今回ご紹介するのは、「KEFINE Loric」です。
Kefineというブランドに対して、正直「落ち着いた鳴り方をするメーカー」というイメージを持っていました。KleanやKlean SV、Arnarと聴いてきた流れがあったので、今回のLoricも同じ路線だろうと勝手に予想していたのですが、ちょっと今回は違いましたね。

製品について
「KEFINE Loric」は、PU+チタン複合振動板を採用した10mmダイナミックドライバー搭載のインイヤーモニターとのことです。振動板は柔軟なPUエッジと、PETフィルム上にPVD(物理蒸着)技術でナノレベルのチタン層を多層コーティングしたドーム部を組み合わせた構造で、自然でパンチの効いた低音と、豊かで情感あふれるボーカル表現を狙った設計とされています。
仕様
| 構成 | 1DD |
|---|---|
| 再生周波数帯域 | 20-20kHz |
| コネクター | 0.78mm 2Pin |
| 発売日 | 2026年7月24日 |
| 価格 | 約4899円(Amazon) |
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パッケージ
KEFINEらしい黒基調のいつものシンプルなデザインで、表面にはLoricのシェルとケーブルの写真が大きく配置されています。

開封してみると、綺麗にイヤホンが収まっていました。

付属品

- イヤホン本体 ×1ペア
- イヤーピース 2種類・合計6ペア
- ケーブル ×1
- キャリングポーチ ×1
その他、説明書など
イヤホン本体
つや消しのようなシルバーのフェイスプレートに透明の樹脂のボディを組み合わせた作りです。フェイスプレートの造形はどこか有機的なフォルムで、これまでのKEFINEブランドの製品とは血色が違う感じがしますね。

ノズル側から見てみると、ドライバー1基や内部配線がうっすら透けて見えます。見た感じ、ノズルまでは導管を使わずシェルにそのまま音を出しているようですね。ノズルまで少し容積があるので樹脂らしい響きを期待。

装着イメージ
実際に耳に着けてみると、スポッとハマる感覚があり、装着感は結構良いと感じました。

音質について
「KEFINE Loric」の特徴をいくつか書き出すと…
- よく響く低音
- サブベースまでバッチリの出力。
- 重みもあるけど疾走感もある。
- 煌めきはあるけど高音はやや抑えめ
丁寧な音作りというKEFINEらしさは保ちつつ、そこに弾けるような明るさと疾走感を乗せてきた感じ。
周波数特性
実測データは以下の通りです。
(IEC711/IEC 60318-4 clone / 1/12oct (1kHz) @ 94dB )
※8KHz付近は計測器の特性上共振しやすい帯域実際よりもピークが強めに出やすいことを理解の上でご覧ください。
平均値

左右差

左右差はほぼありません。
評価チャート
音の傾向や特徴は、以下の評価チャートをご覧ください。
※製品の価格を考慮した評価となります。
試聴環境
- Lotoo PAW 6000 (レビュー用リファレンスとして)
- Lotoo PAW GOLD TOUCH
- 付属イヤーピース
ショートインプレッション
「KEFINE Loric」を一聴して感じたのは、KEFINEらしい質実剛健な落ち着いた安定志向なサウンドに、少し爽やかさや明るさ、元気というより爽快感に近い軽やかさを加えたような音色ということでしょうか
樹脂筐体にやや響かせているような鳴り方をしているのですが、それが悪さに繋がっておらず、むしろ豊かな響きとして活かせている感じの音。
キレはあるのにドライにならず、ちゃんと立体感とボディ感が残っているのが面白いところです。低音はズーンと体に響くような感覚もあって、樹脂筐体の鳴らし方をうまく使っているんだろうなぁと感じました。

