SGOR SWAN レビュー|総金属筐体が生む重厚感と、随所に感じられる誠実さ

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SGORというブランド、今回ご依頼を執筆のご依頼を受けるまで、まったく知りませんでした。調べてみると、いわゆる低価格帯の製品を数多く展開しているブランドのようです。
というわけで今回ご紹介するのは、SGOR SWANです。

SGOR SWAN
SGOR SWAN

執筆時点でAliExpressの実売価格は2700円以下とかなり手頃なのですが、手に取ってみると想像より遥かにずっしりとした金属筐体で、正直少し驚きました。それでは早速レビューに入っていきたいと思います。

目次

製品について

SGOR SWANは、中国の新興イヤホンブランドSGORが手がける総金属筐体の1DDモデルです。SWANらしく白鳥座を表しているようで、パッケージにも星座をモチーフにしたデザインが採用されています。

ドライバーには二重磁気回路を採用した10mm径のダイナミックドライバーが1基搭載されており、総金属筐体ということで、重量を計測してみると片側約13gとかなりの重量級。
黒モデルと鏡面仕上げの銀モデルの2色展開で、参考価格は$20前後となっています。

仕様

構成1DD
再生周波数帯域20-20kHz
コネクター0.78mm 2Pin
発売日2026年7月(推測)
価格約20ドル
製品仕様

パッケージ

黒ベースの宇宙柄、水色ベースの明るいパッケージの2種類で、本体のカラーリングに合わせたパッケージデザインが用意されています。

SGORのロゴの右側にはゲームコントローラーのようなイラストがあり、ゲーミング向けのモデルということも分かります。

SGOR SWAN パッケージ
パッケージ

開封してみると、トレイにイヤホン本体が収まっているパッケージ。
イヤホンの下の「尽情熱愛音楽!Feel Free to Love Music」の一文もちょっとした遊び心を感じますね。

SGOR SWAN 開封後
開封後

付属品

SGOR SWAN 付属品
付属品
  • イヤホン本体 ×1ペア
  • イヤーピース 合計3ペア
  • ケーブル×1

その他、説明書など

イヤホン本体

本体はつや消しブラックのような塗装がされています。フェイスプレートのデザインは左右で異なるタイプのようですね。

SGOR SWAN フェイスプレート
フェイスプレート

筐体のすべてが金属製とのことでかなり重厚感がありますし、見た目も重厚感がありますね

SGOR SWAN 背面&サイドビュー
背面&サイドビュー

黒とシルバーモデルの違いは以下の画像のような感じ。シルバーは鏡面なので、床の模様を強く反射しています(笑

SGOR SWAN
SGOR SWAN

装着イメージ

耳のモデルにつけてみると、特に何も問題なく装着出来ます。 安価な製品は小ぶりのものが多いイメージですが、標準的な装着感、大きさにも感じます。

SGOR SWAN
装着イメージ

音質について

SGOR SWAN」の特徴をいくつか書き出すと…

  • 安価なわりに不要な響きが無くクリーン
  • 中音域やボーカルは前傾的!
  • パワフルサウンド
  • 高音域のアタックは鋭め

典型的なW型のサウンド!

周波数特性

実測データは以下の通りです。
(IEC711/IEC 60318-4 clone / 1/12oct (1kHz) @ 94dB )
※8KHz付近は計測器の特性上共振しやすい帯域実際よりもピークが強めに出やすいことを理解の上でご覧ください。

平均値

周波数特性

左右差

左右差はほぼありません。

評価チャート

音の傾向や特徴は、以下の評価チャートをご覧ください。
※製品の価格を考慮した評価となります。

音の傾向
暖色
寒色
ウェット
ドライ
暗い
明るい
狭い
広い
低解像度
高解像度
繊細
迫力
モニター
リスニング
人工的
リアル
ゆったり
早い
ビルドクオリティ
残念
良い
費用対効果
残念
優秀
装着感
微妙
良い
付属品
最低限
充実・豪華

