今回レビューするのは「TRKAPLST-30 Luna」です。
シルバー系の編み込みケーブルらしい上品な佇まい。純白な見た目とは裏腹に、実際に鳴らしてみるとかなりキャラクターがはっきりしたサウンドを聴かせてくれる一本でした。

製品について
導体
「TRKAPLST-30 Luna」は、銀パラジウム合金と銀メッキOCC銅を組み合わせた4芯構成の導体を採用しているとのことです。ぱっと聴いた感じでも、同ブランドのラインナップの中でも、解像感やスピード感を重視したチューニング傾向にあるモデルだと思われます。
外観など
全体像
明るくシルバーな外観。つやつやで光もよく反射しますね。
ギュッと引き締まって編み込まれており、緩みのないタイトな仕上がりになっていると感じました。この編み込みの密度感が、後述する音質のタイトさにもどこか通じているような…

PVC被覆にはしっかりと厚みがあるため、こすれるようなタッチノイズそのものは少なめに抑えられています。ただし4芯特有のゴワゴワとした質感があるため、編み込みの山を乗り越える際にゴリッとしたノイズが気になる場面があるかもしれません。
とはいえ、これは取り回しに気をつければ十分にコントロールできる範囲だと思いますので、大きな減点材料にはならないはずです。
金具パーツ外観
コネクタ・プラグともにグレー基調のTRKAPLSTブランド特有のデザインで統一感があります。
このデザイン、結構指への食い込みが良くて使いやすい。

線材
近くで見ると、一本一本の線材の中にさらに編まれた導体たちが透けて見えます。
どこかパールのような反射をします(笑)

