今回レビューするのは「Baseus Inspire XC1」です。
Inspire シリーズは Bose とのコラボレーションによる音響チューニングを掲げた新ラインで、オーバーイヤーの XH1、インイヤーの XP1、そしてイヤーカフの XC1 という3モデル構成です。
なかでも XC1 は「イヤーカフ型では世界初」とアナウンスされた Knowles 製BA+ダイナミックのハイブリッド構成 を搭載し、さらに LDAC、Dolby Audio、IP66、Bluetooth 6.1 までを盛り込んだ、文字どおりのフラッグシップ仕様(゚.゚)

「イヤーカフでBA入ったハイブリッド構成って物理的にどうやって音を耳まで耳届けてるんだ?」そんな疑問もありますが、最終的にはやはり出音が全て。後ほど語っていきます。
製品概要
「Baseus Inspire XC1」は、Baseus の中でもフラッグシップに位置づけられるオープンイヤー型完全ワイヤレスイヤホンです。最大の特徴は、やはり Bose の音響エンジニアによる「Sound by Bose」チューニング。単なるブランドコラボに留まらず、ハードウェアとサウンドプロファイルの両面で Bose の知見が投入されているとのことで、作り込みの本気度が随所に感じられる一台です。
ドライバー構成は、10.8mm径のダイナミックドライバーとBAドライバーを1基によるハイブリッド2way。低音域をDDが、中高音域をBAが担当するという、有線イヤホンではお馴染みの構成をイヤーカフ型に持ち込んだ形ですね。BA は耳道に近い位置に独立配置されており、中高音域の音漏れ低減にも寄与しているとのこと。
仕様
| ドライバー | 10.8mm径のダイナミックドライバー1基 + BAドライバー1基 |
|---|---|
| 接続技術 | Bluetooth 6.1 |
| コーデック | SBC、AAC、LDAC |
| 周波数応答 | 10Hz〜35kHz |
| 防水 | IP66 |
| 再生時間 | イヤホン単体 最大約8時間 ケース併用 約40時間 |
| 充電時間 | 約1.5時間 |
| 実勢価格 | AliExpressにて約145ドル |
パッケージ
パッケージはシンプルにまとめられており派手さはありませんが、製品の洗練されたデザインを上手にアピールした上質なパッケージです。

開封するとイヤホンケースが中央に登場するシンプルな仕様。

付属品
内容物は本体・充電ケース・USB Type-C ケーブル・クイックスタートガイドという最小構成です。イヤーカフ型ですのでイヤーピースの類は付属しませんが、その分パッケージはコンパクトで、開封からペアリングまで非常にスムーズ。

製品外観
ケースはツートーンカラーで、上品な薄い肌色に近いゴールド?のアクセントが入った仕上がりです。ケース下部の白い部分はマット加工でやや手指の脂が付着しやすい印象があります。ホワイトカラーは気になりませんが、ブラックを選択するとお手入れ面では多少の気遣いが必要かもしれません。蓋を閉じたときの「カチッ」とした感触は心地よいものの、やや音が大きくなりがち。

操作系は 物理ボタン式 を採用しているのが個人的に嬉しいポイント。タッチ式は誤操作や反応のばらつきがどうしても気になりますが、確実に押せる安心感が圧倒的に強い。
私のような「タッチ式の中途半端な反応にウンザリしていた人ほど刺さる仕様」です(笑)。

使用感・装着感について
接続安定性はかなりのモノでドア2枚隔てて10m近く離れて一切途切れないレベル。ただし、人混みでの検証は出来ていないためあくまで参考に…
装着感は終始良好で、慣れてくると装着していること自体を忘れるレベル。イヤーカフの中でも相当装着感に優れているように思います。イヤーカフ型なら音楽が会話を遮らないので、子供の面倒を見る際でも不安になりません。(子供を相手している時はそもそも大音量で再生しませんが。)
耳の裏側の抑えになっている部分の面積が広いことが功を奏しているのか、かなり激しく動いても音の発声部分がブレず、音も装着感も一定です。とはいえ、イヤーカフといえど長時間の仕様では耳の挟まれる部分にわずかな圧迫感を覚えるのは事実でこれは構造上の必然のデメリット、フィット感には個人差がありますのであくまで参考程度に。
一応技適マークも載せておきますのでAliExpressでの購入でも心配ないよ!という安心感の材料にどうぞ。

