こんにちは!
今回ご紹介するのは、ちょっと珍しい商品のI/O AUDIO SOGNOです。
2基のダイナミックドライバーと6基のバランスド・アーマチュアドライバーを組み合わせたハイブリッド構成を採用した製品で、実力とコストパフォーマンスを両立した密かに人気を集めているモデルです。独創的なデザイン性と音質の両面で高評価を集めており、SNS間でも話題となっています。

製品について
I/O AUDIOは、比較的ここ最近といえる程度に新しく創業した新進気鋭なオーディオブランド。大手オーディオメーカーで実績を積んだエンジニアたちが中心となって立ち上がったという噂もあり、実力派の製品をリリースしています。
今回レビューするI/O AUDIO SOGNOは、フラッグシップモデル「VOLARE」に続く第2弾としてリリースされた製品で、より手に取りやすい価格帯ながら、VOLAREの技術的エッセンスを随所に継承しているとのこと。
「SOGNO」とはイタリア語で「夢」を意味する言葉らしく、音やハウジングのデザインを見るとどこか納得出来る要素があるような…?
仕様について
製品仕様については以下をご覧ください。
構成 | 2DD+6BA |
---|---|
再生周波数帯域 | 20–40kHz |
感度 | 126.5db/Vrms(@1kHz) |
インピーダンス | 12.8Ω±10%(@1kHz) |
ケーブルプラグ | 2.5mm / 3.5mm / 4.4mmプラグ |
ケーブルコネクタ | 0.78mm 2Pin |

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パッケージ外観と付属品について
パッケージ
ブラックを基調としたボックスに、ゴールドの「SOGNO」ロゴや装飾がオーロラ調に光るシンプルかつ高級感のある外装。

外装スリーブを外すと現れる内箱は、磁石付きの所謂フリップ式のもの。開くとまず目に飛び込んでくるのは、整列されて配置されたイヤーピースやイヤホンケースなどなど…

パッケージ全体から「開封の体験」まで含めて製品価値と捉えるような仕上がりです。

正面
紙製のボックスながら、手に取るとしっかりとした重量感があり、安っぽさを感じません。

キャリングケースや交換式プラグも、それぞれ専用に設けられた窪みに丁寧に収められており、内部レイアウトの丁寧さに驚きます。ほぼハイエンドクラスの開封体験に近いような気がしています。
付属品
付属品は以下の画像のようなものが同封されています。

- I/O AUDIO SOGNO本体
- イヤーピース5種類 (S/M/L) 各1ペア 合計15ペア
- ケーブル
- 交換式プラグ(2.5mm / 3.5mm / 4.4mmプラグ)
- キャリングケース
- 説明書や合格書など
- クリーニングクロス
本体
I/O AUDIO SOGNOの筐体は、医療グレードの樹脂素材をベースに、Heygears社との協業による高精度3Dプリントで成形されているようです。ブラックのシェルにシルバーの微細な輝きがちりばめられ、フェイスプレートには樹木の枝のような有機的な模様が立体的に刻まれています。

フラッグシップ「VOLARE」が持つ攻めたビジュアル同様に、I/O AUDIO SOGNOはより繊細でアート性の有機的な表情を見せてくれるような仕上がり。左右のシェルには「I」「O」の刻印が施され、ブランドの視認性と高級感を両立しています。

2Pin周りは埋め込み式が採用されているようです。
上からの俯瞰ビューでは、夜空の星のようなシルバーのラメが、角度によって異なる輝きを放ちます。

筐体は人間工学に基づいた設計で、耳にしっかりとフィットする形状をしています。ノズルはやや長めの設計なのか耳道にしっかりイヤーピースと共に入るので安定感のある装着感と高い遮音性を実現してくれているように思います。
付属ケース
付属のキャリングケースはやや大きめで、手に取るとずっしりとした重量感があります。外装には上質な合皮素材が使われており、手触りは滑らかで、高級感が漂います。

蓋を開けると、本体がしっかりと収められていました。まるでジュエリーケースですね。

さらに、上蓋の内側にはメッシュポケットが備えられており、イヤーピースやプラグなどの小物類を収納するのに便利です。

持ち運ぶにはやや苦労する大きさと重量感ですが、自宅での保管時を考えれば見た目と機能性を兼ね備えた、完成度の高い付属品といえるかもしれませんね。
付属ケーブル

付属するのは、4芯構成の6N OFC(無酸素銅)銀メッキケーブル。取り回しやすい柔らかな質感で、適度な重量もあるため、タッチノイズ少なく長時間の使用でもストレスを感じにくい仕上がりです。

2ピン(0.78mm)端子を採用しています。写真の通りバリも無く美しいピンですね。
安価な製品だとメッキのムラや太さのばらつきが写真でも分かるものがあるのです(笑)

