TRKAPLST-26 Scarlet Sin レビュー|ナチュラルな聴き応えと心地よさ、没入感を追求したケーブル

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今回レビューするのはTRKAPLST-26 Scarlet Sinです。

Scarlet(緋色)とSin(罪)という名前が示す通り、赤をテーマにしたケーブル。ただし写真で見るような鮮烈な赤ではなく、黒を含んだ深い赤…ワインレッドに近い色合いで、光の当たり方によっては朱色寄りにも見えますね。

TRKAPLST-26 Scarlet Sin 金具&パーツ
金具&パーツ
目次

製品について

導体

TRKAPLST-26 Scarlet Sinは、“古河銀銅合金+油含浸グラフェン”を採用した8芯ケーブルです。
導体構成については商品ページの記載をそのままご紹介しているため、具体的な構造や訳出の正確さまでは十分に行き届いていない可能性がある点、あらかじめご了承ください。

外観など

全体像

全体像は8芯の丸編みのオーソドックスな構成のもの。比較的軽量かつ柔軟性に富んでいて柔らかい!使い心地に不満はなさそうな良い質感のケーブルです。

TRKAPLST-26 Scarlet Sin 全体像
全体像

金具パーツ外観

金具類はガンメタ寄りのグレーで統一されています。四角形タイプのプラグなので、抜き差しが容易で実用性が高い設計だと思いました。

TRKAPLST-26 Scarlet Sin 金具&パーツ
金具&パーツ

線材

拡大すると、素線が編まれていることがよく分かります。被覆は暗めの赤のようで、光のあたり具合でも色味が少し変化しますね。

TRKAPLST-26 Scarlet Sin 線材クローズアップ
線材クローズアップ

プラグ

掴むとしっかり指に引っかかり抜き差しがストレスフリーな形状のプラグで使い心地がかなり良いです。実は結構この形状好きだったり。

TRKAPLST-26 Scarlet Sin プラグ
プラグ

音質について

箇条書きで、本製品から得られた印象を書き上げると以下のような印象です。

  • ボディ感(コク)のある鳴り方
  • 前方・上方に広く描かれる空間
  • 精度の高い定位
  • ボーカルは透明度と温かさ
  • 高域は明瞭ながら量感控えめ。
  • 音が刺さりにくく繋がりが良い
  • 空気感の表現力がとても良い

音作りはボーカルに少し特化したような空気感や余韻を大切にしたナチュラル重視のケーブル。つながりと優しい温かみ、そして少しまったりしたコクのあるような聴き心地の良いケーブルです。

変化する音域
減少
-2
-1
高音域
+1
+2
増加
減少
-2
-1
中音域
+1
+2
増加
減少
-2
-1
低音域
+1
+2
増加
音の傾向
暖色
少し
寒色
しっとり感
減少
増加
キレ
ゆったり
早い

試聴環境

※多ドライバー、1DD構成、フルBA等のイヤホンで評価基準にしているケーブルを聴き比べ、感じられたことや変化を書き出します。

  • Lotoo PAW 6000
  • THIEAUDIO Monarch MKIII 
  • MoonDrop 竹 CHU2
  • Softears Studio 4
  • 他、評価基準にしているケーブルなど

ショートインプレッション

TRKAPLST-26 Scarlet Sinの音を出して最初に感じたのは、「聴き心地が良く自然な空間表現と優しさが見える音」ということでした。音にボディ(コク)感を空気感を足してくれるタイプで、明らかに聴き心地重視の方向にチューニングされているように思いました。

聴き心地の良さなど、この手の”厚みを足す”ケーブルは、往々にして輪郭が甘くなったり見通しが曇ったりするものですが、このケーブルは「耳あたりの良い音色だなぁ」と感じさせながら、細かい音は素直で解像度も高く同社のレーティングのP+に相応しい総合力があり、ネガティブな印象が全然無いです。滑らかさと自然な広さが同居していて、前方へ手を広げたような、素直で自然な定位。それらが聴き心地の良さを形成しているのではないかと思います。

派手なアタックや刺激が強いタイプではありませんので、特に高域は大人しく感じる方もいるかもしれません。ただ聴き進めるほどに、響きの美しさや音の消え際の丁寧さを理解するタイプだと思います。

低音域

ほんの少し低音にコクや厚みを足すような自然な増え方で、やや温かみがあります。自然に膨らんで空間に溶け込ませるような優しい鳴り方で、キックは確かにあるのにアタックのカドがそこまで強くない、柔軟性のある表現という印象。

重低音は存在感がありつつもクリーン。ボヤけず、膨らませすぎず、空気感を伴った低音です。ホール感の演出が上手な柔らかい響きを持っています。

中音域

楽器類の音が良く伸びる、明瞭感のある音。芯もあるし、倍音が豊かなボディ感、そして明るく透き通ったような響き方をします。これがなんとも良い…!