試聴環境

  • Lotoo PAW 6000 (レビュー用リファレンスとして)
  • Lotoo PAW GOLD TOUCH
  • 付属イヤーピース

ショートインプレッション

SGOR SWAN」の特徴をいくつか書き出すと…『クリーンで癖はないけど強いW型の制御の効いたパワフル系』だと思いました。

音そのものはやや寒色・ドライな印象はありつつもクリーンで原音を癖無く再生しようとしている感覚があります。筐体に由来するような余計な響きもなくイヤホンそのものの素性は結構良いのではないでしょうか。
高音域の量感だけは少々物足りなさを感じましたが、とても誠実で丁寧なチューニングではあるので、ギラギラシャリシャリ…みたいな暴れる音は一切無いです。

低音はパンチもあるし量感もたっぷり鳴らし、中高音付近も鋭くシンバルもパァーンと弾けるような音もしっかり出してくれます、ただ金属音の余韻やシャリッとした高音域は先ほど言ったように純粋に物足りないかもしれません。しかし値段を考えれば極めて普通と言って良いと思います。
ボーカルはかなり前傾的で目立っていて、ステージド真ん中で歌ってるような躍動感があります。

安価な製品としての出音としては文句の無いパワフルなW型という印象で過不足のない音だと思います。初心者が手を出す製品としては全然アリだと思います。
ただ値段を抜きに弱点を申し上げれば、立体感や背景が暗く引き締まらない部分が弱点で、音が中央に凝縮して鳴っているような感覚があるのが勿体ないですね。

…この製品、いろんな曲を試してみましたがダイナミクスが求められる楽曲よりも割とラウドネスやコンプが強めに掛かったポップスや現代的な楽曲の方が楽しく鳴らせる感じがあります。もちろんすべてとは言いませんが、それ以外の楽曲はパワフル感はあるけどなんだか音が薄いという相反する要素が共存するような不思議な音がします。…まぁいろいろお試しあれ!と思います(笑)

付属のイヤーピースは絶対変えた方がいいかも。
高音域の伸びや空間の広さにかなり改善が見られます。

低音域

低域は、パワフルでやや重みのある低音で、面で来る圧が強いです(笑)
立体感で迫ってくる感じではなく、面で迫ってくる感じの広がりのある低音です、ちなみに主役の低音は中低音付近で重低音もそこそこ強め、中低音を引き立てるような鳴り方という感じ。
クリーンで余計な響きもなく、エネルギーも十分すぎるくらいあって楽曲によってはボヤけてしまうほどのパワーがあります。安価な製品としては十分すぎるクリーンさでしょう。温度感でいえばニュートラルくらいですね。

耳が疲れるのを承知で言いますが、音量は大きめに慣らしてあげると引き締まった立体感のある低域表現になるので一度試してみて欲しいです。(あまり音量で誤魔化したくはないのですが)

中音域

W型ということもあり、ボーカルも楽器類もちょっと主張強めで元気いっぱいです。
質感はややドライ目で平坦、奥行きも控えめな鳴り方で音量や存在感はあるけど、どこか実体感が薄めなのがやや弱点。

ボーカル

ボーカルは結構存在感強め。中域自体の勢いが強いので、楽器やボーカルも明瞭に聞き分けられます。
ただ曲によっては少し騒がしく感じる場合も…ボーカルは少しサ行が刺さり気味な傾向があります。明るめで明瞭感が高く迫力がある反面、ドライな質感なのでしっとりスローテンポの楽曲を聞くには少し相性が悪く、聞くジャンルは少し選びそうです。

高音域

高音は正直言って減衰していて金属音や空気感や響きを与えるような煌めき要素はかなり控えめ。昨今のギラギラした音作りより、誠実で自然な減衰を目指したチューニングの可能性はあります。
ドラムのシンバル系の音は金属音的な響きはしっかり感じられるけど、少し引っ込んでいて実像感が薄くどこかデジタル的な音に聞こえるかも。

