージデザインに良く似たデザインのフェイスプレートがお披露目。

付属品

- イヤホン本体 ×1ペア
- イヤーピース 3種類 合計7ペア
- ケーブル×1
- 交換式プラグ(3.5mm/4.4mm/USB-C) ×各1個
- ケース×1
- その他、説明書など
イヤホン本体
フェイスプレートは製品名そのまま燃えたぎる炎と溶岩的なカラーが入り混じったような感じ。(拡大解釈なら申し訳ないw)

シェル本体は光沢のある黒いレジンで、LとR表記が金色で入ります。ノズルは金属製でメッシュ付き、根本にリップがあるのでイヤーピースが抜けにくい設計のようです。ベントホールも複数確認できます。

ケーブル
付属ケーブルは黒系のカラーをベースに金色が混じった編み込みで、手の混んだケーブルという印象。
プラグはモジュラー式で、3.5mm、4.4mm、USB Type-Cの3種類が付属します。取り回しはやや張りがあるものの、絡まりにくい部類だと思います。

イヤーピース

装着イメージ
シェルの形は耳のくぼみに沿った一般的なユニバーサル形状。厚みはありますが、挿入される部分自体は小さめに収まっているのでスッポリと入る不満のない装着感です。

音質について
「CKLVX Lava」の特徴をいくつか書き出すと…
- 2DD+3BA+1MPDの6ドライバー構成
- 深さと重みが同居する低域
- カドの取れたウォームな中低音
- アナログ的な太さのある音の芯
- サラサラと降り注ぐシルキーで煌めく高域
- 出し入れの効いた広いダイナミクス
気持ち重心が低く落ち着いている滑らかウォーム寄りサウンド。
温かみのある低音から、高域にかけて上がっていくほどシャープさが増していく。そしてメリハリたっぷり。何を聴いても気持ちよく鳴らしてくれる、良いとこ取りタイプです。
周波数特性
実測データは以下の通りです。
(IEC711/IEC 60318-4 clone / 1/12oct (1kHz) @ 94dB )
※8KHz付近は計測器の特性上共振しやすい帯域実際よりもピークが強めに出やすいことを理解の上でご覧ください。
平均値

左右差

評価チャート
音の傾向や特徴は、以下の評価チャートをご覧ください。
※製品の価格を考慮した評価となります。
試聴環境
- Lotoo PAW 6000 (レビュー用リファレンスとして)
- Lotoo PAW GOLD TOUCH
- 付属イヤーピース
ショートインプレッション
「CKLVX Lava」を聞いて出てきた音を聴いて、パッと思ったのは、純粋にレベルが高いということ。
全体の質感が滑らかで、落ち着いた鳴り方をします。全体的にやや暖かみのある音色で、低域は柔らかさを含んだ質感で、そこから高域に向かうにつれてシャープネスが少しずつ上がっていく音作りです。ボーカルあたりまで上がっていくとボーカルもくっきりとシャープで明瞭な音になっていきます。そして、マイクロプラナーらしい煌めきが降り注ぐような伸びのある高音が良いアクセントになっていますね。
解像感を前面に強く押し出すタイプではなく、あくまでナチュラルにそっと手を差し伸べたようなマイクロプラナーのエッジ感。それでいてアナログ的な音の太さがあり、空気感をしっかり持たせて、ここぞという場面ではしっかりパンチがある音の勢いやメリハリもあり、しっとりした曲からスピード感がある曲までジャンルを問わずに鳴らしてくれる感覚です。
滑らかさと立体感、レスポンスの速さ、エッジのシャープさ。このあたりのバランスの取り方が本当にうま~くて、聴いていて素直に感心感心!

