今回レビューするのは「TRKAPLST-06 Chrono Archivum」です。
Chrono Archivumというのはラテン語やギリシャ語系を組み合わせた表現らしく「時間の記録保管所」「時(Chrono)の公文書館(Archivum)」という意味になるそうな!?なかなかエモみのある命名の製品ですね、早速レビューしていきます!

製品について
導体
「TRKAPLST-06 Chrono Archivum」は、“金メッキ OCC + 希土類銅合金 + オイル注入グラフェン”を採用したケーブルです。
※導体構成については商品ページの記載をそのままご紹介しているため、具体的な構造や訳出の正確さまでは十分に行き届いていない可能性がある点、あらかじめご了承ください。

外観など
全体像
青寄りの紫に、少し金色の差し色がある独特なカラーリングです。
ケーブルは同軸タイプのようで2芯構造ですが、太すぎないので多少のコシがありますが取り回しも良いと思いました。

金具パーツ外観
金具類はガンメタ寄りのグレーで統一、TRKAPLSTブランドではおなじみの形状のパーツ類が採用されています。(画像参照)

線材
拡大して見てみると青い線材に金色っぽい素線が入っています、被覆の中にもラメが入っているのも特徴ですね。

プラグ
掴むとしっかり指に食い込む形状のプラグで使い心地がかなり良いです。抜き差しのストレスが無いのは良いことですから(^o^)

