NIPO COCOM I レビュー|隠し味たっぷりのリファレンスサウンドが魅力の超小型のマグネット吸着型ドングルDAC

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スマホに直挿しできるドングルDACは年々進化を続け、MagSafeで吸着しコンパクトに扱える製品も増えてきています。

今回ご紹介するNIPO COCOM Iは、極めて小さいコンパクトな形状を活かすべく、敢えてMagSafeを使わないスタイルで、本体背面のマグネットでスマホ裏に吸着するというユニークな装着スタイルを持つ一台。

早速レビューさせていただきます。

NiPO COCOM I 装着後
目次

製品概要

NIPO COCOM Iは、スマートフォンに自然に馴染むような使用感で設計された、超薄型・軽量の磁石吸着型ポータブルUSB-DACアンプです。です。

COCOM(Compact Companion Musicの略)は、「コンパクトで精巧」という意味を表し、スマートフォンと共に本格的なHi-Fiサウンドを楽しむための理想的なパートナーを目指して開発されました。

外出時の持ち運びやすさに加え、プレイヤーの切り替え、そしてプロフェッショナル級の高音質出力を実現することが大きな目標として設計されたモデルとなっています。

DACチップにはAK4493SEQが搭載されており、3.5mmシングルエンド出力と4.4mmバランス出力の両方に対応しているため、接続の自由度も高いです。コンパクトな筐体ながら最大500mWという高い出力を備えており、有線イヤホンはもちろんのこと、やや鳴らしにくいヘッドホンに対しても十分にドライブできる実力を持っています。

さらに嬉しいのは、パススルー充電に対応している点で、音楽を聴きながらスマートフォンを同時に充電できるため、移動中の利便性も考慮されています。

項目仕様
DACチップAK4493SEQ
アンプチップSGM8262×2
出力端子3.5mm(シングル)、4.4mm(バランス)
USBオーディオクラス3.5mmシングル(≥125mW@32Ω)
4.4mmバランス(≥500mW@32Ω)
最大対応フォーマット最大32bit/768kHz
DSD64/128/256/512

パッケージ内容について

パッケージはシンプルで、『NiPO COCOM I』の使用イメージをそのまま表したようなデザイン。パッケージの表面の黒い部分はキラキラとしたラメが施され、手触りがサラサラした高級感のあるパッケージです。

NiPO COCOM I パッケージ
パッケージ外観

付属品

NiPO COCOM I 付属品
付属品
  • NiPO COCOM I 本体
  • 金属プレート 2枚
  • 予備の両面テープ

他に説明書の類が付属します。

手軽にデバイスと一体型にするコンセプトもあり、付属品も必要最低限のものを抑えた構成になっています。

本体外観

本体はシルバーの樹脂筐体に、ボタン部分だけ銅色のアクセントが入ったツートーンなデザインで小型の液晶も搭載されています。シンプルながら上質なデザインで手に取った瞬間から質感の良さが伝わってきます。

NiPO COCOM I 本体
本体

強いて言えば、筐体がかなり小型であるが故に、軽さも相まってドッシリとした重厚感のある高級感を求めると少々チープ感が感じられる方はいらっしゃるかもしれません。

装着イメージを先に紹介しておくと以下のような感じ。めっちゃくちゃコンパクトで薄型。

NiPO COCOM I 装着後
装着後

サイドボタンには、電源と「+」「-」とメニューボタンが備わっています。電源スイッチが搭載されているので、使わない時は電源を切りつつも、本体は装着したまま。 という運用が可能ですね。

NiPO COCOM I サイドボタン等
サイドボタン等

液晶については、音量や再生フォーマット、再生状況などが分かりやすく表示されます。

NiPO COCOM I 使用時の液晶画面
使用時の液晶画面

基本的には、本製品と挿しっぱなしで運用できるように、電源スイッチが搭載されていたり、PD60Wのパススルー給電による充電が可能であることも特徴になっています。

NiPO COCOM I 本体裏側
NiPO COCOM I 本体裏側
NiPO COCOM I 本体下部
入出力部

金属プレートによる吸着設計について触れていきますが、使用するデバイスに黄色い金属プレートを貼り付けておく必要があります。(あらかじめ、本体にプレートを装着させてから粘着テープを取りはずし、デバイスに貼り付けるとスムーズかも。)

NiPO COCOM I プレート装着時
プレート装着時

吸着力は強めで、プレートが本体の窪みにも嵌まることから、ズレや外れる心配は無いと思います。
デバイスに直接接着しなくても、クリアケースなどに取り付けても良いと思います。

NiPO COCOM I 装着後
装着後

iPhoneと同じくらいの厚みでしょうか。かなりコンパクト。

NiPO COCOM I 装着時
装着イメージ

iPhone 16 Pro MAXへの装着例ですが、いかがでしょうか。

装着イメージ
装着イメージ

1時間ほど連続使用してみたので、非接触温度計で計測してみると、本体で最も温かい部分で37度程度まで上がりました。
通常使用している分には、「あったかくなる」程度の感覚で熱い!という感覚はありませんでした。

使っていて気づいたのですが、ケースや取り付けるデバイス、相性によってはプラグがデバイス本体と干渉する可能性がありますね。
金属プレートを貼り付ける位置や、ケースの厚みによっても変わるとは思いますが、取り付け方は少し気をつけた方がいいかもしれません。(最初が肝心。)