セール価格で2万切ったり、2万円ちょっと乗るくらいの値段で考えるとレベル高ェな!って思います。
低音域
まず重低音がしっかり出ます。キレとパンチが同居した低音で、メリハリはたっぷり。深さがきちんとあるので、ここぞという時のパンチには重みも伴います。ただ重いだけではなく、沈んだあとの引きが十分早い。キレキレってほどの俊敏さではないけど。
中低音から下はカドの取れた穏やかな質感でウォーム寄りにまとまります。また、空気感を含んだ低音の表現がとても良く、管楽器ならチューバ、打楽器ならバスドラムやティンパニあたりの表現が素晴らしくて、空気を押し出すようなアタック音にリアリティがありますね。ボフッと。
中音域
ギターの弦が弾ける音から管楽器まで全体的に明瞭に出ます。ただ、その音の粒がどこか太めではあります。余韻や倍音の伸びには少し弱さを感じました。そのかわりというべきか…響板を持つピアノ、サウンドホールを持つアコギ。箱鳴り部分の中低音が非常によく乗ります。この鳴りの豊かさに耳を持っていかれたというか、リアルっぽさがあるなと思いました。(例:夜行 – ヨルシカ)
中高音は明瞭度が高く、硬すぎない程度に明るくシャープです。この帯域の処理がとにかく万能で、聴くものを選ばない性格の土台になっているのかなと。
気になった点をひとつ挙げるなら、中高音以下は音の粒の単位がやや太めです。粒そのものの立体感は抑えめで、細かく分解して見せるというより、音像というまとまった単位で音を馴染ませて滑らかに立体感を出して聴かせるタイプだと思います。
ボーカル
エッジ部分に艶っぽさが乗ります。同時に少しシャリっとしたニュアンスもあるのですが、昨今のMPD搭載機と比べれば抑えが効いているほうだと思います。実体感がある暖かみがあるので、そこにそっとエッジ感が乗ってて丁度良いですね(笑)
そのうえでしっとり感が少し乗っていて、表現としてはナチュラルな方向性。明瞭度と人間らしい暖かみが同居していて、これはとても好ましい鳴り方だと思いました…!距離感は近めなので、声を中心に聴きたい方には嬉しいのではと。
高音域
高音域はMPD(マイクロプラナードライバー)がよく作用しています。サラサラとしたシルキーで繊細な高域が、上から降り注ぐような味付け。これが気持ち良いです。 ボーカルにもちょうどよい倍音というか空気感が乗せられてると思います。
MPD採用機としてはチューニングがしっかりしている印象で、付帯音やサラサラすぎたり、ボーカルに不要なシャリ感が乗ることもなく、上手にMPDが使えている印象です。
シンバルやハイハットの質感も細かいのですが、刺さる方向には振っていないのはGoodですね。MPDではシンバルのアタックの再現性が難しい印象があったのですが、本作では結構上手にリアル寄りに寄せられていると思います。
音場・空間表現
音がやや近めということもあって、空間の広さそのものは不満の無い標準的な広さかなと思います。
形としては円形に近い広がり方で特に癖はないように思います。
MPD由来の美しいキラキラ・サラサラとした高域が降ってくるので、上方向の空間がもう少し広ければ抜け感ももっと良かったかもしれません。総合的な優秀な性能や表現力に対して、空間だけは普通かな、というくらいの表現でしょうか。
少し勿体ない気もしますが、先ほど言ったように空間表現に不満は特にありませんでした。 もちろんもっと広くて抜け感があるとまた評価が上がったのでしょうけど…AliExpressのセール時に2万円切る価格設定なのでこれ以上求めるのは酷かなと(笑)
解像度
全体的に解像度は高く、レベルが高いなと感じさせる鳴り方でよく出来た製品だと思います。
メーカー側のコンセプトに非常に忠実です。
地球の中心からの奥深くのエネルギー、パワフルだが温かみに満ちている感情的なサウンド。 固まった溶岩のように澄んでいる高域とコンセプト通りの質感、解像度、滑らかさを見事に体現しています。
ということもあり全部の粒を細かく立てて見せるタイプではなく、低域から高域にかけて徐々にシャープネスが上がっていき、解像感も上がっていく。
コンセプト通りなので弱点と言って良いのか悩みどころですが、確かに溶岩のようにパワー感はあるけど少し音の像が溶けたように音の定位が少し甘めではあります。音の位置や粒をピンポイントで追いかけたい方には、少し曖昧に感じられるかもしれません。
ただ、それを補って余りあるバランスの良さと滑らかさがあります。ここは設計の狙いどころだと思って聴くのが正解でしょう。
ダイナミクス
静かな部分では静かに。落ち着くべきところは落ち着き、必要なときにガツンとパンチのある音を鳴らす。この出し入れの匠さがあります。落ち着いた鳴り方をしているのにいざとなればパンチがある、という一見矛盾したことを普通にやってのけるので、非常にコントロールされた技術力を感じるイヤホンでした。
本当に溶岩って感じ。
長所と短所
長所
- 滑らかで質感良し
- 柔らかい低域から徐々にシャープに
- アナログ的な音の太さ
- メリハリたっぷりのサウンド
- 疲れにくい耳あたりの良さ
短所
- 音の定位がやや甘め
- 音の粒の単位が太め
- 余韻や倍音の表現に少し弱さ



Lava、つまりは溶岩を見事に体現した音作り。
総評と感想
「CKLVX Lava」は、6ドライバーという構成の複雑さをまったく感じさせない、滑らかで落ち着きのあるイヤホンでした。
このイヤホンの本質は、対立しがちな要素を全部同居させてしまっているところにあると思います。落ち着いた鳴り方なのにパンチがある。滑らかなのにレスポンスが速い。ウォームな低域なのに深さとキレがある。
普通ならどちらかを取ってどちらかを捨てる場面で、Lavaは両方を成立させています。よくもまぁここまで制御したなと。
ジャンルの許容範囲も広めだと思います。個人的に難しいジャンルだと思っているジャズやオーケストラ系も定位の甘さは多少ありますが良く無らしてくれますし、ポップスやEDM、ACG系との相性はさらに良かったです。
何を聴いても楽しく心地よく聞こえる、良いとこ取り的なイヤホンという表現がしっくりきます。
弱点としては定位の甘さと空間の広さがありますが、これは滑らかさと引き換えに得ている部分も多く、総合的なパフォーマンスは自体は高め。まるで溶岩のように温度によって硬さを変えるような製品のコンセプトに忠実なので、音像をまとめて馴染ませる方向のチューニングの製品を選んだ以上、ある程度の弱点は必然なのかなと。
分析的に音を追いかけるためのイヤホンではなく、音楽を気持ちよく浴びるための道具だと考えれば、まったく気にならないはずです。
長時間でも疲れない。付属品も充実していて、見た目も所有欲を満たしてくれる。特定のジャンルに全振りするのではなく、手持ちの音源をひととおり気持ちよく鳴らしてくれるイヤホンが欲しい方にはバッチリだと思います。
こんな人におすすめ
- ジャンルを選ばず何でも気持ちよく聴きたい方
- ポップス、EDM、ACG系をよく聴く方
- 滑らかで疲れにくい音を求めている方
- 低音の量感と質感、どちらも欲しい方
- 落ち着いた鳴り方にパンチも欲しい欲張りな方



音の特徴を例えるとマジで『溶岩』
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本記事はMYER AUDIO様よりPRの機会をいただき執筆しました。このような機会を頂き心より感謝申し上げます。
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