遮音性は構造上ほぼありません。私がいくつか持ってるイヤーカフ型を比較しても標準的な音漏れという印象です。
音質について
「Baseus Inspire XC1」の特徴は…
「イヤーカフ型のサウンドの常識を一段引き上げてきた、ハイブリッド構成の本気モデル」という感じです。
開放感を確保しつつも、DDとBAを上手く分業させることで、これまでイヤーカフ型が苦手としてきた低音域の量感と中高音域の解像感を、見事に両立しているところが魅力で「イヤーカフだから音は割り切るもの」なんて考えを断ち切ってくれました。進化してるなぁ。
評価チャート
音の傾向や特徴は、以下の評価チャートをご覧ください。
※製品の価格を考慮した評価となります。
試聴環境
iPhone 16 Pro MAXとBluetoothにて接続。
ショートインプレッション
第一印象はとにかく「メリハリある低音となんとまぁレンジ広く鳴ることか」…この言葉に尽きるかもしれません。
イヤーカフ型ならではの開放感を残しつつ、中音域以上の音でも芯がしっかりと耳元に届く感覚は、これまで安価なイヤーカフ型では味わえなかった満足度の高いリスニング体験。特に金属音の表現がイヤーカフタイプでここまで美しく出るのは初めての体験でした。
重低音こそ耳まで届ききらない部分はありますが、DDらしいメリハリのある低音がイヤーカフとしては十分に出ており、BAがDDのみでは出なかったような安定感のある中高音域を澄んだ表情で描き出すという役割分担が明確で、ハイブリッド構成のメリットを素直に感じられる音作りに仕上がっています。
細かいことを言えば質感やスピード感にはDDとBAで違いは感じる上に音の一体感という所で違和感は否定出来ません、DDとBAが鳴ってる!とハッキリ分かるレベルで繋がりは正直良くはありません(笑)しかし、意識を向けなければ十分すぎる一体感だと思いますし、イヤーカフとしては上方向に飛び抜けた、異例のレンジの広さがあります。
イヤホンを何十個も持っているようなヘビーユーザーなら気になるかもしれませんが、カジュアルなユーザーには圧倒的にオススメしやすい良好な解像度を持ちます。
BoseプリセットはまさにBoseサウンド!ややパワフルな温かみのある暖色系の傾向で、長時間聴いていても疲れにくい滑らかな鳴り方が魅力。しかし、フラットかと言われるとやや疑問も残る所。
そんな方はアプリからカスタムプリセットでフラットな無調節プリセットを作ると幸せになれるかもしれません。
強みは弱みは明確にあるけど、高音質なイヤーカフ型が欲しいユーザーの期待に真っ向から答えてくれる製品だと思いました。