プラグ
プラグ先端の4極(4.4mm)端子は金メッキ仕上げで、接点の質感も良好。というか安定の品質。

音質について
箇条書きで、本製品から得られた印象を書き上げると以下のような印象です。
- 低域はアタック・パンチともに強くタイトで、サブベースまで深く沈む
- 中高域は解像感重視で、輪郭をくっきり描き出すシャープな質感
- 空間は円形寄りで奥行きは控えめ、その分密度の高い迫力ある鳴り方
- ダイナミクス表現に優れ、音量差のメリハリが強い
- 静寂な空間表現よりも、元気でエネルギッシュな鳴り方を得意とする
試聴環境
※多ドライバー、1DD構成、フルBA等のイヤホンでケーブルを聴き比べ、感じられたことや変化を書き出します。
- Lotoo PAW 6000
- THIEAUDIO Monarch MKIII
- MoonDrop 竹 CHU2
- Softears Studio 4
- その他
ショートインプレッション
「TRKAPLST-30 Luna」を一言で表すなら「元気いっぱいでキレッキレ」という言葉がぴったりのケーブルだと思います…!
とにかく、シャープでメリハリがあってパンチもあってクリーンで…そしてバリ強いアタック。そんなケーブルです。音粒の分離もよく解像度の高さを一瞬で感じられる出音でもありますね。
低域のアタックはかなり強く、メリハリがはっきりしていて、スピード感もあります。収束も早く、レスポンスがとにかく早い。
聴いていて思わず前のめりになるような勢いを感じるほど!
中高域も解像感が高く、音の輪郭をくっきりと描き出すタイプです。濁りは徹底して排除しようとしているかのような分離感と音の粒立ち。
でもドライじゃなくてちゃんとクリーンで不純物のない質感を保っているのが印象的でした。
全体を通して、迫力のあるタイトかつスッキリとした、非常にシャープなサウンドキャラクターだと感じます。
低音域
低域はアタックとパンチがかなり強く、キックとベースの分離も良好。
サブベースまでしっかりと深く沈み込みつつも、収束は早く、力強く駆動するようなパワフル感があります。
ただ、分離の良さが際立つ反面、音同士が溶け合うような一体感やグルーヴィーなノリや弾力感はやや控えめに感じる部分もあり、この辺りは好みが分かれるポイントかもしれません。
中音域
中域も明瞭感が高く、弦楽器類やシンセ音などをしっかりと前に押し出してくる存在感たっぷりの音色です。
アコギやピアノといった生楽器の響きについては、近い距離感で解像感を誇張して聴かせるタイプという印象を受けました。そのため、いわゆる「生々しさ」を求める方向性とはやや異なり、あくまで解像度重視の描写だと感じています。
楽器の繊細な奥行きや胴鳴りのディティールよりも音粒を漏れなく耳まで届けるという強い意志を感じます(笑)
ボーカル
ボーカルの距離感については、このケーブルそのものが全体的に音像が近めに描かれる傾向があるので、ボーカルだけが特別近いというよりは、楽器もボーカルも等しく前に出てくる印象です。
そのため優劣をつけるというよりは、全帯域が積極的に前へ出てくるバランスだと捉えていただくのが近いかもしれません。
ボーカルそのものは明るく近くクリーンで明瞭度高く感じます。甘さや溶けるような柔らかさを求めるとちょっと違和感があるかもしれませんが、前述した特性を好まれる方にはかなり刺さるタイプの表現かと思います。はっきりくっきり明るく!という感じです。
高音域
高域はキラッとした華やかさというより、少しギラッとした鮮明さを持った質感。
シンバルの余韻はスッと潔く消えていくタイプで、ダラダラと引きずるような残響感や余韻は控えめ。
また、弱音までしっかりと拾って主張させる傾向があるため、そっと鳴らすような繊細で弱々しい表現はやや苦手な部分かもしれません。しかし逆を言えば余すこと無く情報を拾って絶対に耳まで届けてくれるような特性でもあり、情報量を求める方にはネガティブな要素ではないと思います。
空間表現とダイナミクス
空間表現は円形に近いイメージで広がりますが、後方に抜けていくような奥行き感は控えめです。
というかは全体的に音も近く迫ってくる感じが強いので、相対的に奥行きを感じにくいような音というだけであって奥行きちゃんとそこにあるんですけどね…(笑)密度感のある近い音像でグイグイと迫ってくるタイプ(笑)
ダイナミクスの表現力は非常に優秀で、音量差の付け方がかなりダイナミックかつ強く、聴いていて気持ちの良いメリハリを感じられました。
総評
「TRKAPLST-30 Luna」は、とにかく「濁らせない」「解像感を出す」「シャープに鳴らす」という方向性に一貫して振り切ったケーブルだと思いました。
このケーブルの旨味は、低域のアタック感、中高域の明瞭さ、そしてダイナミックな音量差表現、そのどれもがハキハキとした元気の良さにつながっていて、聴いていて飽きさせないエネルギッシュな鳴り方なのです。
その反面、有機的な立体感や生々しさ、奥行きのある空間表現、そっとした弱音の繊細な余韻といった、量感以外の質的な表現や繊細さを重視する方には、相性が悪い可能性があります。
ジャズやクラシックのように静寂や間を大切にするジャンルよりは、ロックやエレクトロニック、ポップスなど、勢いとメリハリを楽しみたいジャンルとの相性が良いはずです。
「元気いっぱいでキレッキレ、シャープで解像感も高い」
そんなキーワードにピンとくる方には、間違いなくおすすめできる一本だと思います。逆に、しっとりとした奥行きやナマナマしさを求める方は、他の選択肢も検討してみると良いかもしれません。
こんな人にオススメ!
- 解像度重視の方
- メリハリたっぷりの元気な音を求める方
- 音を濁らせないクリーンな鳴り方を求める方
- ポップス、ロックなど、ある程度勢いのある曲を聞く方
購入先
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本記事はTRKAPLST様よりPRの機会をいただき執筆しました。このような機会を頂き心より感謝申し上げます。
執筆にあたり、金銭等の対価は一切発生しておらず、内容は当サイトのレビューポリシーに基づく筆者自身の体験と個人的な見解のみで構成しています。

