こんにちは。とれふるです。
今回は、Kinera Celest Wyvern Qingのレビューをさせていただきます。
こちらの記事の執筆にあたり、@MagicsAudioより製品をご提供いただいております。
このような素晴らしい機会をいただき、ありがとうございました。心より感謝申し上げます。
今回紹介するKinera Celest Wyvern Qingは、美しいフェイスプレートと高いビルドクオリティが特徴の1DD構成のイヤホンとなっています。
製品概要と紹介
Kinera Celest Wyvern Qingは、10mmのLCP(液晶ポリマー)振動板を1基備えたイヤホンです。
ハーマンカーブを目指したチューニングを施しているそうで、心地よいと感じられるような音質が期待出来ます。
通常モデルと、マイクありモデルでは付属するケーブルが異なるのも特徴ですね。
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Kinera Celest Wyvern Qing
製品仕様について
製品名 | Kinera Celest Wyvern Qing |
---|---|
ブランド | Kinera Celest |
モデル | Wyvern Qing |
カラー | ブルー/グリーン |
ドライバー | 10mm LCP |
筐体 | 樹脂 |
インピーダンス | 32Ω |
感度 | 105dB/mW |
プラグ | 3.5mm |
周波数帯域 | 20-20000hz |
ケーブル | 0.78mm 2Pin |
パッケージと付属品等について
Kinera Celest Wyvern Qingのパッケージは小さめの箱になっています。
店頭販売することも前提にしているのか、フック用のタグもついていますね。パッケージ表面はサラサラと質感の良い手触りとなっています。
箱をスライドさせてみると、ワイバーンが描かれた型紙で覆われていたので、取り外してみるとClestと書かれた袋が登場。この袋に内容物が全て詰まっています。
小さめの箱ですが、以外にも質感は高く安っぽさはあまり感じません。
付属品チェック
箱の中には、以下の画像のような付属品が揃っています。
- 本体
- イヤーピース
- 説明書
- ケーブル
初登場時は8月1日のChoiceセール中で2900円前後という価格帯ですが、もう少しケーブルやイヤーピースに高い質感を求めたい所です。
しかし、イヤホン本体の質感は1万円以上するものと大して変わらず、カスタムIEMを彷彿とさせる形状となっています。
という所で、イヤホン本体に全力を振ったような感じなので、そんなもんか!と納得出来ます。
イヤホン本体をチェック
今回ご提供頂いたWyvern Qingは、グリーンカラーでした。
イヤホンの本体は、先程も紹介したようにカスタムIEMをベースに制作されたような形状をしており、厚みはあるものの筆者にとっては違和感が少なく装着感が良好でした。
造形の良さが本当に良いです。つやつや滑らか。赤ちゃんの肌のようです(笑)
フェイスプレートもクリア層の下に金属風味?な幾何学的模様が描かれています。
視聴した感想
やや暖色の中低音域に、厚みのあるボーカル、自然に優しく減衰していく高音の質量感と聞きやすく癖の少ないサウンドだなと感じました。間違いなく価格以上の音質がありますね。
音質や音の傾向について
音の傾向としては、聴覚上はリスニング向けのフラット、もしくは弱いドンシャリという印象。
フラットまでは行かない程度には控えめなドンシャリで、中音域に強めのアクセントや厚みを感じるような音です。
具体的に言えば、1500-2500Hz付近に厚み、ピークのあるような音で、おかげで男性・女性ボーカルともに存在感が大きくなっている様相です。特に女性ボーカルとの相性が良いですね。
それに対し、12000kHz以降の音に関しては急激に減衰していくような印象があり、艶やかさやリアリティのようなものが希薄に感じます。
ただ全体的にバランスよく優秀な音なので、12000kHz以降の音については言われなければ気づかない…かも?
音域別の質量感
感想や音の傾向をグラフにまとめると、以下のような印象です。
音質の感じ方には個人差がかなり大きいので、あくまで参考までにご閲覧いただければと思います。
以下の画像は拡大を推奨します。
※上記のグラフの各帯域に対する評価項目は個人的な感想やイメージかつ、聴覚上の感覚で作成しております。
※再生周波数に対する厳密な数値の評価ではありません。あくまでご参考までにお願いします!
