ダイナミックドライバーに骨伝導、そしてマイクロプラナー。
ここ最近じわじわと増えてきたドライバーですが、それをトライブリッド構成に仕上げてきたのが「GYVIISI Bright Pearl」です。
音のほうは、骨伝導の響きがしっとりとした厚みを添えるリスニング寄りのチューニング。ボーカルを甘く聴かせてくれる、どこか包み込まれるような鳴り方のイヤホンでした!
ということで、「GYVIISI Bright Pearl」をレビューしていきます!

GYVIISI様より、ご紹介のために製品をご提供頂きましたが、内容は当サイトの下記のレビューポリシーに基づく筆者自身の体験と個人的な見解のみで構成しています。
製品について
GYVIISIは、HiFiイヤホン向けアップグレードケーブルの開発と直販を手がけるオーディオブランドです。
主力はリケーブル製品ですが、今回紹介する「GYVIISI Bright Pearl」は、同ブランドのイヤホン製品です。片側に10mmダイナミックドライバー、8mm骨伝導ドライバー、マイクロプラナードライバーを1基ずつ搭載したトライブリッド構成で、ダイナミックドライバーには金メッキ振動板が使われています。
筐体は3Dプリント樹脂製。フェイスプレートは虹色の幾何学模様で仕上げられ、充填材には医療グレードの白色鉱物油が用いられています。イヤホン側のコネクタは0.78mm 2ピンで、付属ケーブルは銀メッキ単結晶銅(OCC)の8芯編組、プラグは4.4mmバランスです。
| 構成 | 1DD+1BC+1BN 1 Dynamic Driver + 1 Bone Conduction Driver + 1 Micro Planar Driver |
|---|---|
| 再生周波数帯域 | 20Hz~24,000Hz |
| インピーダンス | 13.6Ω(1kHz) |
| 感度 | 123dB/V(1kHz) |
| 発売日 | 2026年11月 |
| 価格 | 149.14ドル 投稿時111.85ドル |
パッケージ
パッケージは白基調のシンプルな化粧箱。正面にはイヤホン本体の写真と「Bright Pearl」の製品名、その下に「1DD+1BC+1BN」とドライバー構成が控えめに印字されています。シンプル~

蓋を開けると、黒いスポンジの台座にイヤーピース、イヤホン本体、ケーブルが収まっていました。ケースらしきものは見当たらず、付属品は必要最低限という構成ですね。

内容物
付属品を並べるとこんな感じ。イヤーピースはピンクの軸を持つ半透明シリコンタイプが3サイズ×2ペア、ケーブルはゴールドカラーの8芯編組で、面ファスナーのケーブルバンドが付いています。プラグは4.4mmバランスのストレート型です。

ケーブルはかなりしなやかで扱いやすい上に取り回しも良好です。
イヤホン本体
光の当たり方で青・ピンク・オレンジと色が移り変わるホログラム調の破片…幾何学模様?が美しい珍しいデザインになっています。

シェルは黒い樹脂製。シェル内側にはベントらしき小さな穴が確認できます。2ピンのソケットはフラットタイプですね。

装着イメージ
イヤホン本体の大きさは標準的か人によって少し大きめと感じるくらい。イヤホンとしてはよくあるサイズ感とも言えるくらいの大きさです。窪みがあり、耳にしっかり密着するタイプ。装着感は良好です。

音質について
「GYVIISI Bright Pearl」ってどんなイヤホン?
- ややしっとりした質感のリスニング寄りバランス
- 骨伝導がほんのり効いて、音全体に丸い厚みが乗る
- 中低域主体で、サブベースの量感は意外と控えめ
- 甘めで刺さりのないボーカル
- マイクロプラナーらしい滑らかなキラキラ感の高域
- 曲によっては横や少し後ろに回り込む、包まれ感のある空間
- 音量を上げたほうが立体感と透明感が出やすい
暖色をベースにした少し濃いめながら穏やかなリスニングバランスの鳴り方で、骨伝導の響きが中低域からボーカルにかけてしっとりした厚みを添えるタイプのイヤホンです。モニター的な分離や、くっきり見通せる描写を求める人には少し物足りなさがあるかも。とはいえ、暖色系で厚みのある描写を求めてる方にオススメです!
周波数特性
実測データは以下の通りです。
(IEC711/IEC 60318-4 clone / 1/12oct (1kHz) @ 94dB)
※8kHz付近は計測器の特性上共振しやすい帯域で、実際よりもピークが強めに出やすいことをご理解の上でご覧ください。
平均