中高域付近の解像感が高く、ボーカルや楽器の音がスッと抜けていくのが本作の褒めちぎりたい部分かも…!。上方向に余韻たっぷりに抜けていく美しさがあって、アンビエント系の楽曲が聴きたくなります。レスポンスも適切で、ちょうど良い音の収まり方という印象。

生っぽさと美しさの演出が上手に共存していて、響かせ方が上手。シャキッとキレの良いドライな音を好む方とはタイプが違うかもしれませんが、ナチュラルな響きや空気感を大事にしたい方に向いていると思います。

ボーカル

いわゆる「バランス型の美音系」という表現がぴったり!。透き通るような透明度と明るさに、そっとボディ感のある温かさが自然に乗ってきます。ボーカルのリバーブがスゥ~と上に抜けていく感じが心地良くホログラフィックという言葉が似合う聞こえ方で立体感にも優れています

温度感や吐息の湿度を強く乗せるタイプの甘い表現ではありませんし、透明度を追求したソリッドでツヤツヤなシャープさでもありません。でも、その中間…にも似て非なる、優しさと抜け感、響きがしっかり乗ったバランスの良いボーカル表現だと思います。

高音域

シンバル・ハイハット・チャイム系といった金属音が非常に自然で、鋭さがありません。中音域から高音域まで音が直線的に上へ伸びていき、そこまで前に飛び出してこないタイプ。空気感の演出が上手な高域です。

明瞭には出るものの量感としてはやや抑えめで、いわゆる銅線っぽい繋がりの良さがある高域に感じます。抑えめに聴かせつつ、粒立ち自体はシャープで明瞭という鳴り方に聞こえるのは合金・グラフェン線だからなのかも?

空間表現ダイナミクス

全体としてはやや広め。ホールを活かしたような、後方と上方向への抜け感がある広さです。前方には綺麗な円形で顔の前を包み込むような展開をしてくれます。程よい心地よさとゆったり感がありながら、滑らかで伸びやかな美しさがありますね…!

ダイナミクスは、瞬発力で殴ってくるタイプではなくアタックのカドを立てずに、音の立ち上がりから消え際までを丁寧に描く方向です。強弱の対比そのものは素直に出すのですが、、そのコントラストを「鋭さ」ではなく「響きの量」で表現してくる印象で、長時間聴いても疲れにくい鳴り方になっています。

総評

TRKAPLST-26 Scarlet Sin「解像感を一切削らずに、音へコクと空気感ある響きを聴かせる」ケーブルだと思いました。
「情報量は落としたくない、でも音に潤いやボディ感が欲しい」というわがままに、かなり高い水準で応えてくれる一本でした。

銅線的な滑らかさと合金線的な分離感が同居しているという部分が一番の特徴かも。一聴した印象は完全に銅線寄りで、低域から高域までが角を立てずに繋がってきます。音数の多い曲を入れても音像がゴチャっとせず、レイヤーがきちんと分離する。
普通はトレードオフになるところを、本機はその両取りを狙っていて温かみはあるけど分離感も高め。

得意っぽいのは響きで聴かせること。 低域は量で押さずホール感のある柔らかい響きで支え、中高域以上は上方向へ余韻たっぷりに抜けていく。ボーカルは透明度と温かみのちょうど中間で、リバーブがスゥーッと立ち上がる立体感が気持ち良い。手短に言えばホログラフィック!
アンビエント、アコースティック、ホール録音のクラシックやジャズあたりとは相性が良く、逆に言えば音源の空間情報を持っているソースほど恩恵が大きいタイプかもしれません。

逆に、キレ・タイトさ・スピード感を足す用途にはそれほど向きません。 高域は明瞭に出るものの量感は控えめで、アタックのカドも柔らかい。
「もっとシャキッとさせたい」「重低音の量そのものを増やしたい」という目的で選ぶと…あるぇ~?となるはずです。

まとめると、スペックを底上げする“性能系”ではなく、鳴り方の質感そのものを整える“音色系”のケーブル。派手さで耳を引くタイプではないので第一印象は大人しく感じるかもしれませんが、聴き込むほど響きや空気感の豊かさから来る聴き心地に魅了されるケーブルだと思います。 

こんな人にオススメ!

  • ナチュラルな響かせ方や空気感を大事にしたい方
  • ボーカルの立体感・抜け感を重視する方
  • アンビエントやアコースティック系、ホール録音の楽曲をよく聴く方
  • 解像感を犠牲にせずに音の線を少し太くしたい方

音の量とかバランスが云々ではなくて、音色そのものを整えるケーブル。

購入先

筆者に質問してみようコーナー

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本記事はTRKAPLSTよりPRの機会をいただき執筆しました。このような機会を頂き心より感謝申し上げます。
執筆にあたり、金銭等の対価は一切発生しておらず、内容は当サイトのレビューポリシーに基づく筆者自身の体験と個人的な見解のみで構成しています。

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この記事を書いた人

メディアサイト「Trefle Lab」を運営しています。
積極的にオーディオ製品やガジェットなどもレビューしています。

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