上記のグラフ、ボーカルの帯域が厚みがあるので、厚みのあるボーカルを好む方にも良いかもしれませんね。
次の項目で取り上げる内容ではありますが、艶感や余韻のようなものがやや薄い印象があります。
イコライザで無理やり10KHz以上を持ち上げると艷やかさと生々しさが出てくるので、このイヤホンの特性なのだろうと思います。
詳細な評価項目ごとのまとめ
詳細な内容は以下の通りまとめましたので参考にしてみてください。
以下の評価は、イヤホンの価格帯を考慮せず公平に評価します。
例外はあるかもしれませんが、概ねS,A,B,C,Dくらいの範囲で評価します。B帯は普通という認識で良いと思います。
音色 | A- | 1DD構成だからこそかもしれませんが、 中低音域行以下は程よくウォームな音で分離感も良いです。 高音まで自然でフラットまたは弱ドンシャリのような心地よいバランスの良い音色です。 |
---|---|---|
低音 | A- | 適度に引き締まった低音、ウォーム感も感じる低音。 そして限界点が高く、余裕のある弾力のある低音です。 |
中音 | B+ | 存在感ある中音域です。適度な力強さと主張を感じます。 |
高音 | A- | 存在感のある高音ですが、シャリシャリする感じはありません。綺麗に鳴っています。 10~12kHz以上の超高音域まで伸びやかに出ていればA評価も有り得たと思います。 |
音のバランス | A | 個人的には違和感の無い音です。 |
ボーカル | A- | ボーカルの存在感が強めで厚みのある感じがします、この点は高評価。 男性ボーカル共に距離感近めに感じますが、女性ボーカルとの相性が良いです。 しかし艶感や余韻などの部分に改善の余地ありと感じます。 |
解像度 | B+ | 高くは無いが、音の分離感が良いです。 |
艶感 | B- | 適度に聞こえた方が良い歯擦音があまり感じられず、惜しいなぁと思う評価項目です。 |
音場 | B | サウンドフィールドは並と言った所です。 左右の音場より、前後の音場が優れてる印象があります。 |
定位感 | A- | 音場は並でしたが、前後の音像定位感がそこそこ良いです。 余談ですが、ダイナミクスにも優れてる印象があります。メリハリのあるサウンド。 |
ビルドクオリティ | A+ | 艷やかで滑らかな筺体、カスタムIEMを彷彿とさせる形状でビルドクオリティが優れています。 樹脂でもここまでやれるんだな!を感じさせられます。 |
装着感 | A | 本体の軽さと耳の沿うようなくぼみのある形状が筆者と良くマッチしていました。 おかげで装着感は良いと感じられました。 |
タッチノイズ | B+ | ケーブルがツルツルとしたビニール素材なのであまり気になりません。 |
コスト パフォーマンス |
A | セール時2900円、通常4000円台?ですが、 結構バランスも良く音質だけ見ればコストパフォーマンスは優秀なのではないかと思います。 |
音質評価 | A-(3.0) | 値段のわりに結構イイ音です。伸びしろがあるような音だと感じたのでリケーブルを試してみて欲しいです。 |
特筆点 | – |
かなり聞きやすい自然な音色で、ボーカルが近く歌を楽しみたい人にかなりオススメです。 他のイヤホンと比べると、超高音域の量感がもう少しあればなと思ってしまう所が弱点ですが、超高音域の直前までは伸びやかに高音が出ているので言われなければ気づかないかも~な感じです。 |
付属のケーブルについて
付属のケーブルはリケーブル前提なのか、かなりチープ感があります。かといって作りが悪い訳ではなく、必要最低限のクオリティは保持しています。
リケーブルについて
2024年のポタフェス秋葉原を記念して登場したNICEHCKのGlaylunaというケーブルに変更して聞いてみると、
音場と解像度が改善され、全体的に高音の伸びが良くなったと感じました。バランス化も良いですね。
ただ、元々アクセントがあった1500-2500Hzくらいの音域がさらに強化され、生々しさが若干加わったような感じがしますが、過剰とも言えるかもしれません。アクセントがある部分はあまり強化しない方が耳当たりが優しくて聞きやすかったかなとも感じます。
個人的な主観にはなりますが、低音と高音域の伸びを加えるようなリケーブルが相性が良いのかもしれませんね。
まとめ
Kinera Celest Wyvern Qingは、10mmのLCP振動板を搭載し、ハーマンカーブを目指したチューニングが施されたイヤホンです。価格帯を考慮すると、非常に高いコストパフォーマンスを誇り、特にボーカルの存在感や中低音域の厚みが魅力だと思います。
音質と本体の質感だけ見れば、満足度の高い製品と言えるでしょう。
特に女性ボーカルやピアノを主体とする楽曲との相性が良く、リスニング用途に適しています。
付属のケーブルはややチープな印象を受けますが、リケーブルすることでさらなる音質向上が期待できます。
Wyvern Qingは価格以上の価値を提供するイヤホンであると感じました。
製品購入先リンク
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Kinera Celest Wyvern Qing
免責事項:
本記事のレビューにおいて、レビュー用のサンプルとして製品を提供頂いておりますが、執筆に伴う金銭等のやり取りはございません。同時に執筆内容への指示も一切受けておりません。以上の内容は全て筆者自身の個人的感想です。