音の収束は早く、響きも少なめなので余韻や立体感・空気感の表現はどうしても苦手そうです。
イヤーピースを交換して高域の量感や抜け感は改善させた方が良いですね。

音場・空間表現

外に抜けていくような広がりはかなり控えめ。その分音が追いやすいといえば追いやすいので、意図的に音量を絞って作業用BGM的な使い方をするのもアリかなと思ったりしました。

各帯域でも触れていますが、音が面で迫ってくる感覚で立体感は控えめなので、奥行き方向の空間もそこまで広くありません。地下の小さなライブハウスで、部屋のサイズに合わない大きなスピーカーをガンガン鳴らしているような、そんな感覚に近いです。(伝われ!)

解像度

解像度はどの帯域も値段なりといった印象です。細かなディテールは抑えられた表現ですが、その分聴きやすい音でもあります。全体的に重心が低めで高域も抑えめなので、いわゆるわかりやすい解像感を演出することはなく、誠実で丁寧なチューニングだと思います。

長所と短所

長所

  • 金属筐体らしい重厚さのある音
  • 良く抑えた暴れのない音
  • パワフルながら整った誠実な音

短所

  • 高音域が物足りない
    片側13gは流石に重いw
  • 付属品は最低限
  • イヤーピース交換推奨

パワフル感はあるけどとても誠実で癖がなくクリーン。逆に言えば音を抑えすぎちゃったのかもしれませんね。

総評と感想

良い所も気になった所もいろいろ語ってきましたが、「クリーンでクセのない、力強いW型」というのが正直な着地点でした。

ここまで語ってきた中で意外だったのは高域で、金属筐体なので響きが強めに出るかと予想していたのですが、実際は逆で、煌めきや余韻はかなり抑えられていました。シンバルの音自体は金属的な質感を保っているものの、少し引っ込んでいて物足りなさや立体感の薄さで、どうしてもデジタル的に聴こえる瞬間があります。ギラつきや刺さりが一切ないという意味では誠実なチューニングですが、抜けの良さや空気感を求める人には物足りないなぁと。でも穏やかな音を好む方には刺さる、ちょっと昔のイヤホンみたいな音という印象でしょうかね。

音場は横にも奥にも広がらず、音が中央にぎゅっと凝縮されて鳴る感覚で、地下の小さなライブハウスで、身の丈(部屋)に合わない大きなスピーカーを鳴らしているような、そんな密度感です。解像度も値段なりで、細かいディテールを掘り下げるタイプではありませんが、そのぶん聴き疲れしにくいという美点もあります。

得意なジャンルはかなりはっきりしていて、ラウドネスやコンプが強めにかかったポップスや現代的な楽曲だと気持ちよく鳴ってくれます。逆にダイナミクスの幅を求める楽曲だと、パワフルさはあるのに音が薄いという、ちょっと不思議な物足りなさが出てきます。なんだか最近のイヤホンのアプローチと反対ですね…why?

付属イヤーピースは正直交換前提で考えた方がよく、片側13gという重量も含めて、癖の少ない音を安価に求める入門用途にはアリだと思いますが、繊細な表現を求める人には向かないモデルだと感じました。

こんな人におすすめ

  • 重厚で広がる低域と、前に出るボーカルが好きな人
  • イヤーピースやケーブル交換を前提にカスタマイズを楽しめる人
  • 誠実で暴れていない音を好む人
  • 高音域の強いシビランスを苦手とする人

結構ストレートな表現を多く使って書いた記事なので、ここまで来たらどんな人が選ぶべきかはわかるはず!?

購入先


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本記事はAngelearsよりPRの機会をいただき執筆しました。このような機会を頂き心より感謝申し上げます。
執筆にあたり、金銭等の対価は一切発生しておらず、内容は当サイトのレビューポリシーに基づく筆者自身の体験と個人的な見解のみで構成しています。

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この記事を書いた人

メディアサイト「Trefle Lab」を運営しています。
積極的にオーディオ製品やガジェットなどもレビューしています。

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