音質について

NIPO COCOM Iは、ほんのり温かみを残しながらも、誠実でニュートラルな出音という言葉がしっくりくる一台だと思いました。
総じて、「丁寧な音」という言葉が似合いつつ、しっかりとニュートラルの中に隠し味があり、使用者を楽しませてくれます。

音の傾向
暖色
寒色
しっとり感
ドライ
しっとり
キレ
ゆったり
早い

特に個性が振られている印象はありませんでした。強いていえば、ほんの少し…暖色な気も。

音質についての感想

NIPO COCOM Iは、ほんの少しの温かみリファレンスサウンドという言葉がしっくりくる、繊細で丁寧、そして滑らかで落ち着きがあり、過度な色付けや強調をほとんど感じさせないようなサウンドだと感じました。

実際、帯域ごとにセクションを分けて評価することに少し難しさを覚えるほど、リニアで非常にニュートラルな出音に仕上がっています。
ただ、決して無味無臭で終わらないのがこの製品の面白いところで…
高音域は僅かに明るいトーンで鮮明さがあり、ボーカルは生々しく、温度感やしっとりとした吐息の湿度まで感じ取れるようなナチュラルな表現です。ブレスには少しの艶っぽさがあり、生楽器のアタックには思わずハッとさせられるような鮮烈さがあります。
全体を通してハリのある音色に整えられていて、ちょっとした明瞭感の高さや前述した少しずつ散りばめられた要素が、ニュートラルというキャンバスの中に隠し味としてそっと生かされている、上手なチューニングなのだと思います。

まだ触れていなかった低域はややボディ感とわずかな広がりを伴った質感。昨今の製品にありがちな収束の早いタイプと、やや遅めに減衰していくタイプの、ちょうど中間あたりでしょうか。音の混濁は感じられないのに、キレキレすぎることもなく、かといってだらしなく緩むこともない、美味しいバランスに収まっています。グルーヴィーでほんのちょっとの温かみが残る感覚が、そっと心地よさも感じさせてくれます。

空間表現についても狭い・広いという物差しで語るようなものでもなく、人工的に広げた響きではない自然な広さ、自然なレイヤー、自然な配置を意識したような描き方です。頭の周りを綺麗な真円で囲んでくれるような、心地よい広がりを感じさせてくれます。

また、解像感を前面に押し出してくるタイプではありません。音と音の隙間をあえて空けて粒感や分離感を強調するのとは正反対で、音の粒と粒を自然に繋いでいくような滑らかさが本製品の魅力なのだと感じます。このあたりが最初に申し上げたリニアでニュートラル、リファレンスサウンドと表現する所以なのかもしれません。

と、まぁ総じて、「丁寧な音」という言葉がこれ以上ないほどよく似合う出音なのではないでしょうか。なお、本製品はイヤホンではなくDACですので、ここに記したのはあくまで他のDAPやDAC製品と聴き比べる中で感じ取った本機の傾向だということを、念のため添えておきたいと思います。

特徴が少ないけど無機質すぎない丁度よいバランス。様々な製品と曲と聴くにも、便利なリファレンスサウンド。
それが、このコンパクトさで…

長所と短所

長所

  • 癖の無いリファレンスサウンド
  • リスニングに旨味を加える隠し味が豊富
  • 500mWの高出力

短所

  • 樹脂ボディ由来の僅かなチープ感
  • 金属プレートでの吸着は抵抗がある方も?
  • ケースや装着方法によってはプラグが干渉?

そういえば、私の評価用リファレンス用DAPのLotoo PAW 6000に音の傾向が似ている気がしましたね。

DACチップはチップ周りの回路で音が全く変わるので、気にしたことがなかったのですが、同じAK4493SEQが採用されているみたい。びっくり

総評

NIPO COCOM Iは、磁力でスマホ背面に貼り付くという発想を活かしつつ、金属プレートを採用して超小型化に成功した唯一無二感のあるドングルDACでした。

音質面では、過度な色付けを感じさせないニュートラルな出音の中に、中音域から高音域にかけての鮮明さやボーカルの生々しさといった隠し味がそっと効いていて、飽きの来ない仕上がりになっています。500mWという出力にも余裕があるので、有線イヤホンだけでなく、やや鳴らしにくいヘッドホンを使う方の選択肢にも入ってくるはずですね。

樹脂ボディならではの軽さがチープさとして感じられる場面や、金属プレートでの吸着に抵抗を感じる方もいるかもしれませんが、それを差し引いても「スマホと一体化した、ストレスのない、高品質なリスニング体験」を求めている方にはかなり刺さる製品ではないかと思います。価格と性能のバランスだけでなく、所有する楽しさまで含めて評価したい一台です。

こんな人にオススメ!

  • スマホとできるだけ一体化させて、身軽に音楽を楽しみたい人
  • 色付けの少ないニュートラルな音を基準に、いろいろなイヤホンや曲を聴き比べたい人
  • イヤホンだけでなく、少し鳴らしにくいヘッドホンまで一つでカバーしたい人

購入先


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本記事はOriolus(オリオラス)ジャパンよりPRの機会をいただき、製品をお借りして執筆しました。このような機会を頂き心より感謝申し上げます。
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この記事を書いた人

メディアサイト「Trefle Lab」を運営しています。
積極的にオーディオ製品やガジェットなどもレビューしています。

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