音質について
箇条書きで、本製品から得られた印象を書き上げると以下のような印象です。
- 重さと密度の増した低音
- 伸びやかで刺激のない高域
- ブレスの生々しいボーカル
- 奥行きとホール感のある空間
全体的には土台に重みを足しながら高域をより上を伸ばしてくるケーブルで、きらびやかな方向に振れるのに荒れず、上品にまとめてくれる印象。深みがあるからこそ、伸びやかさも上品に。そんなケーブル。
試聴環境
※多ドライバー、1DD構成、フルBA等のイヤホンで評価基準にしているケーブルを聴き比べ、感じられたことや変化を書き出します。
- Lotoo PAW 6000
- THIEAUDIO Monarch MKIII
- MoonDrop 竹 CHU2
- Softears Studio 4
- 他、評価基準にしているケーブルなど
ショートインプレッション
「TRKAPLST-06 Chrono Archivum」は…低域に重さや密度感を足しながら高域を伸ばしてくるタイプのケーブルだと思いました。
この2つの要素を上品に両立させてる印象で、音の質感が上品で、伸びやかなのに刺激的にならないし、低域もタイトに引き締めつつ重みと奥行きが増すのが良かったポイントですね。
ボーカルが前にぐいぐい出てくるタイプではないのですが、背景の音に調和しながら美しく伸びる歌声という言い方がしっくりきました。全体を通して高域はきらびやかで、しかも足元は地についていて重みがちゃんと乗ってくる、そんな変化がありました。
低音域
変化が自然なので楽曲によっては気づかなかったのですが、確かな重さと重厚さの増加を感じました。
面白いのが、キレが上がってややタイトな方向に振れているのに、空気感が失われないこと。ボフッとした質感が立体感と空気感がある質感がよく再現されていて上質です。アナログ感という言葉が一番近いかもしれません。
重低音も堅実に出ています。ただ、キレが上がったことで「重低音が鳴っているぞ」という自己主張はしてこなくて、気づけば下から自然に支えている。重みはあるのにレスポンスが速い、という塩梅。
量感の比率でいうと、やや重低音側に重みが寄ったバランス型の低音、という表現になるでしょうか。
中音域
中高音から高音域にかけての伸びがかなり良いので中域の聴こえ方にも変化があります。ギターやバイオリンは倍音が豊かになり、弦に指が触れるときの細かい音がよく出るようになりましたし、強弱が聞き取りやすい。このあたりの繊細な部分が見えてくる感じは解像度の高さそのものを表しているような感覚もあり、気持ちが良いです。
解像感は結構高めで、シャキッとレスポンスは少し早め方向。細かいディテールの再現性が高く、そして拾った音をくっきり描くタイプです。それでいて響きは殺さずしっかり活かしているので、平面的にも痩せた音にもなりません。背景が暗く、分離感もはっきりしているのが良かった…!
ただ、高域側が伸びるぶん、相対的にボーカルや楽器に乗る低音成分はやや控えめになります。結果として質量感は少し軽めに、しっとりした質感はわずかにドライ方向へ動きますが、些細な変化の範囲内です。
ボーカル
艶っぽさと、生々しいブレス。この2つが結構目立つというか分かりやすいですね。特に女性ボーカルはブレスの表現力が上がって、息を吸う音の質感まで見える感じ。余韻の出方も変わっていて、奥行き方向の空間を使った余韻が増える感じがあり、しっかり後ろへ抜けていく。それがめっちゃ良い。
定位は楽曲のセンターにバランスよく収まります。前傾的になる印象はなく、あくまで自然な位置。何より良かったのは、ボーカルと楽器がしっかり分離していて役割分けができていることでしょうか。ボーカルの周りに空間・余白ができるので、歌が埋もれません!
男性ボーカルは息遣いや、力強い声のエッジ感がよく出ます。ただ全体としては女性ボーカルのほうが得意そうで、やはりブレス周りの良さが効いてくる。ささやき声が映えるタイプ、と言えば伝わるでしょうか。逆に言うと、女性ボーカルではサ行のブレス音が強めに出るので、そこが気になる方は少し注意が必要かもしれません。とはいえ刺激的なアタックは無いと思います。
高音域
中高音から高音域への伸びがかなり明確で、シンバルや金属音の鋭さが明確にアップします。ハイハットの粒立ちも細かくなり、余韻が上へすっと抜けていく。
面ギラつきや金属的な硬さが出るのではなく、あくまで上品な質感のまま伸びる。長時間聴いていても耳が痛くなるような場面は私にはありませんでしたが、ブレスは強めに出るので、耳の相性や楽曲によっては気になる可能性はあるかも?と保険をうっておきます。
空間表現
空間はやや広めという印象です。
やや上方向に扇形へ広がっていく感覚があり、そして奥行きが明確に増します。天井の高いホールで聴いているような、そういう鳴り方です。定位の仕方に癖はなく、センターはきちんとセンターに来ます。
ダイナミクス
ダイナミクスについては、メリハリとパンチが微増、という程度。奥行きがある分、少し余裕があるようなダイナミクスという印象で、過度に演出するタイプではありません。低域に少しだけ温かみが残るので、強弱の切り替わりが硬質になりすぎないのも良かったです。
総評
「TRKAPLST-06 Chrono Archivum」は、足元を重くしながら上を伸ばす、というリスニング志向な味付けを少し乗せつつ、明瞭に高域を伸ばすというある程度の分かりやすいキャラクター製があるケーブルでした。
低域はキレとレスポンスが上がってタイト方向に整理されるのに、空気を含んだ厚みが残る。高域はしっかり伸びるのに、刺したり荒れたりしない。「盛るけれど品を保つ」感がこのケーブル個性じゃないかなと思いますね~。
ボーカルそのものを前に押し出すのではなく、ボーカルの周囲に空間を作って、楽器との役割分けをはっきりさせる。その結果として歌を自然に立たせるようなナチュラルさで聴き疲れが少なかったのは良かったです。ブレスやささやき声の生々しさが増すので、静かな曲やアコースティック中心の音源との相性はかなり良かったです。奥行きが伸びてホール感が出るのも、こういうジャンルは相性良いなと。
ただし、高域方向の伸びの強さです。女性ボーカルのブレス表現に強化があることやシンバルや金属音の鋭さも明確に上がります。これが心地よい人にとっては大きな魅力ですが、もともと高域が明るい、あるいは強いイヤホンに組み合わせると過剰に振れる可能性はあるので、それだけ大丈夫かなぁ?と思いました。(とはいえ強いて言えばの話ではあります(笑))
こんな人にオススメ!
- 低域に重さと厚みを足したい方
- リスニング志向なケーブルが欲しい方
- ボーカルのブレスや息遣い、ささやき声の表現を重視する方
- 奥行きとホール感のある空間表現が好みの方
- 高域を伸ばしたい方

「低域は悪くないけど締まりが足りない」「高域をもう少し伸ばしたいけど刺さるのは嫌」という状態なら、このケーブルは結構いいところを突いてくると思います、たぶん。
購入先


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本記事はTRKAPLST様よりPRの機会をいただき執筆しました。このような機会を頂き心より感謝申し上げます。
執筆にあたり、金銭等の対価は一切発生しておらず、内容は当サイトのレビューポリシーに基づく筆者自身の体験と個人的な見解のみで構成しています。