低音域
イヤーカフ型としては、しっかりした厚みのある低音表現ですが、私が想像したよりも軽やかな鳴り方。立体感そのものは優秀で輪郭もとても追いやすいレスポンスの良い低音が鳴ってくれます。ワイヤレスにありがちな低音が曇って潰れるような音にはならない解像度のある低域で、ベースとキックの分離感がきちんと保たれている印象ですね。
ただし構造的に、密閉型IEMのような直接鼓膜を揺らすような豊かな低音量感までは再現できません。これは仕様上の限界として割り切るところ。
プリセット「パワフルな低音」を有効にすると更に量感が増しますが、重みが出ずに中低域の厚みばかりが増え、中高音域がやや後退する傾向。イマイチ。
中音域
中域はBAの特性がかなり活きてます。楽器の質感がクリアに描き分けられます。エレキギターの歪んだリフ、アコースティックギターの倍音、ピアノのアタックといった音色の違いがきちんと聴き取れるレベルにあり、イヤーカフ型としては解像度がで頭ひとつ抜けている印象で分離感も高め。特にアコギの弦を弾く音やリフが明瞭感高くエッジが立っています。
複数の音が同時に鳴っても破綻せず、しっかり空間を使って分離して配置してくれます。
ただし、同価格帯の有線イヤホンのような繊細さまでを期待すると、そこは少し物足りなく感じる場面もあるかもしれません。
あくまでイヤーカフ型の範囲で「十分に高い解像感」というラインですね。
ボーカル
ボーカルは結構前へ出てきて、距離近め。男性ボーカルは厚みがあって声の重心が安定してる印象でしょうか。
女性ボーカルも温かみを残しつつ、サ行の刺さりがほとんど気にならない仕上がりになっています。
BAの恩恵で子音の処理が滑らかで、長時間のリスニングでも疲れにくいバランスでしょう。ちょっとボーカルが浮かび上がるように前傾するのがライブのような臨場感で聞こえるのも面白いですね。
高音域
シンバルやハイハットには程よい煌めきがあり、シンセの伸びも気持ちよく聴こえます。しかし天井はそれほど高く無くもう少し倍音や微細な成分まで出れば理想だなぁとは思いますが、そもそもイヤーカフとしては異例なほど高域の情報量が多めで優秀。
私の個人的なわがままかもしれません。
音場・空間表現
1DDのような滑らかで一体感のある空気感ではありませんが、空間は広めに感じられます。空間の広さよりもステレオ感の強さ、音が飛んでくる位置がそれぞれ広く聞こえるような感覚。
「頭の外側へ音が抜けていく感覚」も十分ありますが、奥行きやレイヤー感の出し方は1DDタイプの方が優れる印象です。
とはいえ、単純に空間の広さで考えれば横に十分広くイヤーカフ型の中でも上位になるのではないでしょうか。
解像度
同価格帯のイヤーカフ型と比べれば、解像度は明らかに頭ひとつ抜けている印象。
複数楽器の重なりは比較的綺麗に分離して聴こえますが、最弱音のニュアンスやホールの響きなどの繊細な音とまでとなると、もう少し追い込みたくなる場面もあるのかなと。DDとBAの音の質感が明確に違い、わかりやすくハイブリッド構成な音なので、そこが追い込めて一体感があるとより自然な解像度になるようにも思います。
ダイナミクス
ダイナミクスは、開放型としては素直で、強弱の表現にきちんと追従してくれる印象です。アタックの立ち上がりもシャープで、リズム感の良い楽曲ではノリの良さを感じやすいでしょう。一方で、爆発的な迫力やズシンとくる重量感を求めると、構造上の限界が…
あくまで「軽快さと丁寧さが両立したダイナミクス表現」と認識頂いた方が良いかと思います。

イヤーカフとしては異例の解像感だ。
長所と短所
長所
- Knowles BA+DDのハイブリッド構成
- 滑らかで刺激の少ない高域、解像感の高い中~高域
- 開放感に富んだ広い音場
- 物理ボタンによる確実な操作性
短所
- DDとBAの一体感は低い
- 低音の深みは標準的
- 高域だけ奥行きがある



解像度は確かに高い。普通に良い出来、でも冷静に見ると音の質感は分かりやすくハイブリッドすぎる。一長一短。
総評と感想
「Baseus Inspire XC1」は、これまで「装着感とコスパで選ぶもの」だったイヤーカフ型ワイヤレスイヤホンの世界に、「音質でも本気で選べる選択肢」 を持ってきた優秀な選択肢だと思います。
Knowles BAとダイナミックドライバーによるハイブリッド構成は、繋がりこそ惜しいものの、実際のリスニングで明確な恩恵があり、特に低音域の量感と中高音域の解像感をしっかり両立した音作りは、同価格帯のイヤーカフ型では頭ひとつ抜けた印象です。
AliExpressで145ドル前後と、決して衝動買いできる価格帯ではありませんが、全部盛りなスペックを持つ本作のことを考えれば納得感ある性能はしています。AliExpressではセール時にさらに求めやすい価格になることもありますので、タイミングを見て狙うのも一つの選択でしょう。
こんな人におすすめ
- イヤーカフ型でも音楽をしっかり楽しみたい方
- 外音を取り込みながら使いたい方
- 長時間装着しても疲れにくいイヤホンを探している方
- 防水性能に魅力を感じる方



解像感高めのイヤーカフ型。ここまで紹介したメリット、デメリットを理解して買えば強い見方になるはず。
購入先
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本記事はAliExpress様よりPRの機会をいただき執筆しました。このような機会を頂き心より感謝申し上げます。
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