今回ご紹介するのは『TRKAPLST-27 Lithic Echo』 です。
イヤホンケーブルというと、つい「個性の強さ」で語られがちな部分があると思います。特定の帯域を際立たせたり、分かりやすい変化を求めて買い替える方も多いのではないでしょうか。ですが今回ご紹介するケーブルは、基本的には癖のなさを主体に、低域に珍しい変化がある点に魅力があるケーブルでした。

製品について
導体
『TRKAPLST-27 Lithic Echo』 は、導体には古河製の銀銅合金銀メッキ線と、7N単結晶銅線を組み合わせたハイブリッド構成が採用されているとのことです。8芯仕立てで編み込まれており、銀メッキ線由来の伸びやかさと、単結晶銅らしい温かみのある質感を両立させることを狙った設計だと考えられます。
外観など
全体像
ブロンズ?カラーで、製品との相性を特に選ばず使いやすい色合いです。
何色?と聞かれると…なんとも言葉で表現しづらい茶色っぽいカラーリングですが落ち着いたカラーなのは好印象。

それなりに密に編まれた8芯構成で、柔らかくも硬いこともなく標準的な取り回し。とはいえ、タッチノイズはPVC被覆相まって気にならない。
金具パーツ外観
各種パーツはガンメタなグレーなパーツで統一されていますが、無骨すぎないラインに収まっているように思います。

線材
8芯それぞれの撚りがはっきりと確認でき、1本1本の中でも線材が編まれていることが見えます。

プラグ
プラグのハウジングに「TRKAPLST」のレーザー刻印が入っており、先ほども言ったように無骨すぎず上品にまとまった佇まいです。金メッキされた接点もしっかりとした作り込みで、安心感があります。
こちらのブランド、メッキの質が結構良い印象なんですよね。サビ浮きとかムラを見たことがない。

音質について
箇条書きで、本製品から得られた印象を書き上げると以下のような印象です。
- ボーカルはさ行を抑えた、柔らかく少し甘めの質感
- 特徴が少なめな分、低音の弾みまくる弾力が良いアクセント。
- ジャンルを問わず合わせやすい、リファレンス向きの素直なバランス
- 高域は適度に伸びやかながら、ギラつき・刺さりは皆無
- 良好な定位
- ジャンルを選ばない、リファレンス向きの素直なバランス
試聴環境
※多ドライバー、1DD構成、フルBA等のイヤホンでケーブルを聴き比べ、感じられたことや変化を書き出します。
- Lotoo PAW 6000
- THIEAUDIO Monarch MKIII
- MoonDrop 竹 CHU2
- Softears Studio 4
- その他
ショートインプレッション
聞いてすぐ感じた特徴としては、丁寧な出音とバランス、そして何がが突出するような癖のあるケーブルではない。 ということでしょうか。
低域も高域も主張しすぎず、ボーカルもセンターにすっと安定して収まってくる。けれど決して無個性というわけではなく、低域に温かみと弾みまくる弾力感があったり、優しく滑らかに上方向に抜けていくボーカルの伸びやかさなど、よく聴くと細やかな表情が随所に感じられるようなケーブルです。
全体を通せば量感のバランスに突出がなかったり、解像感を誇張するケーブルでもないので、リファレンスケーブルとして長く使えそうな安心感を持っていながら、低音やボーカルの優しさというほんの少しだけ楽しさのスパイスも効いている。そんな印象を受けました。
解像度は標準的なレベルで、弱音の感度・繊細さも過不足のない印象でした。解像度を前面に押し出すタイプのケーブルではありませんが、必要十分な情報量はしっかりと拾ってくれているはずです。
低音域
低域のアタックには音圧をしっかりと感じるのですが、アタックそのものは優しく、弾力感のおかげできつさにはつながりません。低音域に柔軟性があるおかげで、ダイナミクスそのものはあるのに、緩急の付き方はどこか緩やかに感じられる、独特のバランス感覚を持ったケーブルだと思います。
輪郭をガツンと立てるタイプではなく、ボールが弾むようなしなやかさを伴った弾力豊かな低音だと思います。それでいて滑らかさも兼ね備えているため、量感に主張があるわけではないのに、聴いていて心地よさと面白さを感じられる、絶妙なバランスだと感じました。
音圧はあるのにアタックが優しい、弾みまくる低域。なかなか珍しい特徴をしています。
中音域
アコギやピアノといった生楽器の質感は、銀メッキ線らしい伸びやかさを残しつつも、ナチュラルで粒立ちの良い出音。
少し温かみのある、生っぽさを感じさせる表現で、デジタル臭さはほとんど感じられません。楽器とボーカルの間には確かなレイヤー感があり、音に立体感があります。
ボーカル
ボーカルはやや前傾気味に出てくるものの、刺激の少ない柔らかい質感でまとめられているのが印象的でした。
さ行の刺さりも抑えられており、少し甘さを感じさせる優しい声質に仕上がっているように思います。リラックスして聴き込みたい方にはぴったりだと思います。うーん、ナチュラル!
高音域
高域は適度に伸びながらも暴れることがなく、シンバルの減衰も自然な印象でした。ギラつきや刺さりはまったくと言っていいほど感じられず、長時間のリスニングでも疲れにくいタイプの高域だと思います。
ギラッと突出したり、解像感を強く主張するタイプではないですし、これらの特徴を求めている方に合いそうですね。
空間表現とダイナミクス
音場は特別に広いというタイプではありませんが、上方向と奥行きにやや長けたタイプで、横幅は標準的な印象です。
ボーカルのセンター定位が明確で、上方向に向かって優しく抜けていく感覚があるのも面白いポイントでした。空間の作り方そのものは非常にナチュラルで、音の方向性やレイヤー上の音の前後を聞き分けやすい印象。
総評
『TRKAPLST-27 Lithic Echo』は、一言でまとめるなら「特徴の少なさが長所になっているケーブル」だと思います。低域も高域もボーカルも、何か一つを強烈に主張することはなく、全体としてとてもバランスの取れた仕上がりになっています。
それでいて”無味”というわけではなく、弾みまくる低域の弾力感や、上方向に抜けていくボーカルの広がる質感や、伸びやかさなど、よく聴き込むと細やかな表情がしっかりと感じ取れるのも好印象でした。
ジャンルを問わず幅広い楽曲と相性が良く、苦手な音源タイプも特に見当たらないという懐の広さ。まぁ強いて言えば速度の早いEDMだともっさりしちゃうかもしれませんが。
リファレンスケーブルを探している方や、刺さりのない聴き心地の良さや弾力ある低域を優先したい方には、特におすすめできる一本だと思います。低音特化ではありませんので、逆に、低音をもっとガツンと最大限まで楽しみたいという方には、やや控えめに感じられるかもしれません。
こんな人にオススメ!
- 刺さりのない聴き心地の良さを優先したい人
- ジャンルを選ばず幅広い音源を一本でカバーしたい人
- 低域の弾力感をアクセントとして楽しみたい人
- 派手さより素直でバランスの取れたサウンドを求める人
- 優しいボーカルを好む人
購入先
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本記事はTRKAPLST様よりPRの機会をいただき執筆しました。このような機会を頂き心より感謝申し上げます。
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