左右

評価チャート
音の傾向や特徴は、以下の評価チャートをご覧ください。
※製品の価格を考慮した評価となります。
試聴環境
- Lotoo PAW 6000
- Lotoo PAW GOLD TOUCH
- 付属イヤーピース
全体的な音色や特徴
聴き始めてまず耳に残ったのは、音全体をふんわり包み込むしっとりとした質感でした。リスニング寄りのチューニングで、曲の雰囲気ごとまるっと届けてくれる鳴り方ですね。温かみもありつつ適度に煌めく優しいキャラクターでもあります。(後述しますが音量上げると元気にw)
骨伝導ドライバーは低域側に効いているようで、再生中に筐体へそっと触れると「バイーン」と小さく震えているのが指先に伝わってきます。効き方はとても穏やか。骨伝導にありがちな粗さはほとんどなく、丸みのある厚みと程よい湿り気を、音のベースそっと加えてくれるような味付けに感じました。
温度感は暖色寄り。そのなかで高域にはほんの少し芯の硬さがあって、ときおりひんやりした表情をのぞかせるのが良いアクセントになっています。全体的な鳴り方はやや濃いめで、音の立体感もしっかり感じられました。
もうひとつ特徴的だったのが、音量を少し上げたときに本領を発揮するタイプだという点でしょうか。小さめの音量では他のイヤホンに比べてやや音が潰れた印象で、立体感が出にくかったのですが、ボリュームを一段上げた途端、奥行きと透明感がぐっと開けて印象がガラッと変わりました…! 結構明るく元気いっぱいの没入型サウンドに!?普段より少し大きめの音量で聴くのが、このイヤホンをいちばん楽しめる聴き方かなと思います。
低域
低域が膨らんで、ゆっくりと消えていく。そんな余韻の長さを感じる低域でした。輪郭はややソフトで、そのぶん音に温かな厚みがあります。スピード感がある楽曲には正直向いているとは思いませんが、ゆったりしたウッドベース向きなイメージですね。
主役になっているのは中低域。中低音のふくよかさに骨伝導のやわらかな響きが重なって、曲の土台をしっかり支えてくれる感覚です。サブベースの沈み込みはそれほど深追いしておらず、低音の量感そのものは構成から想像していたほど多くなかったですね。物足りなさにつながらないのは、骨伝導の響きがさりげなく下支えしてくれているからかな~と。
前に出すぎることはなく、下支えに徹してくれるので突出感はなし。中域とのつながりにわずかな被りはあるものの、これが濁りにはならず、中域にふくよかな厚みを添える方向に働いていたと思いますね。
中音域
低域から地続きになった質感で、厚みとしっとり感がやわらかく乗ってきます。ガラスのように澄み切った透明感で魅せるタイプというより、ほんのり湿度を含んだ優しい描写が持ち味ですね。
左右の広がりは中域に関しては思いのほか広く、厚みのある帯域でありながら窮屈さを感じさせません。
ボーカル
甘く、美しく。ボーカルの第一印象を言葉にするなら、そんな感じでしょうか。
距離感はわずかに前寄りですが、誇張された感じはなく、聴きやすい甘さがふわっと乗っています。刺さりなしでとても聴きやすいですね。
個人的に好きだったのが、ブレスの艶っぽさや息が抜けていく成分だけ、ほんのりエッジが立って聴こえるところで、甘さのなかに生っぽい息づかいがすっと浮かび上がってきて、リアリティがあります。
女性ボーカルはブレスに艶やかさが宿り、しっとりと色気のある歌声に。男性ボーカルは力強さと厚みがあり、どっしりと腰を据えて鳴ってくれます。好みにもよりますが、平均すると男性ボーカルのほうがより相性の良さを感じました。
音場・空間表現
ややシネマチックで、包み込まれるような空間です。広さそのものは標準的ですが、楽曲によっては音が真横や少し後ろへすっと回り込んでくる場面があり、楽しいタイプかなと。
奥行きは低音でしっかりと表現されていて、中音域は深さこそ標準的ながら濁らずすっきり見通せます。
定位はやや甘めで、楽器同士が同じレイヤーで溶け合うように聴こえることがあります。音の位置をピンポイントで追う聴き方には向きませんが、全体の響きに浸るにはちょうどいいかもしれませんね。
ダイナミクス
音の圧は強すぎず、ダイナミクスは標準的。迫力でぐいぐい押してくるタイプではないぶん、ボリュームを上げ気味にして聴くこのイヤホンの性格とは、うまく噛み合っているように感じました。
長所と短所
長所
- 骨伝導の効きが穏やか
- ボーカルに刺さりがなく、ブレスの艶っぽさもしっかり感じ取れる
- 虹色のフェイスプレートとゴールドのケーブルで、見た目がとにかく華やか
- マイクロプラナーの滑らかな高域で、シンバルのタッチが繊細
短所
- 小さい音量だと立体感が出にくい
- 定位がやや甘く、楽器同士が同じレイヤーで混ざることがある
- 低域の輪郭が緩めで、キレのある低音が欲しい人には合わない
- 解像感を強調する鳴り方ではない
しっとりした厚みを乗せる方向性なので、それに付随する裏返しがいくつかあるかな~という印象。
総評と感想
「GYVIISI Bright Pearl」は、ダイナミック・骨伝導・マイクロプラナーという凝った構成を、派手な演出に振らず聴き心地のほうへまとめた音作りなのかなと思いました。よっぽど最近の新製品に方が派手でW型のバランスのものが多いですからね…(笑)
骨伝導も「効いているのがはっきり分かる」ほどのものではなく、しっかり音作りに向き合い、音の質感づくりの一部として組み込まれている印象でしたね。
私は他の方に比べると音量が小さいようで、自分基準の音量だと少々平坦に聴こえていたんですが、普段の2割増くらいの音量で聴いてみたら化けるかのように実力が見えてきました。その点は使う環境選ぶのかなと思ったりもしつつ、私が小さめなだけなのかも?とも思ったり。
こんな人にオススメかも
- ボーカル曲を中心に、ゆったり浸りながら聴きたい人
- 男性ボーカルの太さや、女性ボーカルの息づかいを楽しみたい人
- 映画のサウンドトラックやライブ音源で包まれ感を味わいたい人
好きな曲に身を預けるような聴き方と相性がいいイヤホンです。小音量のまま聴くことが多い場合は、本領を発揮しにくい点だけ頭に入れておくといいかなと思います。
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