3.5mm/4.4mm/2.5mmのモジュラープラグが付属。多様な再生環境に対応できます。
ただし、プラグ交換時の差し込みはやや硬め。というかモジュラー式はどれも硬いか…(笑)
イヤーピース

イヤーピースの豪華さは、良い意味で異常(笑)
I/O AUDIO SOGNOには、シリコンタイプが4種類、フォームタイプが1種類、計5種類ものイヤーピースが付属しており、ここまでの充実ぶりはこの価格帯でもなかなか見られません。

サイズはS/M/Lの3種類展開のみという寂しさ…(ワガママw)、形状のバリエーションが豊富なため、自分の耳に合う組み合わせが見つけやすい印象です。付属する純正でも十分に満足できるクオリティで、わざわざ別売りを探す手間が減るのは大きな利点といえるでしょう!

それぞれのイヤーピースには素材や形状に違いがあり、音の変化や装着感の好みに合わせて細かく調整できるのが嬉しいポイントです。
音質について
I/O AUDIO SOGNOの特徴を簡単に表すならば…
「値段に対してずば抜けた解像度を持つ、キレを感じる弱ドンシャリ系」といった感じですね。
全体のバランスはやや高域寄りのU字型で、中高音の明瞭さはかなり高め。それでいて決して派手に振り切ることはなく、ナチュラルで聴き疲れしにくいトーンに仕上がっています。ジャンルを選ばない汎用性の高さもあり、日常のリスニングからじっくりと聴き込むようなシーンまで、幅広く対応してくれそうです。
早速ですが聴覚上の音のバランスのグラフから見ていきましょう。
※聴覚上のイメージで、計測データを元にしたものではありません。

重低音から高音域まで、価格帯を超えた満足度の高さを感じさせる広いレンジを持っています。特に低音域では、しっかりと重低音の存在感がありながらも、過剰に主張しすぎることなく、適度にタイトで引き締まった中低域を保つ絶妙なバランスが感じられます。そのため、低域の迫力と明瞭さを両立しながらも、音全体が濁らずクリアに聴こえるのが魅力かも。
音の傾向や特徴は、以下の評価チャートをご覧ください。
視聴環境
- Fiio M17(DC給電モード)
- 付属のイヤーピース(No.1)
- 付属のケーブル
音色
I/O AUDIO SOGNOの音色を一言で表すなら、「明るく、解像度が高く、情報量に富んだサウンド」似たようなことさっきも書きましたが(笑)
高域寄りのU字バランスを基本としつつも、全体のトーンは自然で、派手とは言えない程度に抑えた明るいな仕上がりです。細部の描写に優れ、音楽のニュアンスまで丁寧に再現してくれます。
中高域は、3000Hz付近にピークを持たせた設計により、明るくすっきりとしたチューニング。ボーカルやメロディラインが自然に前に出てきますが、耳に刺さるような刺激は感じられず、バランスの取れた聴き心地を保っています。解像度の高さが際立っており、ピアノやアコースティックギターなどの繊細なタッチも、輪郭を保ったまま美しく描写されます。
低域は、重低音にしっかりとした沈み込みがあり、量感も十分。ただし、低音〜中低音は過剰に主張せず、やや抑えめに設計されており、全体の調和を重視したニュートラル寄りのバランスです。タイトに引き締まりつつ、下支えとしての存在感もしっかりとキープされています。
全体としては、「自然な聴き心地」と「細かな描写力」が高次元で共存した万能型のサウンド。クラシックやジャズといったアコースティック系はもちろん、ロックやポップス、エレクトロニカなど、さまざまなジャンルに対応できる懐の深さを感じさせてくれる一本です。
低音域
音色の項目でも少し触れましたが、低音域は深い重低音の沈み込みが特徴的で、適度な量感がしっかりと確保されています。しかしながら、低音から中低音にかけての表現は過度に強調されることなく、全体の調和を意識した控えめな仕上がりですが決して弱い訳ではなくニュートラルなバランスです。
タイトで引き締まった質感を保ちながら、楽曲全体をしっかりと支えるような存在感がありますし、スピード感にも優れテンポの速い楽曲に対しても的確に追従します。全体的にレスポンスが良好です。
中音域
3000Hz付近にピークが存在する特性が関係しているかどうかは専門的な判断が私には難しいところですが、中音域は鮮やかでメリハリのある音色が特徴です。
ボーカルや楽器の表現が明瞭で鮮明に描き出され、聴き手の前に全景姿勢で押し出される印象を与えます。
一方で、高音域と低音域が明るく引き締まった音質で中音域を包み込んでいるため、突出して耳に刺さるようなことはなく、全体的に自然なバランスで音楽を楽しめます。
ただし、リスナーによっては、この明るくメリハリの効いた表現がやや人工的に感じられる場合もあるかもしれません。
高音域
高音域に関しては、この価格帯の製品としては非常に伸びやかな印象を受けます。特にシンバルやハイハットといった金属系の楽器の音色が鮮明に響き、耳に直接届くような明瞭感があります。
BAらしくEST搭載機ほど直線的・過度な金属的な響きにはならず、適度な広がりを伴った自然な高音表現を感じさせる仕上がりとなっています。
解像度
I/O AUDIO SOGNOの解像度は、この価格帯では驚くほどの完成度。繊細な音の輪郭までしっかりと描き分けられ、音数の多い楽曲やトラックが多重に重なるような複雑なミックスでも、各音の定位や質感が明瞭に保たれています。音が混濁することはほとんどありません。…と言うと褒めすぎですが、それらしいニュアンスを感じられること自体に拍手を送っても良いと考えています。
もちろん、10万円を超えるようなハイエンドモデルと比較すれば劣るように思いますが、ミドルレンジの価格帯でこれほどの表現力を持っていること自体が非常に価値のあることです。
念の為伝えておきたいのですが、ハイエンドとの違いは分離した後の音を丁寧に適切な位置に配置出来てるかどうかかと思います。その点でI/O AUDIO SOGNOはまだ至っていない部分かと思います。
ボーカル
ボーカルの表現力の特徴は中音域で触れた内容にほぼ準じますが、女性ボーカルはメリハリもあり、やや前傾姿勢で鮮明に鮮やかさを持って描写されます。 男性ボーカル僅かに硬質に聞こえますが、程よく温かみもあり力強い表現力を感じられます。
音場
音場は全体的に近めで左右方向の広さは標準的ですが、上下方向の広さを強く感じます。音の描写は全体的にやや上方向に脳内定位しつつ頭上に扇状に広がるような感じ。