KEFINEが一皮向けた感じの軽快さ。とはいえちゃんと派手ではない堅実なサウンドではある。
低音域
低域はウォーム寄りの傾向があるように思います。重低音もしっかり存在感があり、厚みはしっかり確保されていて、体に響くような低音が時々顔を出すのが面白いところでした。キックとベースの分離も十分かな。
値段を考えると結構質感も頑張ってるというか、良い鳴り方をしてるなと思います。
中音域
低音から中音域にかけての質感はこの価格帯としては満足度高め。ウッドベースの胴鳴りや、弦がフレットに触れて弾ける瞬間の生々しさがあって、音に少し弾力を感じるような心地よさがありました。アコースティックギターの弦が弾ける音も滑らかかつパンチがあり、ギターのボディの響きまでちゃんと乗ってきます。
ピアノの表現は、一般的に言う伸びやかな音色とは違いますが、響板の蓋を閉じたような、少し丸みを帯びた響き方で、こうあってほしいピアノというよりは、ピアノって実際にはこういう音だよね、という方向に寄せた鳴り方です。長年ピアノを趣味でやってきた身としては、この忠実さがリアルで楽しめましたw(曇って聞こえると感じる方がいたらすみません)。
若干低音とも被った話なのですが、樹脂筐体の響き?らしい音色が中音域にも少し感じられます。
ボーカル
ボーカルはおとなしめの表現ではありますが、少し爽やかで明るめの質感です。少し前傾的で、楽曲全体の中央に包まれているような位置からすこし前あたりで歌います。
最近のボーカルが前傾的すぎるイヤホンに慣れていると、一歩引いた位置に感じるかもしれません。伸びやかさと透明度は高く、耳障りな癖は感じませんでした。
高音域
高域の抜け感は価格を考えると良い方ではないでしょうか。量自体は控えめですが、十分な煌めきがあり、透明度と伸びやかさも申し分ありません。
量感も物足りなさを感じることはなく、自然に減衰していく感じが心地よいです。
音場・空間表現
空間表現は適度な抜け感があってナチュラルです。閉塞的な印象はほとんどなく、標準よりちょっと広いくらいのニュアンスで捉えてもらえればと思います。奥行きも悪くなく、薄っぺらさや平面的な印象は特にありませんでした。左右の広さも頑張っている方で、上下左右にバランス良く、ちょっと広めに展開してくれます。
10mmの単一ダイナミックドライバー、しかも実売4,000〜5,000円という価格帯を踏まえれば、解像度自体は妥当な範囲だと思います。ただ、分離感は結構良くて、帯域ごとに質感の工夫がされているような音作りなので、個人的には結構満足度は高め。
長所と短所
長所
- 樹脂筐体の響きを上手く活かした音
- 弦楽器の弾けるような音
- 良好な装着感
短所
- 値段なりのビルドクオリティ
- ……それくらい?



正直短所と言えるほどの短所も特に感じません、ちゃんと個性として成立している丁寧な音作りだからです。
総評と感想
「KEFINE Loric」は、これまでのKleanやArnarのイメージからすると意外なくらい明るく、疾走感のある鳴り方をする一本でした。それでいて丁寧に暴れを抑えた音作りはKEFINEらしさそのもので、樹脂筐体の響きを巧みに活かしながら豊かさと爽快感を両立させているような、そんな仕上がりになっています。
いつものニュートラルさと原音忠実さを大切にしつつ、エントリー帯にこそ欲しい伸びやかな高域と厚みのある低音を共存させていて、Kefineが描くエントリーの完成形の一つとして見ると非常に説得力のある音だと思います。装着感も良く、価格を超えた満足度を持った一本としてオススメしたい所です…!
こんな人におすすめ
- KEFINEのエントリーを聴いてみたい人
- 質の良いエントリー機種が欲しい人
- 誠実で暴れていない音を好む人



結構ストレートな表現を多く使って書いた記事なので、ここまで来たらどんな人が選ぶべきかはわかるはず!?
購入先
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本記事はKEFINE official様よりPRの機会をいただき執筆しました。このような機会を頂き心より感謝申し上げます。
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