私の個人的な好みで言えば、頭を綺麗に半月状に包むような音場を形成するタイプが好みなので、もう少しナチュラルに左右に広げてくれたらもっと良いな~なんて(^_^;)
聞いてみた感想
I/O AUDIO SOGNOを聴いた第一印象は、価格を大きく超える音質のクオリティですね。約6万円前後という価格帯でありながら、ハイエンドクラスにも引けを取らない解像度の高さと抜群のスピード感を持ったサウンドは、期待値を軽々と超えてきました。
特に驚かされたのは音の立ち上がりの良さと分析的に聞ける分離の良さですね。ポップスやロックでは迫力あるドラムやギターのエッジ感が鮮烈に伝わりますし、クラシックではオーケストラのホールに抜けていくような響きを余すところなく再現してくれました。
個人的に最も楽しかったのは、Perfumeさんの楽曲を聴いたときだったかもしれません。I/O AUDIO SOGNOの特徴であるキレの良さや音の分離の良さが、エレクトロニクスなサウンドと非常に相性が良くエッジの効いた電子音が、体に染み渡りました(笑)
Perfumeさんの楽曲のような高速で細かい音の動きも、I/O AUDIO SOGNOならではの解像度と音の定位感でしっかりと再現され、聴き応えのある体験ができましたよ~(^o^)ノ
装着感について


人間工学に基づいたデザインで耳の形状に沿うようにスッポリ入るので装着感は良好に思います。
ただ個人的には形状が私とは若干相性が悪かったですが、多くの方はバッチリ合うかと思いますよ!
長所と短所
長所
- 価格以上に高解像度
- 優秀な分離感
- 唯一無二のデザイン
- 豊富すぎるイヤーピース
短所
- イヤーピースのサイズがS.M.Lのみ
- 音場の形成がやや上方向き
- やや脳内定位感強め
- 人によっては明瞭感高すぎる中高音



低音から高音まで全体的に解像度めっちゃ高いんですが、もう少し丁寧な音の配置と定位が目指せたらいいなぁと思います。でもロマン溢れる設計に魅力を感じずにはいられませんw
あとがき
I/O AUDIO SOGNOは、約400ドルという価格帯で驚くほどの解像度を誇るイヤホンでしたね~。
唯一無二の有機的なデザインなのも所有欲を十分に満たしてくれる感あります。
デザイン、音質、装着感の全てにおいて高い完成度を誇り、コストパフォーマンスの観点から見てもトップクラスと言えるでしょう
――コストパフォーマンスって結局定義が曖昧なのであまり頻繁に出したくないワードだと思いつつも使いがち…反省(^_^;)
製品購入先リンク


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数量切れの場合は40ドルオフ→ IFPERXRまたはJPSS40など
予想最終価格:3.7万~4万円ほど
※クーポン情報等の有効期限は2025/6/26 15:59まで
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